輝いた学生“Wエース” 「ツアー・オブ・ジャパン」で日本人最高位

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プロと互角に戦った鹿屋体育大学の黒枝士揮(左)と山本元喜 =5月26日、静岡県伊豆市(米山一輝撮影)プロと互角に戦った鹿屋体育大学の黒枝士揮(左)と山本元喜(米山一輝撮影)

 26日行われた自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」第5戦・伊豆ステージで、派手なウェアのプロチームに混じって、真っ白いジャージのアマチュアチームが大活躍した。日本学生自転車競技連盟(学連)選抜チームだ。この日は学生が日本人最高の9位に食い込むなど、プロを凌ぐ結果も出してみせた。第1戦から外国人選手に押されっ放しの日本勢にとって、次世代を担う若武者たちの台頭は一筋の光明となった。(産経デジタル 米山一輝)

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チームカーを従えて上る11人の先頭グループ。1周目からレースの半分以上を逃げ続けた。先頭は鹿屋体育大学の山本元喜 =5月26日、静岡県伊豆市(米山一輝撮影)チームカーを従えて上る11人の先頭グループ。1周目からレースの半分以上を逃げ続けた。先頭は鹿屋体育大学の山本元喜(米山一輝撮影)
11人の先頭集団に加わってレースを盛り上げた鹿屋体育大学の山本元喜 =5月26日、静岡県伊豆市(米山一輝撮影)11人の先頭集団に加わってレースを盛り上げた鹿屋体育大学の山本元喜(米山一輝撮影)
総合首位のバリアーニ(右)らに続いてゴールする鹿屋体育大学の黒枝士揮(中央の白いジャージ)。日本人最高の9位となった =5月26日、静岡県伊豆市(米山一輝撮影)総合首位のバリアーニらに続いてゴールする鹿屋体育大学の黒枝士揮。日本人最高の9位となった(米山一輝撮影)

 この日、スタート直後からレース後半まで逃げ続けた11人の先行グループで、名だたるトップ選手の中に学連チームのウェアが混じった。鹿屋体育大学3年の山本元喜だ。全く物怖じせずに先頭交代に加わる。この逃げグループはレース終盤でメーン集団に追いつかれたが、今度はゴール争いで、再び学生選手がプロに勝負を挑んだ。フィニッシュラインを堂々の9位で通過したのは、こちらも鹿屋体育大学の3年の黒枝士揮だった。

 レース後のインタビューで、逃げに乗った山本は「このコースで逃げることは狙っていた。上手く決める事ができて良かった」と胸を張り、黒枝は「(山本)元喜が逃げてくれたので、自分は集団で脚を温存することができた」とチームプレーの成果をアピールした。

 同学年の山本と黒枝は、高校時代から全国トップクラスで競ってきたライバルだ。高校2年で黒枝がインターハイと国体を制すれば、山本は高校選抜で優勝。3年では黒枝が日本選手権ジュニアで勝ち、山本はインターハイを取るといった具合だ。大学に入ってからも、山本が1、2年生でU23(23歳未満)全日本王者に輝いたのに対し、黒枝も昨年のツール・ド・北海道でU23賞を獲得した。

 現在、2人が籍を置く鹿屋体育大学は、鹿児島県鹿屋市にキャンパスを構える国立の体育大学だ。最新の運動理論を学びながら、恵まれた環境の中で切磋琢磨している。ライバルと言われるが、高速でのスプリントを得意とする黒枝に対して、山本はパワーを生かした登坂やロングスパートを得意とするなど、タイプはまったく異なる。お互いが、得意な部分でもう一方の苦手な部分を刺激する、良いパートナー関係だそうだ。自転車以外のプライベートでも仲が良いという。

 学生の自転車競技界では現在、日本大学がインカレ総合29連覇中。鹿屋勢の目標は、まず日大の牙城を崩してのインカレ総合優勝だ。その先、大学卒業後に話が及んだ時、2人は揃って「ヨーロッパのプロレースを走りたい」と答えた。目指すは世界最高峰の舞台。そのために、27日の最終戦・東京ステージでも、各国のプロチームにアピールできる走りをもう一度見せようと心に誓った。

 大会の模様は、ツアー・オブ・ジャパン総集編としてBSフジで放映される。放映日時は6月16日(土)午後1時~1時55分の予定。

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