ツール・ド・ランカウイ2014 第2ステージ集団スプリントでテオ・ボスが勝利 物議を醸す危険なコース設定、ゴール前で落車頻発

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 ゴール前で落車が頻発したツール・ド・ランカウイ、第2ステージ。落車を免れたベルキンプロサイクリングのテオ・ボス(オランダ)とグレーム・ブラウン(オーストラリア)がワンツーフィニッシュを飾ったが、多くのスプリンターが落車に巻き込まれて負傷。愛三工業レーシングチームも西谷泰治が9位でフィニッシュしたが、盛一大が落車によりリタイアしている。

ワンツーフィニッシュを飾ったベルキンプロサイクリングのテオ・ボス(オランダ)とグレーム・ブラウン(オーストラリア)ワンツーフィニッシュを飾ったベルキンプロサイクリングのテオ・ボス(オランダ)とグレーム・ブラウン(オーストラリア)
大西恵太メカニックとフランチェスコ・キッキ(イタリア、ネーリソットリ・イエローフルオ)大西恵太メカニックとフランチェスコ・キッキ(イタリア、ネーリソットリ・イエローフルオ)
スタート前、選手のSRMに表示された気温は49℃!? 正確には39℃の気温のなかでスタートしたスタート前、選手のSRMに表示された気温は49℃!? 正確には39℃の気温のなかでスタートした
スタート前に直射日光からバイクを保護するスタート前に直射日光からバイクを保護する
懸命に加速する先頭集団。エルチン・アサドフ(アゼルバイジャン、シナジーバクサイクリング)懸命に加速する先頭集団。エルチン・アサドフ(アゼルバイジャン、シナジーバクサイクリング)
中間スプリントに向けて加速する先頭グループ中間スプリントに向けて加速する先頭グループ

 第2ステージはマレーシア北部のスンガイプタニをスタートして、南へ向かいタイピンでゴールする132.5kmで開催された。国教がイスラム教であるマレーシアでは金曜日は集団礼拝があるため、礼拝時間を避けて、レースは15時にスタートした。

イエロージャージを着て走るドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)イエロージャージを着て走るドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)

 前日に引き続き、この日もスタート直後から積極的なアタックがかかり、アジア人選手を中心とした6人の逃げが決まった。2選手を送り込んだシナジーバクサイクリングが奮闘し、集団から最大で5分程度の差を奪ったが、アスタナ、ネーリソットリ・イエローフルオ、オリカ・グリーンエッジらスプリントに持ち込みたい強豪チームの追い上げにより(時速55kmをマーク!)逃げ集団は吸収され、大集団でゴールへと向かった。

アブラヤシのプランテーションに囲まれて走るアブラヤシのプランテーションに囲まれて走る
沿道には野生のサルが!沿道には野生のサルが!
炎天下でのレース。チームカーから何度も水を運ぶ炎天下でのレース。チームカーから何度も水を運ぶ

 しかし、ラスト3kmを切って波乱が起きる。タイピンの観光名所であるスズの採掘場跡に作られたという人造湖、レイクガーデンを回り込むレイアウトだったが、残り2kmを切って道幅が狭くなり、自動車を減速させるためのバンプが高頻度で設置され、案の定そこで集団落車が起きた。

 愛三工業レーシングチームの西谷泰治は「スプリントに向けて加速している状態で、お尻が完全に浮いてしまうようなバンプだった。前の選手の後輪がはねて、後ろの選手がその後輪にハスって転ぶ。そんな状態の落車だった。こんなコースではスプリントができないとやめてしまうチームもけっこうあった」と話す。

ゴール前3km、湖を取り囲むようなの細い道。ゴールスプリントに向けて加速する集団では落車が起こったゴール前3km、湖を取り囲むようなの細い道。ゴールスプリントに向けて加速する集団では落車が起こった
生々しい傷を作って選手たちはゴールラインを越えた生々しい傷を作って選手たちはゴールラインを越えた

 そして、ゴール前500mの最終コーナーでは、砂が浮いていたことで、再び落車が起こる。フィニッシュラインは騒然となったが、そこに前方に位置していたため落車を免れたベルキンプロサイクリングのテオ・ボス(オランダ)とグレーム・ブラウン(オーストラリア)がワンツーフィニッシュ。彼らのライバルであるスプリンターのアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)、ケニー・ファンヒュンメル(オランダ)、ハリフ・サレー(マレーシア)らは落車に巻き込まれ負傷。ゴールラインを自力で越えているものの、明日のステージをスタートできるかは未定だ。

 テオ・ボスはシーズン初勝利を飾ったものの、この状況での勝利に「あまり喜べない…」と言葉を濁した。ゴール前3kmを切ってからの落車だったため、遅れた選手も救済されているが、物議を醸すコース設定だった。

表彰後の記者会見に出席したテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)表彰後の記者会見に出席したテオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング)
イエロージャージを守ったドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)イエロージャージを守ったドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)
ゴール後に応急処置を受けるハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌ)ゴール後に応急処置を受けるハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌ)
表彰式を待つポディウムガールたち表彰式を待つポディウムガールたち
各賞ジャージ獲得選手の表彰台各賞ジャージ獲得選手の表彰台

傷だらけの愛三工業 盛一大が落車でリタイア、福田真平も落車

 愛三工業レーシングチームは西谷泰治がゴール前の混乱をすり抜け、ステージ9位でゴールしたが、盛一大が最後の落車に巻き込まれ、肘を負傷してリタイア。さらに福田真平も最初の落車で全身に深い擦過傷を負ってしまった。昨日に引き続き、チームにとっては厳しい結果となった。明日の第3ステージから、チームは4人で出走する予定だ。

(文・写真 田中苑子)

ゴール前の落車によりリタイアとなってしまった盛一大(愛三工業レーシングチーム)ゴール前の落車によりリタイアとなってしまった盛一大(愛三工業レーシングチーム)
ゴール前の状況について話す西谷泰治。ステージ9位でゴールしたゴール前の状況について話す西谷泰治。ステージ9位でゴールした

第2ステージ結果
1 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング) 3時間11分11秒
2 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ベルキンプロサイクリング)
3 マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ)
4 アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)
5 ミカル・コラー(スロベキア、ティンコフ・サクソ)
6 ディーントーマス・ロジャース(ニュージーランド、OCBCシンガポール)

総合成績
1 ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア) 5時間32分32秒
2 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア) +22秒
3 マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング) +24秒
4 チョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール) +33秒
5 テオ・ボス(オランダ、ベルキンプロサイクリング) +1分27秒

ポイント賞
ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)

山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

アジアンリーダー
チョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール)

チーム総合成績首位
コロンビア

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