自転車王国・埼玉に定着した秋のオフロードイベントシクロクロスにキッズレース、耐久レースと盛りだくさん! 11年目の「秩父サイクルフェスティバル」開催

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 自転車の普及活動やサイクリング文化の振興に熱心な埼玉県。その県内において“サイクリストのメッカ”といわれる白石峠に程近い埼玉県青少年総合野外活動センター(秩父市)で、11月30日と12月1日の2日間にわたって「秩父サイクルフェスティバル2013秋」が開催された。

 会場では、センター内にある常設MTBコースとは別に独自のレースコースを設定。傾斜地の特徴を生かし、シクロクロスと耐久レース、キッズレースでそれぞれテクニカルにアレンジされた。初心者から上級者まで走りきれるように配慮されたコースだ。

3時間耐久レーススタートするソロ、チームの選手たち3時間耐久レーススタートするソロ、チームの選手たち

初日はシクロクロス 「SNEL Trophy」をめぐる戦いも白熱

 初日は「BIKE SHOP SNEL Trophy」をかけて関東シクロクロス第2戦・秩父レースがおこなわれた。

 このレースは、日本国内で共通カテゴリーとして運営されるAJOCC(日本シクロクロス主催者協会)の公認レース。基準を満たせば上位カテゴリーへ昇格でき、最高位の男子・C1、女子L1に昇格すれば翌年の全日本シクロクロス選手権への出場資格も獲得できる。

 さらに今大会では、東京都大田区にある自転車ショップ「BIKE SHOP SNEL」の特別協賛により、1周回完了時の先頭選手に特別賞が与えられる。

土曜のシクロクロスはホストチームのSNEL CYCLOCROSS TEAM所属選手たちが登場土曜のシクロクロスはホストチームのSNEL CYCLOCROSS TEAM所属選手たちが登場
スタートを待つC3選手の面々スタートを待つC3選手の面々

 レースはC3からスタート。SNEL Trophyを狙って先頭に飛び出した塚田幸司が見事、特別賞を獲得した。しかし後方から序々に追い上げた田中忍(BOUNCE)が中盤からトップに立ち、そのまま優勝を飾った。田中は「スタート位置が後ろだったため、テクニカルなセクションを地道に走るように心がけた。優勝で念願のC2昇格が果たせました」と喜びを語った。

パナレーサーシケインを越えるL1・今井美穂(CycleClub.jp)パナレーサーシケインを越えるL1・今井美穂(CycleClub.jp)

 続いてC2、マスターズ、L1のレースが同時スタートでおこなわれ、C2では号砲とともに飛び出した竹田佳行(Kei’ Power!)がSNEL Trophyを獲得。そのままの勢いでトップを守りきって独走勝利を果たした。マスターズにおいても、SNEL Trophyを獲得した坂手潤一(BOUNCE)が最後までトップを守って優勝。

 女子L1は、今年のシクロクロスレースで好成績を重ねてきた今井美穂(CycleClub.jp)が、他を寄せ付けない走りで優勝した。今井は、この混走レースで8番目の好タイム。今後、女子シクロクロス界の注目選手になるであろう。

 そして、この日の最終レースとなるC1レースでは、スタート直後に三上和志(サイクルクラブ3UP)が先頭に立ってSNEL Trophyを獲得。しかし後方には江下健太郎(じてんしゃPit)がピッタリとマークして追走する。この2人が先行する形で、序盤は三上がペースを作り、中盤では江下が先頭に立ってレースをリード。3位以下を大きく引き離していった。

C1選手たちの力強い走り。ギャラリーの熱い声援が、秩父の山に響き渡ったC1選手たちの力強い走り。ギャラリーの熱い声援が、秩父の山に響き渡った
C1で序盤より先頭に立ち、パナレーサーシケインを越える三上和志(cycleclub3UP)C1で序盤より先頭に立ち、パナレーサーシケインを越える三上和志(cycleclub3UP)
C2+マスターズ+女子L1レースでシングルのテクニカルセクションを走る選手たちC2+マスターズ+女子L1レースでシングルのテクニカルセクションを走る選手たち

 しかし、難易度の高い秩父のコースにあわせてセッティングを煮詰めてきたという三上が、残り3周回で再び先頭に立ち、その後は江下も引き離して優勝を飾った。

 各カテゴリーの表彰式終了後には、大会協賛各社より提供された豪華賞品の当たるジャンケン大会がおこなわれ、最後まで大いに盛り上がった。

2日目はキッズと耐久レース

 開催2日目は、キッズレースと3時間耐久レースが行われた。キッズレースは、年令により年少と年長の2クラスに分かれてスタート。一番下は5才から、上は9才までの選手たちが戦い、年少クラスは上野柚葉(チームKenzo2年生)、年長クラスでは、村上武蔵(チームKenzo4年生)が優勝した。

キッズレース・年少クラスをスタートする選手たちキッズレース・年少クラスをスタートする選手たち
トップ争いをする上野柚葉(ゼッケン6、チームKenzo2年生)トップ争いをする上野柚葉(ゼッケン6、チームKenzo2年生)
スタート前に諸注意を受ける年長クラス参加選手たちスタート前に諸注意を受ける年長クラス参加選手たち
キッズレース・年少クラスに入賞、そして出場した選手たちで表彰式!キッズレース・年少クラスに入賞、そして出場した選手たちで表彰式!

 その後、3時間耐久レースがソロ部門とチーム部門でおこなわれ、ソロでは荒井乃輔(TEAM轍屋)が序盤からトップに出て、最後までその位置を守りきって優勝。チーム部門では、前日のシクロクロスレースでC2優勝の竹田佳行が店長を務める自転車店「じてんしゃ屋 佳」のクラブチーム kei’s power! のTチームが優勝した。

輪投げ大会の輪は、MTBタイヤを使用輪投げ大会の輪は、MTBタイヤを使用

 この3時間耐久レースの間には「輪投げ大会」が催され、大会協賛各社より提供された豪華賞品の数々に歓声が上がった。さらに会場内の出展ブースでは、大会開催中の2日間にわたって、地元メーカーであるグラファイトデザインのMTB試乗や、BOMAシクロクロスバイクの試乗、そして三和エナジー社の生分解性潤滑油「BIOBLEND」の注油サービスなどがおこなわれた。

 2日間ともに秋晴れの好天に恵まれた「ちちフェス」は、最後まで残ってくれた参加選手やスタッフたちとともに恒例の記念撮影を行って締めくくった。

耐久レース開催中におこなわれた出展ブース社による製品PRタイム。写真は三和エナジー社の生分解性潤滑油「BIOBLEND」の紹介耐久レース開催中におこなわれた出展ブース社による製品PRタイム
レースメーン会場には、協賛社よりブース出展が。BOMAは新車展示とシクロクロス車を中心に試乗車が用意されたレースメーン会場では、協賛社がブース出展
グラファイトデザインのブース出展では、豊富なカラーリングが選べるシステムの紹介や、MTBなどの試乗車が用意されたブース出展では、MTBなどの試乗車が用意された

秋晴れの秩父山中に熱い声援! 11年目を迎えた「ちちフェス」

 この通称「ちちフェス」は、2000年代初頭に関東でシクロクロスのレースが途絶えてしまったことから、関東サイクルスポーツ運営委員会という団体が結成され、レース運営を手がけたことからスタートした。当初は春と秋の年2回開催で、スクールやオリエンテーングもおこなわれていたが、次第に秋だけの年1回開催に移行し、2006年にはシクロクロスレースが日本シクロクロス主催者協会(AJOCC)の公認レースとなった。今年で開催11年目を迎えた由緒ある大会だ。

全てのスケジュールを終えて、一番最後まで残っていただいた参加者の方々とスタッフ、協賛出展ブースの方々と記念撮影全てのスケジュールを終えて、一番最後まで残っていただいた参加者の方々とスタッフ、協賛出展ブースの方々と記念撮影

 地元に根付く大会として、レース参加受付には自転車ショップ数店を「ちちフェス協力店」として受付窓口とし、多くの自転車レースを企画・運営する埼玉県自転車競技連盟と共催。埼玉県教育委員会や秩父市、秩父市教育委員会が後援している。

 大会オーガナイザーでコースディレクターでもある須藤大輔さんは、「この秩父のレースコースは山の斜面にあり、難易度の高いテクニカルなコースだが、少しずつ参加選手が増え、レベルも高くなってきた。そして大会運営スタッフのサポートもあり、今回も大きな事故や怪我なく大会を終えることができた。来年も同時期に開催を続けていきたい」と大会継続への意気込みを語った。

(文 須藤むつみ/写真 加藤智、橋立一秀)

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