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バイクインプレッション2014「TREK BOONE 9 Disc」 ブランドが誇る技術を凝縮した、パーフェクトなシクロクロスバイク

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 トレックが、かつてない最軽量かつ最速にして、最もスムーズなシクロクロスバイクと紹介する「ブーン」は、その特殊なレース環境で最高の走りをもたらすバイクとして2014年1月に発表された。現世界チャンピオンのベルギー人レーサー、スヴェン・ネイスが使用し、開発にも協力しているという。フルカーボンのフレームには、素材のOCLVカーボンをはじめ、「Isospeed」など、トレックのテクノロジーが凝縮されている。

「TREK BOONE 9 Disc」(トレック ブーン9ディスク)「TREK BOONE 9 Disc」(トレック ブーン9ディスク)

TREK BOONE 9 Disc(トレック ブーン9ディスク)
価格:682,500円(完成車)
サイズ:50、52、54、56、58、61cm
カラー:マットトレックブラック
問い合わせ先:トレック・ジャパン http://www.trekbikes.co.jp

スペック

フレーム:600 Series OCLV Carbon
フォーク:Trek IsoSpeed Cross carbon disc, E2
変速機:シマノ・アルテグラDi2(F)&(R)
ギヤ:シマノ・アルテグラ 46×36T、11-28T(11s)
ホイール:HED・Ardennes
重量:N/A

90mmの幅広なBBに向かって、シートチューブは左右非対称に膨らんでいる。フロントディレーラーは直付タイプを採用90mmの幅広なBBに向かって、シートチューブは左右非対称に膨らんでいる。フロントディレーラーは直付タイプを採用
ドマーネにも採用されている振動吸収性を高める「IsoSpeed」テクノロジーだが、シクロクロスでもその威力を発揮するドマーネにも採用されている振動吸収性を高める「IsoSpeed」テクノロジーだが、シクロクロスでもその威力を発揮する
フレームの軽量化に欠かせないリアのカーボンドロップアウトフレームの軽量化に欠かせないリアのカーボンドロップアウト

インプレッション BY 江下健太郎・松尾修作・米山一輝

江下健太郎 埼玉県日高市の「じてんしゃPit」店主。MTBのエリート選手で、シクロクロスの経験も豊富。ロードでもかつてアイサンなどで活躍した。JMA公認マウンテンバイク・インストラクター、自転車技士、自転車安全整備士の資格を有する江下健太郎
埼玉県日高市の「じてんしゃPit」店主。MTBのエリート選手で、シクロクロスの経験も豊富。ロードでもかつてアイサンなどで活躍した。JMA公認マウンテンバイク・インストラクター、自転車技士、自転車安全整備士の資格を有する

米山 男子の現世界チャンピオンであるスヴェン・ネイス(編注:試乗時)と、女子のアメリカチャンピオン、ケイティ・コンプトンがこのバイクを使用し、開発にも協力しているそうですね。まだ発表になって間もないですが、この試乗車も日本に到着したばかりです。

松尾 そうなんですね。基本的にロード選手にとって段差やオフロードの路面状況に対してストレスを多く感じますが、このバイクはすんなりと受け入れることができるバイクでした。乗り味もリニアだし、とにかくスムーズだった印象が強いです。

江下 ブーンは素直でクセがなく、切れ込みが安定していたので、狙ったラインやコーナー中の障害もバイクをコントロールしやすい。あらゆる速度域、路面状態、障害物などの無限の組み合わせの中で確実なコーナーリングをこなしていくシクロクロスではこの安定したステアリングが、ライダーのスキルをカバーしてくれるね。 加減速の軽快さは重量面の影響もあるけど、フロントとリヤの重心バランスから生み出されるところも大きいと思う。重心が常にセンター近くに安定していることで、加減速やスピードの維持力が上がっている。

松尾修作 Neilpryde - Men's Club Pro Cyclingに所属し、キャプテンを務めるプロロードレーサーで、脚質はオールラウンダー。埼玉県・若葉駅近くでバイクサロン「SAKURAMENT」を経営する松尾修作
Neilpryde - Men's Club Pro Cyclingに所属し、キャプテンを務めるプロロードレーサーで、脚質はオールラウンダー。埼玉県・若葉駅近くでバイクサロン「SAKURAMENT」を経営する

米山 ロードではドマーネに搭載されている「IsoSpeed」だけど、走り心地は懐の深いドマーネとは全然違う印象で、コーナーリングなどでの取り回しもキビキビした扱いやすさを感じた。

松尾 ええ、快適性は高いですが、剛性感はマドンを思わせる印象でした。トランクション能力も高いため、高トルクでも安定して発進できますし、路面状況が悪くてもとにかくスムーズ。ライディングに集中できて純粋に走る楽しみを感じることができました。

江下 振動吸収性の高さはブーンのイチバンのアピールポイントだろうけど、サスペンションが付いたようなフワフワ感があるわけでなく、リジッドだけど、しなやかで太いチューブラータイヤを履いたような感覚に近いだろうか。余分な衝撃をきっちり取るね。

米山 フレーム販売モデルはディスク用とノーマルがあるけど、制動力が高いと言われる油圧ディスクブレーキはどうだった?

江下 軽い引きでしっかり効くので、シクロクロスレースでは武器になる。今までのカンチやVブレーキでも十分という選手もいるだろうが、この効きを知ってしまうと、きっと戻れないんじゃないかな。でも、ローターサイズは軽量化も含めて140mmで十分だと個人的には思った。

米山一輝 数多くのトップ選手を輩出した東京の名門クラブチームで15年の選手経歴を持つ元レーサー。現在は国内レースを取材で転戦中米山一輝
数多くのトップ選手を輩出した東京の名門クラブチームで15年の選手経歴を持つ元レーサー。現在は国内レースを取材で転戦中

松尾 ロードでもディスクブレーキ搭載車が増えてきましたが、ブーンを乗ってみて、効きの良さはオフロードの下りで実感しました。タイヤとホイールも良いし、コンポも電動だし、すべてにおいてノンストレス。

米山 走りとしてはやはり大メーカーが真摯に研究開発を行なって出してきただけあって、完成度が非常に高いという印象だ。

江下 うん、ほぼパーフェクトでしょう。加減速、スピード維持力、ステアリング、振動吸収とすべて劣るところがない。とにかくバランスが良いバイクという表現がピッタリだ。HEDホイールやタイヤも優秀でそのままレースに投入できる。強いて言えば、アルテグラDi2で完成車68万円は高額クラスだけど、性能はそれ以上かもしれないよ。

TEXT BY 齋藤むつみ / PHOTO BY 佐藤正巳


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