産経デジタル「iza!」より【寄稿】自転車の活用を! 東京都知事・舛添要一

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 都知事として、初登庁したのが2月12日。実は、9日の開票速報で当選確実が出てすぐに、知事としての勉強を始めていた。だから、都政の全体像は掴んでいたが、難問山積である。厚生労働大臣のときもそうであるが、前任者たちの負の遺産を受け継いで、その精算をするのが、私の役割のようである。

都知事選の初当選から一夜明け、報道陣に囲まれる舛添要一氏 =10日朝、東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)都知事選の初当選から一夜明け、報道陣に囲まれる舛添要一氏 =10日朝、東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックを史上最高のものにするというのが、私の公約である。そのためには、インフラの整備、防災・治安対策などが不可欠であるが、交通体系の抜本的見直しもまた、最重要課題の一つである。

 問題は、鉄道、車、バス、地下鉄、モノレール、飛行機などが有機的に連関されていないことである。パーク&ライドなども検討されてよいし、これ以上のモータリゼーションが東京で必要なのか、よく考えてみるべきである。おそらくは、方向を逆転し、都心に不要不急の車をできるだけ入れないことが、これからの政策であるべきだと考えている。

 そのような観点から、自転車の活用を推進するために、様々な手を打ちたいと思っている。東京は、他の先進国の大都市に比べて、自転車専用レーンの整備が遅れている。スウェーデンのストックホルムは、私の好きな都会の一つであるが、歩道、自転車道、自動車道と、しっかりと分けられており、それぞれが交通ルールに則って、整然と通行している。日本のように、自転車が逆走したり、信号を無視したりすることはない。東京でも、少しずつ自転車レーンが開設されつつあるが、幅も狭いし、距離的にも短い。是非とも、2020年までにはストックホルム並にしたいと思っている。

初登庁し、初の庁議に臨んであいさつを述べる舛添要一都知事 =12日、東京都庁(撮影:財満朝則)初登庁し、初の庁議に臨んであいさつを述べる舛添要一都知事 =12日、東京都庁(撮影:財満朝則)

 自転車には、大きなメリットがある。個人にとっては、初期投資として自転車購入代金はかかるが、人力なのでガソリンは不要であり、通勤費用が節約できる。また、排気ガスが出ないので環境保全にも役立つ。それは、2020年大会で、ヒートアイランド現象になるのを防ぎ、最高の競技コンディションを保つのに貢献する。また、大地震などの災害のときに、自転車は、自宅に帰るための足の役割を担ってくれる。3・11の直後、帰宅困難者が続出したのは、公共交通機関の運転停止もあるが、車で道路が大渋滞になったからである。

 また、自転車は個人の健康にもよく、生活習慣病の予防にもなる。是非とも、自転車がもっと活用されるための環境整備を進めていきたい。

(産経デジタル「iza!」より) 

舛添要一舛添要一(ますぞえ・よういち)

北九州市出身。東京大学卒。同大助教授を経て、平成13年の参院選で比例代表に自民党から出馬、トップで初当選。連続2期。参議院外交防衛委員長、党参院政審会長、厚生労働相を歴任。22年4月、新党改革を結成して代表に就任。25年7月の参院選に不出馬、代表を辞任。26年2月、猪瀬直樹前知事の辞職に伴う東京都知事選に当選、都知事に就任。

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