シクロクロス世界選手権2013-14シュティバルがネイスとの一騎打ち制し3度目の世界王者に 竹之内悠は37位

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 シクロクロス世界選手権の2日目が2日にオランダのホーガハイデで行われ、2011年にシクロクロスからロードレースに転向したズデニェック・シュティバル(チェコ、オメガファルマ・クイックステップ)がスヴェン・ネイス(ベルギー)との一騎打ちを制し、3度目の世界チャンピオンに輝いた。全日本チャンピオンの竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)は37位でゴールした。

(写真・文 田中苑子/Brakethrough Media)

大観衆のなかで優勝争いをするズデニェック・シュティバルとスヴェン・ネイス(ベルギー)大観衆のなかで優勝争いをするズデニェック・シュティバルとスヴェン・ネイス(ベルギー)

本命ネイスと“急遽参戦”シュティバルの死闘

泥に覆われたホーガハイデのコース泥に覆われたホーガハイデのコース

 大会2日目、メーンイベントのエリート男子のスタートは午後3時だったが、大勢の観客たちは朝早くから列をなして押し寄せ、レース会場は身動きを取るのも大変なくらいの超満員となった。前日の不安定な天候はすっかり回復したものの、泥の状態は大きく変わらず、重たい泥のコンディションでのレースとなった。

 観客たちの熱気が最高潮に達したなかで開催されたエリート男子。優勝候補の筆頭は、ディフェンディングチャンピオンで、今季のベルギーチャンピオンでもあるスヴェン・ネイス。そして先週のワールドカップで好成績を挙げたフランシス・ムレー(フランス)やトム・ミューセン(ベルギー)。さらにロードレースに転向した元世界チャンピオン、シュティバルが直前になって参戦を表明。年末年始に5レース限定でシクロクロスレースに参戦し、好成績を残していたため、優勝候補のダークホースとして名前が挙げられていた。

念入りなウォーミングをするズデニェック・シュティバル(チェコ)念入りなウォーミングをするズデニェック・シュティバル(チェコ)
ディフェンディングチャンピオンのスヴェン・ネイス(ベルギー)ディフェンディングチャンピオンのスヴェン・ネイス(ベルギー)
1周回目で先頭に立ったフランシス・ムレー(フランス)1周回目で先頭に立ったフランシス・ムレー(フランス)

 ムレーの鋭いスタートダッシュで幕開けした約60分間のレース。2周回目で、先頭はネイスとシュティバルとなったが、地元オランダの若手、ラース・ファンデルハールが追い上げ、2選手に合流。一時は先頭に立って会場を沸かせた。しかし驚異的なスピードで攻防を繰り返す2選手に付いていくことはできず、レース中盤にして優勝争いはネイスとシュティバルの2人に絞られた。

 そしてネイスが先頭で最終周回に入ったが、その後にシュティバルが勝負をかけて先行。さらに、ネイスは泥で失速するなど細かいミスが重なり、遅れをとってしまった。

 最終的に一騎打ちを制したのはシュティバル。ホームストレートで後方に見えるネイスの姿を確認すると、シュティバルは大きく両手を広げてフィニッシュラインを横切り、3度目のシクロクロス世界チャンピオンに輝いた。

優勝したズデニェック・シュティバル(チェコ)優勝したズデニェック・シュティバル(チェコ)
全日本チャンピオンの竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)全日本チャンピオンの竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)

 全日本チャンピオンの竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)は終盤にかけて順位を上げ、5分54秒差の37位でゴール。「前半は集団落車などが起こりやすいので、序盤はそれを避けながら、パックで落ち着いて走り、そこから頑張れたのが良かったと思う。先週のワールドカップの成績が悪く、あまりいいイメージをもってスタートできなかったけど、自分の実力を出し切ることができた。順位には決して満足はしていないけれど、とりあえず結果を数字として残せたことはよかったと思う。日本から来てくれたスタッフにも本当に感謝している。でも今日の結果は合格点ではないので、もっと上をめざしていきたい」とコメントした。今後は2月8、9日のシクロクロス東京へ参戦するために帰国し、すぐにスペインに舞い戻ってロード合宿に参加するハードスケジュールだ。

小坂光(宇都宮ブリッツェン)小坂光(宇都宮ブリッツェン)

 また社会人として働きながらレース活動をする小坂光(宇都宮ブリッツェン)はマイナス2ラップの51位。「前半はパックでスムーズに走れていたけれど、中盤からは余裕がなくなってミスが増え、失速してしまった。コーナーからの立ち上がりが大事なコースだったので、そのようなところで遅れてしまった。悔しい結果ですが、前回の世界選手権に比べて、走れている実感がある。世界で戦うチャンスは少ないけれど、これからも挑んでいきたい。シクロクロスの全日本選手権で勝って、世界選手権に行くというのが目標で、世界選手権を走ると、もっと上の世界が見えて、競技に打ち込むモチベーションが高まります」。

エリート男子結果
1 ズデニェック・シュティバル(チェコ) 49分35秒
2 スヴェン・ネイス(ベルギー) +12秒
3 ケヴィン・パウウェルス(ベルギー) +40秒
4 クラース・ヴァントルノート(ベルギー) +58
5 トム・ミューセン(ベルギー) +1分7秒
6 ラース・ファンデルハール(オランダ) +1分22秒
37 竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ) +5分54秒
51 小坂光(宇都宮ブリッツェン) -2rap

若手躍進のアンダー23 日本勢は悔しい結果に

アンダー23カテゴリーを制したウォルト・ファンアルト(ベルギー)アンダー23カテゴリーを制したウォルト・ファンアルト(ベルギー)

 午前中に開催されたアンダー23男子は、ベルギーのウォルト・ファンアルトが序盤からのリードを守り切り、このカテゴリーで(4年中)2年目という若さにして、初めてアルカンシエルに袖を通した。ベルギーナショナル選手権では、優勝候補ながらフライングにより失格となっており、その悔しさを晴らすかのような勝利だった。ファンアルトはエリートカテゴリーと混走のUCIレースでも勝利しており、今後のさらなる活躍が期待される。レース会場であるホーガハイデ出身のファンデルポール兄弟は、弟のマチューがアンダー23カテゴリー1年目にして3位に入る活躍を見せた。

 日本勢の沢田時(ブリヂストンアンカー)と横山航太(篠ノ井高校)は、ともにマイナス1ラップ。若さと向上心あふれる両選手は、ともに悔しさを表し、「もっと本場のレースを走りたい」と口にした。伸び幅が大きいとされるアンダー23カテゴリーで、貴重な経験を積んだ。

泥の深いセクションを進む沢田時(ブリヂストンアンカー)泥の深いセクションを進む沢田時(ブリヂストンアンカー)

 沢田は「1周目にチェーントラブルがあった以外は大きなミスもなく、実力どおりの結果だったと思います。やはりヨーロッパ遠征最後のレースということで、身体的には疲労が溜まっていて良いパフォーマンスではありませんでした。ただ今回、世界選も含めた本場のシクロクロスを2カ月間みっちりと走り、素晴らしい経験を積むことができました。来年以降もこの環境で走りたいですし、結果を残すためには挑戦していくしかないと思います。日本からの応援、本当にありがとうございました」と語った。

横山航太(篠ノ井高校)横山航太(篠ノ井高校)

 そして、2014年のロードレースシーズンからシマノレーシングに加入し、プロ1年目を迎える横山は、「完走できず悔しい結果になってしまいました。やはりコースへの慣れが必要だと感じました。結果を出そうとしたら、こっち(ヨーロッパ)のレースを走らなければならないですね。でも、日本でやるべき練習や課題も感じられたので、それをしっかりとこなして、来年は完走はもちろん、1周だけでもいいからトップが見えるところで走りたいです」とコメントした。

アンダー23男子結果
1 ウォルト・ファンアルト(ベルギー) 49分35秒
2 マイケル・ヴァントールハウト(ベルギー) +50秒
3 マチュー・ファンデルポール(オランダ) +1分17秒
46 沢田時(ブリヂストンアンカー) -1rap
49 横山航太(篠ノ井高校) -1rap

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