自転車「UKYO」いきなり3位入賞 片山右京さん監督デビュー

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自転車プロチームを立ち上げた片山右京さん。自ら監督も務める自転車プロチームを立ち上げた片山右京さん。自ら監督も務める

 その肩書きは「元F1レーサー」に留まらない。片山右京さんの「自転車プロチーム監督」生活がスタートした。自ら率いる「Team UKYO」で、11日に開幕した自転車の「Jプロツアー」シリーズに参戦。初陣ながら3位入賞を果たし、最高のデビューを飾った。(産経デジタル 米山一輝)

 この日、千葉県成田市のフレンドリーパーク下総で開かれたJプロツアー第1戦で、Team UKYOから8人がエントリー。片山監督とともに周到なシミュレーションを繰り返し、緻密な戦略を立ててスタートラインに立った。

 レース中は、逃げる先行集団をUKYOの選手たちが追い詰めるなど、主導権を奪う一幕も。優勝のチャンスはものにできなかったが、辻善光選手が3位で表彰台に立った。「悔しいです」と話した片山さんの表情は、晴れやかだった。

 F1の世界で名を馳せた片山さんが率いるだけに、チームは注目を集めて華やかに船出したが、実は準備期間が短く、かなりの急造部隊でもある。ベテランとルーキーが混在する選手たちが、果たしてチームとして機能するかは未知数だった。しかし、並み居る強豪に負けず表彰台の一角を占め、確かな手ごたえをつかんだ片山さんは、「自分でレースに出るより楽しいかも」と興奮気味に喜んだ。

 もともとレーシングドライバーを志す以前から、自転車が趣味だった。F1引退後、元プロ自転車選手でツール・ド・フランスにも出場した今中大介氏と知り合ったことが、一つの転機となる。同学年ということもあって、すぐに意気投合。片山さんも自転車競技への関わりを強めていった。

 アマチュアのレースに出場し、自転車関係の友人も増える中で、自転車ロードレースの本場・欧州との違いを実感するようになる。欧州では、自転車はサッカーやF1に並ぶ人気を誇るが、日本ではメディアにほとんど取り上げられないマイナースポーツだ。一般の理解が低いため、「ロードレース」と言いながら一般公道を利用しての競技は難しく、公園やサーキットなどで短い周回を使って開催されることがほとんどだ。

 片山さんは、5年前に設立された自転車プロチーム「宇都宮ブリッツェン」にアドバイザーとして参加し、国内トップ選手と間近に接したことで、「この素晴らしいスポーツを、日本でもっとメジャーにしたい」という思いが強くなった。

 近年力を入れているのが、交通安全の啓蒙だ。自転車の無謀運転や、ブレーキを装着しないピスト(トラック競技場用自転車)が社会問題となっている。自らのチームの活動を通じて、自転車競技の素晴らしさと共に、安全や走行マナーの重要性も伝えていきたいという。

 片山さんは監督という肩書きを得た今シーズンも、自らレースに出場する。今年はプロの一つ下のカテゴリーにまで昇格した。初戦は29位で完走。「心臓が壊れない程度に走ります」と謙遜するが、真剣な表情で入念にウォーミングアップをする姿が印象的だった。

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