ツール・ド・ランカウイ2014 第8ステージテオ・ボスが連勝飾り今大会3勝目 プロトンはマレーシアで最も自転車熱の高いトレンガヌ州へ突入

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 6日に行われたツール・ド・ランカウイ第8ステージは集団スプリントの展開となり、前日に続いてテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)がステージ優勝。今大会3勝目を挙げ、名だたるスプリンターのなかでも抜きん出た存在となった。単独でスプリントに挑む西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)はステージ18位。

テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)がスプリントを制して連勝、大会3勝目を挙げたテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)がスプリントを制して連勝、大会3勝目を挙げた

北東へ向かう大会最後のロングコース

 クアンタンからマランまで、202.6kmで開催された第8ステージ。残り2ステージはトレンガヌ州で開催されるショートステージとなるため、200kmを超えるロングステージは今日が最後。前日に引き続き、真っ青に晴れ渡った空のもとで、すっかり日に焼けた114人の選手が、クアンタンの大きな商業施設前からスタートを切った。

 マレー半島の東側を海に沿うようにして北をめざすフラットなコースレイアウトで、平坦ステージの“シナリオ通り”にレースは進んでいった。前半に4選手の逃げができ、終盤にペースアップしたスプリンターチームによって吸収されて、集団でのゴールスプリントに、という展開だ。

レース前にバイクの最終調整をする中山メカニック(愛三工業レーシングチーム)レース前にバイクの最終調整をする中山メカニック(愛三工業レーシングチーム)
晴天に恵まれ、青空の下で第8ステージのスタートを待つ晴天に恵まれ、青空の下で第8ステージのスタートを待つ
スタート前に伝統舞踊が披露され、イエロージャージを着るミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)らが見入るスタート前に伝統舞踊が披露され、イエロージャージを着るミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)らが見入る
マレーシア北部、トレンガヌ州を進んでいくマレーシア北部、トレンガヌ州を進んでいく
集団からタイム差を奪うべく加速するエルチン・アサドフ(アゼルバイジャン、シナジーバクサイクリング)ら4選手集団からタイム差を奪うべく加速するエルチン・アサドフ(アゼルバイジャン、シナジーバクサイクリング)ら4選手
子どもたちも大歓声を選手たちに送る。トレンガヌの州旗が目立つ子どもたちも大歓声を選手たちに送る。トレンガヌの州旗が目立つ

 これまでとちょっと違うのは、多く見られたアブラヤシのプランテーションがなくなり、海水浴用の遊具を売る店や、高く伸びるココナッツの木が目立つようになったこと。そして、レースが始まって50kmほど進むと大会スポンサーであるトレンガヌ州に入り、マレーシアの国旗だけでなく、トレンガヌ州の州旗が沿道ではたくさんなびくようになったことだろう。

 トレンガヌ州は、マレーシアの北東に位置する人口は115万人ほどの州で、UCIコンチネンタルチーム「トレンガヌサイクリング」をスポンサードする。同チームは地元に愛され、現在マレーシアでもっとも自転車熱の高いエリアとなっている。ちなみに、2011、12年は福島晋一が同チームのキャプテンを務め、チームの立ち上げに協力したという過去もある。

コース沿道にいた猿の赤ちゃん。調教してココナッツの実を取るのだとかコース沿道にいた猿の赤ちゃん。調教してココナッツの実を取るのだとか
レースコースは海に近く、たくさんのココナッツの木が茂っているレースコースは海に近く、たくさんのココナッツの木が茂っている
市街地では所狭しと子どもたちが観戦する市街地では所狭しと子どもたちが観戦する
沿道ではマレーシア国旗を持って応援する人が多い沿道ではマレーシア国旗を持って応援する人が多い
トレンガヌ州の生活道路を使って、レースはゴールをめざすトレンガヌ州の生活道路を使って、レースはゴールをめざす

 現在、トレンガヌ州はツール・ド・ランカウイのメーンスポンサーにもなっており、彼らの意向で今大会を含めた過去3大会は、トレンガヌ州の州都クアラトレンガヌで最後の3ステージが開催されている。スポンサー離れに悩む大会にとって頼もしいパートナーとなっているのは間違いないだろう。ちなみにトレンガヌ州の豊富な資金力の背景にはオイルマネーがある。トレンガヌ州の沖合に天然ガス田があり、国営石油会社ペトロナスがそこにプラントを構えているのだ。

快晴にみまわれた第8ステージ。トレンガヌ州を北上する快晴にみまわれた第8ステージ。トレンガヌ州を北上する
表彰台を華やかにしてくれるポディウムガールたち表彰台を華やかにしてくれるポディウムガールたち
海沿いにある国営エネルギー会社「ペトロナス」のプラント前を通過する海沿いにある国営エネルギー会社「ペトロナス」のプラント前を通過する
第8ステージを終え、各賞ジャージ着用選手に変動はなかった第8ステージを終え、各賞ジャージ着用選手に変動はなかった

 一行はそんなペトロナスの石油プラントを通過し、大集団でゴールスプリントを迎えた。残り1.5km地点では総合リーダーのミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)が巻き込まれる大きなクラッシュが発生したが、下り基調のゴールラインには、チームメートのリードアウトを受けたボスが飛び込んだ。アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)は僅差で2位となった。

モスク近くに設置された表彰台モスク近くに設置された表彰台
集団ゴールスプリントとなった第8ステージ。ゴール前はやや下り基調だ集団ゴールスプリントとなった第8ステージ。ゴール前はやや下り基調だ

単独スプリントに挑む西谷 勝機はロングスパート

ステージ18位でゴールした西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)ステージ18位でゴールした西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)

 ワールドツアーチームが完璧なトレインを組むなかで、単独でスプリントに挑む西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)は18位で第8ステージを終えた。

 西谷は、「残り1kmからロングスパートをかけて先行しようと思っていたんですけど、そんなスピードではなく、出た瞬間にキャッチされると思い、うまく出ることができませんでした。なんとかポジション取りはできていたけど、ラスト500mで他のチームは2人3人残しているんで余裕が違いますね。ロングスパートをかけて出切って、そこからどこまで捲られるか? 1人でのスプリントで勝つチャンスがあるとすれば、そのパターンだけになると思うので、あと2ステージ、チャレンジしていきたいです」と今日のレースを振り返った。

愛三工業レーシングチームの西谷泰治と福田真平愛三工業レーシングチームの西谷泰治と福田真平
レースを終えた愛三工業レーシングチームの3選手。残すところあと2ステージとなったレースを終えた愛三工業レーシングチームの3選手。残すところあと2ステージとなった

(文・写真 田中苑子)

第8ステージ結果
1 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング) 5時間1分58秒
2 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
3 ケニーロバート・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニ・ベネズエラ)
4 ミカル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ)
5 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ユナイテッドヘルスケア)
6 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
 
総合成績
1 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル) 30時間19分00秒
2 メルハウィ・クドゥス(エリトリア、MTNキュベカ) +8秒
3 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア) +11秒
4 エスデバン・シャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +20秒
5 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ) +36秒
6 ジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ) +40秒
 
ポイント賞
アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
 
山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)
 
アジアンリーダー
ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)
 
チーム総合成績首位
MTN・キュベカ

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