「優勝者」の決定は今後、JCFが判断全日本MTB選手権で與那嶺恵理の降格処分を取り消し スポーツ仲裁パネルが仲裁判断

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 昨年7月20日に行われた全日本マウンテンバイク選手権のXCO女子で、トップでゴールしながら修理をめぐる規則違反があったとして4位へ降格処分となった與那嶺恵理選手(チーム・フォルツァ!)が、日本自転車競技連盟(JCF)に処分を取り消して優勝とするよう求め、日本スポーツ仲裁機構へ仲裁を申し立てていた問題で、同機構のスポーツ仲裁パネルは28日、降格処分を取り消す仲裁判断を決定した。これにより與那嶺選手は同大会で1位と認定されることになった。一方、全日本選手権の優勝者とすることについては、同パネルは「競技団体が競技結果を踏まえて判定すべき事項」として請求を却下。今後、JCFが改めて判断することになる。

全日本MTB選手権のレース中にチェーンが切れ、自転車を押してフィードゾーンに駆け込む與那嶺恵理 =2013年7月20日(写真 中川裕之)全日本MTB選手権のレース中にチェーンが切れ、自転車を押してフィードゾーンに駆け込む與那嶺恵理 =2013年7月20日(写真 中川裕之)
フィードで救援を受ける與那嶺。この時の作業がレギュレーション違反と判断され、レース後に降格となった(写真 中川裕之)フィードで救援を受ける與那嶺。この時の作業がレギュレーション違反と判断され、レース後に降格となった(写真 中川裕之)
作業には数分を要し、コースに復帰した時には最後尾となっていた(写真 中川裕之)作業には数分を要し、コースに復帰した時には最後尾となっていた(写真 中川裕之)

 スポーツ仲裁手続きは、競技者と競技団体との争いを円滑・円満に解決するため、公正中立な仲裁人で構成されるスポーツ仲裁パネルが判断を下す仕組み。事前に当事者双方が争いの解決を仲裁手続きに付託(依頼)することで合意するため、仲裁判断は最終的なものとなって当事者を拘束し、不服を申し立てることはできない。

 この問題では、レース中に與那嶺選手のチェーンが切れ、フィードゾーンでメカニックに交換してもらった際、他チームからチェーンの供給を受けたことがUCI(国際自転車競技連合)の規則に反すると指摘され、大会のチーフ・コミセールが競技終了後に1位から4位へ降格処分を下した。

 これに対し與那嶺選手は、「交換部品や修理道具は、フィードゾーンに置かれている必要があるが、その所有者は所属チームでなくてもいい」と主張。さらに、全日本選手権や国際レースの現場では、現実にチーム外からの工具や部品の貸与・供与を受けることがあるとして、全日本選手権でチェーンの供給を受けたことも規則違反には当たらないと訴えていた。

 今回の仲裁判断は、與那嶺選手の主張をほぼ認めた格好だ。さらに付言として、「JCF規則もUCI規則も競技者にとって理解するのが困難であり、明確とはいえない記載も多い。JCFは競技者にとってより理解しやすい明確な規定に改訂するか、わかりやすい解説を公表するなどの措置をとることが望ましい」と求めた。

■與那嶺選手が所属するチーム・フォルツァ!の武井亨介監督の話

「まっとうな判断が出て、正直ホッとしている。JCFには、彼らがUCIルールを勝手に解釈したり、誤訳したりすることにより、誤った判断を下すことがある。今後は常識にのっとった判断が行われるべきで、(仲裁機構のように)しかるべきところで判断することも必要だ。全日本選手権の優勝については、中込選手が頑張って勝ったのだと考えている」

■日本自転車競技連盟の話

「まだ仲裁判断を受け取ったばかりだが、最終決定と受け止めている。今後の対応については、これから判断の内容を精査して決めたい」

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