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はらぺこサイクルキッチン<2>アスリートの食事は時期と目的で決める 普段食には“勝つために必要な要素”がてんこ盛り

by 池田清子 / Sayako IKEDA
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 こんにちは、アスリートフード研究家のSayakoです。マウンテンバイクのプロライダー池田祐樹(トピーク・エルゴンレーシングチームUSA)と結婚し、日々アスリート食について研究と実践を重ねています。プロ選手にふさわしい食を目指し、楽しみながらも試行錯誤を重ねている様子を、全6回にわたってレポートしていきます。

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献立に迷ったら“時期と目的”に合わせて作る

バランスのとれた食事のための食材探しバランスのとれた食事のための食材探し

 「今夜は何にしよう…」。冷蔵庫の前で立ち尽くした経験は誰にでもあると思います。私もかつてはそうでしたが、今はあまり悩むことがなくなりました。なぜなら、その日の献立は“時期と目的”に合わせて考えればよいからです。アスリートは普段、何をどのくらい食べているのか。今回はそんなことを紹介しながら、メニューを決める際にポイントとなることや、私が日々作っている実際の献立の内容を解説していきます。

 時期と目的は、大まかに次の4つに設定します。

・オフ期
・トレーニング期
・レース期
・レース当日

 これに応じて、必要なエネルギー量・脂質・たんぱく質の量を調節していくのですが、押さえるべきポイントで常に大切なのは、どの位のエネルギーが必要か考えることです。また、レースまでの日数やその内容、マウンテンバイクの場合はその内容が1時間半前後のクロスカントリーなのか6時間前後と長距離のマラソンなのかも頭に入れておく必要があります。このほか、体重の増減、今抱えている不調といったコンディションの現状把握も欠かせません。

 様々な状況に合わせて食材を選ぶことで、食材それぞれが持つエネルギーや栄養素を生かす料理を作ることができます。さっそく、オフ期向けの実際のメニューを見ていきましょう。

トレーニング後はすみやかに栄養を、オフ期は体重キープ

<オフ期の夕食>

(左上から時計回りに)◎柿 ◎アジの開き+大根おろし ◎枝豆◎蓮根甘辛焼き ◎味噌汁(玉ねぎ・白ネギ・海苔) ◎胚芽米 ◎サラダ(国産パプリカ・白ごま)

オフ期の夕食メニュー例

 この時期は体重を増減なくキープすることが鍵となります。ボリュームはあるけれど低脂質、高たんぱくを心がけて満足感は得られる様にします。

 食物繊維を積極的に摂ることも必要です。冬が旬の蓮根は、食物繊維が豊富なだけでなく、アレルギー物質の抗体を作ってくれたり、喉に良いと言われていたり。風邪の流行や乾燥による喉の痛みが発生しやすい冬の時期は特におすすめです。

<トレーニング期の昼食>

(左上から時計回りに)◎乳酸菌が摂れる飲み物 ◎ヨーグルト(蜂蜜・ナッツ・レーズン・シナモン) ◎炒め物(豚肉・人参・カリフラワー・キュウリのピクルス・白菜・海苔) ◎バナナ ◎卵焼き+大根おろし ◎味噌汁(豆腐・白ネギ・青ネギ・椎茸) ◎21穀米 ◎納豆(青ネギ・おかか・生姜・白ごま・からし)

トレーニング期の昼食メニュー例

 160kmライド、筋トレでのトレーニンング後のリカバリー食。トレーニングを終えて30分以内に食べることも、体をつくるためや、翌日に疲労を残さないために大事なポイントです。4時間後に摂取した場合は、エネルギーとなるグリコーゲンの貯蔵量が明らかに減ってしまうということも実験で分かっています。

Sayakoさんによるメニューを食べる池田選手Sayakoさんによるメニューを食べる池田選手

 もともと大きなお茶碗ですが、トレーニングをした日はオフ期と比べると大事なエネルギー源である糖質の量をぐっと増やします。ヨーグルトに蜂蜜をかけるのもこの時期だからこそ。そして糖質からエネルギーを作るために欠かせない栄養素、ビタミンB1を一緒に摂ると疲労を予防してくれます。ビタミンB1は今回の食材でも使っている豚肉や玄米のほか、胚芽パンなどに含まれています。

 またこのメニューには、ヨーグルト、豚肉、卵焼き、豆腐、納豆というように、たんぱく質がたくさん含まれています。食事に気をつけることは、それだけでは勝てなくとも、勝つために必要な要素。激しいトレーニングで壊れてしまう筋肉がもっと強くなって再生しますように!

 次回は、レース期の食事として「カーボローディング」をひもときます。

池田清子池田清子(いけだ・さやこ)

アスリートフード研究家。モデル事務所でのマネージャー経験を生かし2013年夏よりトピーク・エルゴンレーシングチームUSA所属ライダー、池田祐樹選手のマネージメントを開始、同秋結婚。平行して「ジュニア・アスリートフードマイスター」の資格を取得。アスリートのパフォーマンス向上や減量など、目的に合わせたメニューを日々研究している。

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