ツール・ド・ランカウイ2014 第3ステージグアルディーニが集団スプリントを制して大会通算13勝目 愛三は綾部リタイアで3人のみに

  • 一覧

 マレーシアで開催中のツール・ド・ランカウイ、集団スプリントの展開となった第3ステージは、前日の落車で大ケガを負ったアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)が大会通算13勝目を挙げた。愛三工業レーシングチームは、スタート直後に綾部勇成が第1ステージで負ったケガの状態が悪くリタイア。西谷泰治がステージ16位でゴールした。

集団スプリントを制して今季初勝利を挙げたアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)集団スプリントを制して今季初勝利を挙げたアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
スタート地点に駆け付けたインド系の子どもたち。マレーシアは多民族国家だスタート地点に駆け付けたインド系の子どもたち。マレーシアは多民族国家だ
サイクリングでゴール地点にやってきた子どもたち。暑さにも負けず元気に応援したサイクリングでゴール地点にやってきた子どもたち。暑さにも負けず元気に応援した
第3ステージで全身にケガを負った福田真平(愛三工業レーシングチーム)がレース準備を進める第3ステージで全身にケガを負った福田真平(愛三工業レーシングチーム)がレース準備を進める

 カンパーからマレーシアの首都、クアラルンプールまでの166.5kmで開催された第3ステージ。前日のゴールが遅かったため、関係者一行からは疲労の色が滲み、これまでのステージで多発した落車により、選手たちには痛々しい傷が目立つ。スタート地点には伝統衣装に身を包んだダンサーや、弾ける笑顔を見せる子どもたちが駆けつけ、ジワジワと気温を上げる南国の太陽のもと、この日も勢い良くスタートフラッグが振られた。

伝統的な衣装に身を包んだダンサーたち。スタート地点を盛り上げた伝統的な衣装に身を包んだダンサーたち。スタート地点を盛り上げた
負傷しながらも走り続ける選手たちがたくさんいる負傷しながらも走り続ける選手たちがたくさんいる
先頭集団で走るマット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)先頭集団で走るマット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

 レースが動いたのは21km地点。パトリック・ファッキーニ(イタリア、アンドローニ・ベネズエラ)、ジャック・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ、MTNキュベカ)ら6選手の逃げに、総合3位につけるマット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)が乗った。

 結果的に、ゴールに向けて猛加速する集団に飲み込まれてしまうが、ブラマイヤーはボーナスタイムを獲得して19秒差の総合2位に浮上。またポイント賞、山岳賞ともにトップに立った。

レースリーダーのドゥベル・キンテロ擁するコロンビアが集団をコントロールするレースリーダーのドゥベル・キンテロ擁するコロンビアが集団をコントロールする
スタート前、選手は顔や体に日焼け止めを塗りたくるスタート前、選手は顔や体に日焼け止めを塗りたくる
第1ステージで落車した綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)。第3ステージでリタイアした第1ステージで落車した綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)。第3ステージでリタイアした
負傷しながらも走り切った福田真平(愛三工業レーシングチーム)負傷しながらも走り切った福田真平(愛三工業レーシングチーム)

 集団スプリントを制したのはアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)。ツール・ド・ランカウイでは通算13勝目、1年ぶりの勝利となった。グアルディーニは第2ステージで落車し、足の親指の付け根に穴のようにえぐれた深い傷を負い、今日の出走が危ぶまれるような状態だったが、痛みを押しての勝利に、クアラルンプールの観光名所、ムルデカ広場に設置された会場が大いに沸いた。

アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)がシーズン初勝利を飾ったアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)がシーズン初勝利を飾った
記者会見に出席するアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)記者会見に出席するアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)

 「最初の2時間は痛みがひどく最悪だった。でもしだいに痛みが軽くなり、残り20kmの上りを越えて、スプリントができると思い、チームメイトに動いてもらった。クアラルンプールは自分にとって3年前に勝っている特別な場所。今日はどうしても勝ちたいと思ったんだ」とグアルディーニは振り返る。グアルディーニにとっても、チームにとっても嬉しいシーズン初勝利となった。

 次の第4ステージは総合順位を決める最大の難所、超級山岳ゲンティンハイランドにゴールする大会唯一の山岳ステージとなる。第3ステージで総合リーダーを守ったドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)は「自分たちのチームにはたくさんの強いクライマーがいる。総合首位を守れるようにベストを尽くしたい」とコメントしている。

左からアジアンリーダーのチョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール)、総合リーダーのドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)、ポイント賞、山岳賞のマット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)左からアジアンリーダーのチョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール)、総合リーダーのドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)、ポイント賞、山岳賞のマット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)
総合首位を守ったドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)総合首位を守ったドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)

愛三は綾部もリタイア チーム戦略は個々の走り重視へ

痛みを抱えながら走っていたが、スタート直後にリタイアした綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)痛みを抱えながら走っていたが、スタート直後にリタイアした綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)

 愛三工業レーシングチームは、これまでの落車で伊藤雅和、盛一大を欠いて、第3ステージは4選手でスタートしたが、第1ステージの落車で腰を打ち、痛みを抱えながら走っていた綾部勇成がスタート直後にリタイアする。一方で、前日の落車で全身にたくさんの傷を負った福田真平は「走り切れるかわからないけど、まずはスタートしてみます」と走り出し、手の痛みに耐えながら走り、無事にゴールした。第4ステージは3選手での出走となる。

 スタート前に別府匠監督は「落車によるダメージを受けていない2人に関しては、平塚はゲンティンハイランドをベストの状態で登ること、西谷は逃げに乗るなど勝負できるチャンスがあれば勝負するというのが現状でできること。集団がナーバスなときには、これ以上ケガ人を出したくないので、無理にスプリントに参加するようなことはしたくない。ケガをしているメンバーについては完走することが目標」と話した。非常に厳しい状況でレースを続けることになるが、チームは力の限り走り続ける。

(文・写真 田中苑子)

無事に第3ステージを走り切った福田真平(愛三工業レーシングチーム)。段差があるたびに手が激しく痛むという無事に第3ステージを走り切った福田真平(愛三工業レーシングチーム)。段差があるたびに手が激しく痛むという
炎天下のレースを終え顔を拭く西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)炎天下のレースを終え顔を拭く西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)

第3ステージ結果
1 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ) 3時間40分38秒
2 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)
3 ヤニック・マルティネス(フランス、チームヨーロップカー)
4 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
5 ケニーロバート・ファンヒュンメル(オランダ、アンドローニ・ベネズエラ)
6 ディーントーマス・ロジャース(ニュージーランド、OCBCシンガポール)

総合成績
1 ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア) 9時間13分10秒
2 マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング) +19秒
3 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +22秒
4 チョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール) +33秒
5 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング) +1分21秒

ポイント賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

アジアンリーダー
チョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール)

チーム総合成績首位
コロンビア

この記事のタグ

ツール・ド・ランカウイ ツール・ド・ランカウイ2014

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

Cyclist TV

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載