ツール・ド・ランカウイ2014 第5ステージ起伏の多いコースで3選手が逃げ切り、ブラドレー・ホワイトが勝利 個人総合は動かず

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 マレーシアで開催中のツール・ド・ランカウイ、3月3日の第5ステージは、細く曲がりくねった道を利用して3選手が逃げ切り、ブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)がステージ優勝を挙げた。愛三工業レーシングチームの最高位はメーン集団でゴールした西谷泰治の72位。

第5ステージで逃げ切り優勝を決めたブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)第5ステージで逃げ切り優勝を決めたブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)

 ゲンティンハイランドでのクイーンステージから一夜明けて、選手たちは山を下り、カラックという小さな街へやってきた。マレーシアはマレー系(65%)、中国系(24%)、インド系(8%)など他民族で構成される国家で、このスタート地点となったカラックでは中国語で書かれた文字が目立つ。そして月曜日になり、学校が始まったことで、スタート地点や沿道には、先生に連れられて、たくさんの小学生たちが駆け付けた。

幼稚園に通う小さな子どもたちがスタート地点にやってきた幼稚園に通う小さな子どもたちがスタート地点にやってきた
沿道で応援をする小学生たち。マレー系マレーシア人はイスラム教徒が多い沿道で応援をする小学生たち。マレー系マレーシア人はイスラム教徒が多い

 前日は標高の高いゲンティンハイランドで涼しい夜を過ごしたが、この日もまたレースがスタートする頃には気温は30℃を優に超え、選手たちは氷を背中に入れてスタートを切り、レース中には何度もチームカーにボトルを取りに行く。しかし、大会は5日目を迎え、寒いヨーロッパから来た選手たちも暑さには慣れ、調子を上げる選手も増えてきた。

マレーシアの街角では中国語をよく見かける。ここは中国系子どもたちが通う小学校前マレーシアの街角では中国語をよく見かける。ここは中国系子どもたちが通う小学校前
暑さのため背中に氷を入れてスタートに向かう暑さのため背中に氷を入れてスタートに向かう
レース準備を進める福田真平(愛三工業レーシングチーム)レース準備を進める福田真平(愛三工業レーシングチーム)
クアラルンプール郊外、カラックの街からスタートした第5ステージクアラルンプール郊外、カラックの街からスタートした第5ステージ
リーダージャージを着るミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)と繰り上がりでアジアンリーダージャージを着る同チームのガファリ・ヴァヒド(イラン)リーダージャージを着るミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)と繰り上がりでアジアンリーダージャージを着る同チームのガファリ・ヴァヒド(イラン)
地元のレストランの軒先に座ってスタートを待つ地元のレストランの軒先に座ってスタートを待つ

 139.3kmの道のりで開催された第5ステージだが、その大半が山間部を行く細く曲がりくねった道。また起伏も多かったことから、逃げ切りを狙うには絶好のステージと考えるチームも多く、さっそく序盤から6選手の逃げが決まった。中盤になると、さらにそこから3選手がアタックをかけて先行。3選手が最大で6分以上のタイム差を稼いだ。

 メーン集団は、ゲンティンハイランドを制したミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン)擁するタブリスペトロケミカルがコントロールしていた。昨日の厳しいレースを終えて「疲れていた」とポルセイェディゴラコールが話すとおり、総合13位、トップから3分差につけるルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ)を含む先頭集団との差はなかなか縮まらない。

 スプリントを狙うUCIプロチームがコントロールに参加しはじめ、タイム差は徐々に詰まりはじめたが、残り10km地点に3級山岳があったこともあり、3選手が後続に1分ほどの差を付けて逃げ切ることになった。最後はブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア)がトマス・ラボウ(オランダ、OCBCシンガポール)とのスプリントを制し、ステージ優勝を挙げた。

4位以下の集団スプリント。トップはミカル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ)4位以下の集団スプリント。トップはミカル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ)
メーン集団後方でゴールする西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)メーン集団後方でゴールする西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)
ステージ上位3選手の表彰式。2位のトマス・ラボウ(オランダ、OCBCシンガポール)が悔しい表情を見せるステージ上位3選手の表彰式。2位のトマス・ラボウ(オランダ、OCBCシンガポール)が悔しい表情を見せる
リーダージャージを守ったミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)リーダージャージを守ったミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)
一般的なマレーシアの食事。魚や肉が入ったカレーをナシラマ(ココナッツミルクを入れて炊いたお米)にかけて食べる一般的なマレーシアの食事。魚や肉が入ったカレーをナシラマ(ココナッツミルクを入れて炊いたお米)にかけて食べる

レースは折り返し 「狙っていきたい」西谷

レースを終えた西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)レースを終えた西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)

 「今日は狙っています。逃げ切りになるか、最後の3級山岳で勝負がかかるか、集団でのスプリントか…いずれのケースにしても、狙っていきたい」とレース前に話していた西谷泰治。しかし機材トラブルもあり、結果は4位以下の集団スプリントには参加せず、メーン集団後方でのゴールとなった。

 悔しさの残る結果だったが、西谷の表情はどこか明るい。今日でレースは折り返しを迎えるが、この先も貪欲にチャンスを狙っていくだろう。平塚吉光はメーン集団、福田真平は7分遅れの集団でゴールしている。

(文・写真 田中苑子)

暑い日のレースが今日も終わった。第5ステージを終えて、ツール・ド・ランカウイは後半戦に入る暑い日のレースが今日も終わった。第5ステージを終えて、ツール・ド・ランカウイは後半戦に入る
モスクの横に設置された表彰台。お昼にはコーランが流れるモスクの横に設置された表彰台。お昼にはコーランが流れる

第5ステージ結果
1 ブラドレー・ホワイト(アメリカ、ユナイテッドヘルスケア) 3時間3分28秒
2 トマス・ラボウ(オランダ、OCBCシンガポール)
3 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ) +4秒
4 ミカル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ) +1分15秒
5 ディーントーマス・ロジャース(ニュージーランド、OCBCシンガポール)
6 オマール・ベルタッツォ(イタリア、アンドローニ・ベネズエラ)

総合成績
1 ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル) 15時間14分4秒
2 メルハウィ・クドゥス(エリトリア、MTNキュベカ) +8秒
3 イサーク・ボリバル(コロンビア、ユナイテッドヘルスケア) +11秒
4 エスデバン・シャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +20秒
5 ペトル・イグナテンコ(ロシア、カチューシャ) +36秒
6 ジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ) +40秒

ポイント賞
トマス・ラボウ(オランダ、OCBCシンガポール)

山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

アジアンリーダー
ミルサマ・ポルセイェディゴラコール(イラン、タブリスペトロケミカル)

チーム総合成績首位
MTN・キュベカ

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