ツール・ド・ランカウイ2014 第1ステージコロンビアのキンテロが逃げ切りプロ初勝利 愛三は福田12位、伊藤が落車リタイア

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 マレーシアを巡るステージレース、ツール・ド・ランカウイ(UCIアジアツアー2.HC)が27日に開幕した。ランカウイ島で行われた第1ステージは、ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)が逃げからのアタックを決めてプロ初勝利を飾った。南国を舞台にした10日間の熱い戦いが幕を開けた。

単独で逃げ切り優勝をあげたドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)単独で逃げ切り優勝をあげたドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)

 UCIアジアツアーで最高クラスとなる“超級”にカテゴライズされるツール・ド・ランカウイ。南国マレーシアを駆け抜けるステージレースは、今年で19回目の開催を迎えた。現在、オーストラリアや中東、南米などでも1月〜3月にシーズンの皮切りとなるレースが開催されているが、その元祖がこのツール・ド・ランカウイ。これまでも多くの選手たちが寒いヨーロッパを飛び出して、灼熱の太陽のもと、アブラヤシのプランテーションを駆け抜けてきた。

レース準備をする愛三工業レーシングチームレース準備をする愛三工業レーシングチーム

 今年は史上最多となる6つのUCIプロチームを含む全21チーム、126選手が参加。マレーシア北部、タイ国境近くに位置するリゾート地、ランカウイ島でスタートを迎え、そのあと本土に渡ってマレー半島の西側をシンガポール国境近くまで南下。そして今度は逆側の東海岸を北上し、オイルマネーをもつ大会スポンサー、トレンガヌ州でフィナーレを迎える。全10ステージ、マレーシアを1周する総走行距離1495.9kmの戦いだ。

 キーとなるステージは第4ステージ、唯一の超級山岳、ゲンティンハイランドでの頂上ゴール。例年ここで総合順位ほぼ決まることになる。それ以外のステージは基本的に平坦基調で、スプリンターたちの活躍の場と思われるが、起伏や風向き、南国特有のスコールなどが、アタッカーたちに逃げ切りのチャンスを与えている。

スタートを待つ平塚吉光(愛三工業レーシングチーム)スタートを待つ平塚吉光(愛三工業レーシングチーム)
朝日のなかで迎えた今年のツール・ド・ランカウイ第1ステージ朝日のなかで迎えた今年のツール・ド・ランカウイ第1ステージ
レース前に日焼け止めを念入りに塗るレース前に日焼け止めを念入りに塗る
朝早いスタートにちょっと眠そうな選手も朝早いスタートにちょっと眠そうな選手も
ツール・ド・ランカウイ2014がスタート!ツール・ド・ランカウイ2014がスタート!
愛三工業レーシングチームがコースへと走り出す愛三工業レーシングチームがコースへと走り出す

 初日、第1ステージはランカウイ島をぐるっと反時計回りに1周する101.1kmのレース。たくさんカーブや5つの4級山岳が組み込まれた、島特有のレイアウトで開催された。午後にフェリーでの本土移動を控えるため、レースのスタートは朝9時と早く、日の出が遅いマレーシアでは、まだ太陽の位置が低い。昨夜遅くまでチームプレゼンテーションが開催されていた関係で、選手たちは少し眠そうな顔でスタートラインに並んだ。

マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)が強力に先頭集団を牽引	マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)が強力に先頭集団を牽引

 スタート直後から、アタックが積極的にかかり、ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)、ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア)、マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)ら5選手の逃げが決まり、あっという間に集団から7分ものタイム差を奪った。

 早い段階からタイムボードに“7分”と表示されたため、UCIプロチームが集団を加速させたが、「1チーム6人のエントリーなので、(スプリントのための脚を残すことを考えて)引くチームと引きたがらないチームがいて、あまり統率が取れていない感じだった」と西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)が話すように、結果的にメーン集団は逃げを捕まえるに至らなかった。

 勝負は逃げメンバーに絞られ、ここから単独でアタックをかけたキンテロが、そのままゴールラインまでを逃げ切った。キンテロは「この勝利はサプライズだけど、プロ2年目にしての初勝利を嬉しく思う」とコメント。5位以下の集団スプリントでトップを取ったのはアンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ プロチーム)だった。

ステージ上位3選手の表彰式ステージ上位3選手の表彰式
笑顔で記念撮影に応じるドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)。嬉しいプロ初勝利だ笑顔で記念撮影に応じるドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)。嬉しいプロ初勝利だ
ゴールラインでマレーシアの伝統舞踊が披露されるゴールラインでマレーシアの伝統舞踊が披露される

愛三は試練の幕開け 伊藤が大ケガでリタイア、綾部も落車

 愛三工業レーシングチームにとっては、不運のステージとなってしまった。伊藤雅和が残り約20km地点で、路面の砂にハンドルを取られて落車しリタイア。打ち所が悪く、大腿骨骨折の疑いでクアラルンプールの病院に搬送された。そしてゴール前の大混乱のなかで綾部勇成も落車し、思わず目を覆いたくなるような擦過傷を全身に負ってしまった。

12位でゴールした福田真平(愛三工業レーシングチーム)12位でゴールした福田真平(愛三工業レーシングチーム)

 チームの最高位は、福田真平の12位。トレインがうまく組めない状況でスプリントに挑んだもので、メーン集団のなかでは8番手になる。福田は「スプリントの感触は悪くなかったですよ!」と話し、ニコリと笑顔を見せた。

 西谷泰治は「ケガをしたチームメイトもいるので、どうなるのか今はわかりませんが、また明日から頑張ります」と意気込み、レース会場を後にした。結果としては決して良いとは言えないかもしれないが、その中でも気持ちを切り替えて前を向く選手たちに、希望の光を強く感じることができた。

(文・写真 田中苑子)

ゴール前で落車に巻き込まれ、全身に痛々しい擦過傷を負った綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)ゴール前で落車に巻き込まれ、全身に痛々しい擦過傷を負った綾部勇成(愛三工業レーシングチーム)
炎天下でのレース。ゴール後のクールダウンは必須炎天下でのレース。ゴール後のクールダウンは必須

第1ステージ結果
1 ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア) 2時間21分40秒
2 マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング) +11秒
3 ジョナサン・クラーク(オーストラリア、ユナイテッドヘルスケア)
4 チョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール) +15秒
5 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ プロチーム) +1分18秒
6 アヌアル・マナン(マレーシア、トレンガヌサイクリング)

総合成績首位
ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)

ポイント賞
ドゥベル・キンテロ(コロンビア、コロンビア)

山岳賞
マット・ブラマイヤー(アイルランド、シナジーバクサイクリング)

アジアンリーダー
チョンフアット・ゴー(シンガポール、OCBCシンガポール)

チーム総合成績首位
コロンビア

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