女性のためのサイクルウェア「アナ・ニコーラ」日本上陸「女性も、バイクに乗る楽しさを経験してほしい」 デザイナーのアナ・グラウィンスキーさんインタビュー

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 英ロンドンの女性サイクリストでデザイナーのアナ・グラウィンスキーさんが11月に来日し、自身が創業した女性用サイクルウエアブランド「アナ・ニコーラ」の日本販売開始について、駐日英国大使館でプレス発表会に臨んだ。「アナ・ニコーラ」はアクティブな最新デザイン・トレンドからインスピレーションを受けて制作され、今後は日本の自転車好きの女性のために、スタイリッシュな商品と、充実したサイクリングライフを提供していくという。アナ・グラウィンスキーさん本人に、日本への思い、そしてブランド誕生のエピソードなどについて聞いた。(齋藤むつみ)

プレス発表会のために来日した、創業者兼デザイナーのアナ・グラウィンスキーさんプレス発表会のために来日した、創業者兼デザイナーのアナ・グラウィンスキーさん

「ハロッズでジャケットを販売し、大きな転機に」

――今回が初来日と伺いましたが、日本の印象はどうですか?

 「来日は初めてですが、日本のストリートファッションに興味があり、インターネットなどで見ていました。短い滞在期間ですが、このあと原宿に行ってみたいと思っています。日本の若い女性のファッションは興味深く、女性らしいところがあれば、そこにフォーマルなものを組み合わせたりもしている。可愛いけれどエッジのあるデザインや組み合わせがおもしろいと思います」

――ブランドを始めるキッカケとなったのは、一着のジャケットだったそうですね。詳しく教えてください。

 「イギリスで開催された自転車のトレーディングショーで、私がデザインしたハンドメイドのロックカバーやプリントTシャツ、そしてマネキンにはウォータープルーフのジャケットを着せて展示しました。本当に小さなスペースでしたが、そこで出会いがあり、世界的に有名な百貨店“ハロッズ”で販売するチャンスを得ることができました」

 「そうしてハロッズ向けに誕生したアナ・ニコーラの最初の商品、私がデザインしてイギリスのテーラーが作ったウォータープルーフジャケットを12着製作しました。5万円以上という高価なものでしたが、あの場で販売できたことが大きな転機となったのです」

 「それまでは製造業にアプローチをしてもなかなか取り合ってもらえませんでしたが、ハロッズとの関係をきっかけに、たくさんの人たちと話ができるようになり、また興味を示したプレスが紹介してくれて、そこから私のブランドが確立されていったように感じます」

――自分用や友達のために作っていた頃とは違い、事業へと移り変わってからは大変なことも多いと思います。ビジネスについて学んだことは?

 「私はファッションもビジネスについて、本格的に学んだことはありませんでした。動き出し、直面してからですね」

――どなたか良いアドバイザーや相談者がいらっしゃったのですか?

 「自室で一人で始めた最初の頃は、お金がなくて、家でさみしい日が続きましたよ。でも、両親は応援してくれました。1つ思い出に残っているのは、初めて海外で物を作ったときのことです。出来上がりを受け取りに行った時に輸入税を支払わなければなりませんが、そのお金のことをまったく頭になかった私は払えず、両親に貸してもらいました。今は事業が成長し、投資家と、3人の従業員に支えられています」

――多くの人が関わるようになった中でも、自分らしいデザイン、アイデンティティを反映した商品を作り続けるために心掛けていることはありますか?

 「製品そのもの表現もそうですが、ブランドとブランドイメージを大切にしてくれるパートナーと共に仕事をしたいと思いますし、価値あるものとして大切に販売されるように願っています」

――最後に日本の女性サイクリストにメッセージをお願いします。

 「女性も、バイクに乗るととても楽しいですよね。まだ乗っていない人にも、ぜひその楽しさを経験してもらいたいと思います」

アナが手がけるウエアは、まず駒沢から

 自転車好きの一家に育ち、5歳でシクロクロス、9歳でロードとトラックのレースを始めたアナ・グラウィンスキーさんは現在27歳。プレス発表会ではビジネスウーマンとしての凛とした表情が印象的だったが、単独インタビューのなかで原宿のことや、日本の女の子の興味などに話が及ぶと、20代の女性らしい柔らかな笑みで応じてくれた。

 アナは友人とミュール・バー・ガールズという女性サイクリング・チームを作り、マウンテンバイクや BMX、ロードバイクなどのレースに参戦している、自転車をこよなく愛するサイクリストだ。そして、仕事では自身のブランドを手がけるだけでなく、イギリスのテレビ自転車番組「ザ・サイクル・ショー」のプレゼンターも務めているそうだ。

カフェ・レーンジの「HELLO YELLO JACKET」はこれまでにない女性らしい美しいディテールが魅力カフェ・レーンジの「HELLO YELLO JACKET」はこれまでにない女性らしい美しいディテールが魅力

 そんな彼女は、多くの人に自転車の楽しみを知ってもらいたいと考え、製品だけではなく、女性のサイクリストを祝福するライフスタイルをも提供ていこうとしている。

 「アナ・ニコーラ」は、日本総代理店であるニコル・ユーロサイクルの直営店「Nicole EuroCycle 駒沢」でまず直販を行ない、続いて2014年の早い段階に首都圏のプレミアム・サイクルショップで販売ネットワークを構築する予定とのこと。日本への進出はアジア展開の第一歩でもある。

 シーンに合わせた3つのラインを揃えた「アナ・ニコーラ」。カラーリング、デザインともに幅広い年齢層の女性が着られる仕上がりも魅力的で、とくにグローブやアームウォーマーなどの小物は、普段着とミックスしても可愛く身につけられそうだ。これまで手にすることのなかった女性らしいテイストのウエアを着てサイクリングを楽しめば、一段と心が弾み、ペダルが軽く回ることだろう。


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