ツアー・ダウンアンダー2014 第5ステージウィランガ・ヒルで躍動したポートが今季初勝利 総合争いは僅差で最終ステージ決戦へ

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 2014サントス・ツアー・ダウンアンダーは25日、第5ステージが行われ、リッチー・ポート(オーストラリア、チーム スカイ)が大会最大の難所であるウィランガ・ヒルの頂上ゴールにトップで到達し、この大会初勝利。自身の、そしてチームにとっても2014年最初の勝利を飾った。総合争いは、ステージ3位のサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)がカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)を逆転し、1秒差でリーダージャージを獲得。ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ)を含む三つ巴の争いは、最終ステージへと持ち越される。

勝負どころのウィランガ・ヒルで抜け出し、今シーズン初勝利を飾ったリッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング)勝負どころのウィランガ・ヒルで抜け出し、今シーズン初勝利を飾ったリッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング)

 レースはマクラーレン・ベールからウィランガ・ヒルまでの151.5kmで争われた。海寄りのルートを時計回りに3周したのち、内陸部を2周回するコースは、この大会のクイーンステージ。特に、終盤に2回上るウィランガ・ヒルは、これまで数多くのドラマが繰り広げられてきた勝負どころだ。

レース前、リラックスした様子の新城幸也(チーム ヨーロッパカー)レース前、リラックスした様子の新城幸也(チーム ヨーロッパカー)
レースをリードした逃げ集団レースをリードした逃げ集団

 スタートから2kmでイェンス・フォイクト(ドイツ、トレック ファクトリーレーシング)、ミハイル・イグナチェフ(ロシア、カチューシャ チーム)、フアンホセ・ロバト(スペイン、モビスター チーム)、マッテーオ・トレンティン(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)の4選手が逃げグループを形成。みるみるうちにメーン集団との差が広がり、36km地点で最大の8分55秒のリードとなった。

 それ以降はメーン集団がレースをコントロールし、4人とのタイム差を縮めていくが、2度設けられた中間スプリントでの争いはお預けに。序盤から中盤にかけては落ち着いた展開で進行した。

シーサイドの美しいコースを疾走するプロトンシーサイドの美しいコースを疾走するプロトン

 迎えた1回目のウィランガ・ヒルで、逃げメンバーのうちロバトが脱落。イグナチェフがペースアップを図り、フォイクトとトレンティンが対応しながら頂上を目指す。一方、上りを前にペースを上げていたメーン集団は、上りの入口で1分だった差を頂上までの約3.5kmで20秒差にまで縮小させた。

 メーン集団は下りでさらに勢いを増し、残り16kmで逃げを全員吸収。最後の勝負どころとなる2回目のウィランガ・ヒルへと急いだ。その間、フォイクトが再アタックを試みたが、上りを前に吸収。いよいよ総合上位陣が前方に顔をのぞかせ、勝負のときに備える。

ウィランガ・ヒルの上りでアタックをかけるイェンス・フォイクト、42歳ウィランガ・ヒルの上りでアタックをかけるイェンス・フォイクト、42歳

 上り始めと同時に、BMCのアシストが猛然とペースアップ。リーダージャージのエヴァンスを最高のタイミングで発射させる構えだ。しかしポート、ウリッシはしっかりとチェック。ゲランスは一瞬対応が遅れたが、アシストの働きもありポジションを整える。

 そして、すべては残り2.1kmで決まった。ポートが会心のアタック。エヴァンスとウリッシが追うが、ポートのスピードについていくことができない。後続を引き離したポートは最後まで勢いが衰えず、トップでゴールラインを通過した。

 2位争いはウリッシが先着し、ゲランスが続いた。エヴァンスは単独でポートを追っていたが、残り1kmでウリッシらに追い付かれ、最後には失速。ウリッシ、ゲランスから4秒遅れたことに加え、ゴールでのボーナスタイムを獲得できず、リーダージャージを明け渡す結果となった。

 2回目のウィランガ・ヒルを集団前方で入った新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は、トップから1分10秒遅れの32位でフィニッシュ。総合では16分44秒遅れの55位に位置している。

ステージ優勝を果たし、表彰台で祝福されるリッチー・ポートステージ優勝を果たし、表彰台で祝福されるリッチー・ポート
新城幸也はトップから1分10秒遅れの32位でフィニッシュした新城幸也はトップから1分10秒遅れの32位でフィニッシュした

 大会最終日となる第6ステージは、アデレードの市街地が舞台。4.75kmのコースを18周する85.5kmのレースだ。スプリンターによるステージ優勝争いが濃厚だが、6周目と12周目には中間スプリントポイントが設定されており、総合争いを繰り広げる選手やチームが激しく動くことも予想される。

 総合首位のゲランスは、2位エヴァンスと1秒差、3位のウリッシとは5秒差。シーズンの開幕を告げるステージレースは、大激戦のままいよいよ最終章へと向かう。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

第5ステージ結果
1 リッチー・ポート(オーストラリア、チーム スカイ) 3時間42分20秒
2 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +10秒
3 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +10秒
4 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +14秒
5 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +14秒
6 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +14秒
7 ネイサン・ハース(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +17秒
8 イゴール・シリン(ロシア、カチューシャ チーム) +17秒
9 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル) +17秒
10 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +21秒
32 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1分10秒

個人総合時間賞
1 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 18時間2分19秒
2 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +1秒
3 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) +5秒
4 リッチー・ポート(オーストラリア、チーム スカイ) +10秒
5 ネイサン・ハース(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +27秒
6 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +30秒
7 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +34秒
8 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル) +37秒
9 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +37秒
10 イゴール・シリン(ロシア、カチューシャ チーム) +37秒
55 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +16分44秒

山岳賞
1 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル) 28pts
2 アクセル・ドモン(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル) 28pts
3リッチー・ポート(オーストラリア、チーム スカイ) 24pts

スプリント賞
1 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 75pts
2 ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) 56pts
3 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 45pts

新人賞
1 ジャック・ヘイグ(オーストラリア、UniSA・オーストラリア) 18時間4分17秒
2 カルロス・ベロナ(スペイン、オメガファルマ・クイックステップ) +1分19秒
3 ケニー・エリッソンド(フランス、FDJ.fr) +19分24秒

敢闘賞
イェンス・フォイクト(ドイツ、トレック ファクトリーレーシング)

チーム総合
1 オリカ・グリーンエッジ 54時間10分28秒
2 BMCレーシングチーム +28秒
3 ドラパックサイクリング +3分38秒

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