チャリガールMOCOのガールズトーク<20>支えがあれば、300kmってあっという間!? 「四万十ドラゴンライド」レポート<中編>

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MOCOさん(左)と、仲間と一緒に300km走破を目指すライダーたちMOCOさん(左)と、仲間と一緒に300km走破を目指すライダーたち

 11月3、4日に高知県四万十市を中心として開催された「四万十ドラゴンライド」に、チャリガールMOCOさんが参加。300kmを走破する「レジェンドドラゴン」コースにエントリーしました。早朝4時にスタートしたMOCOさんは、エイドステーションや沿道で応援を受けながら、四万十川沿いの160kmを走って折り返し地点に到着。今回は、残り140kmに挑戦する、ドラゴンライドレポート後編です。


◇           ◇

降り続く雨… エイドステーションでほっこり

復路は川下に向かって下り基調が続く復路は川下に向かって下り基調が続く

 一瞬、日が差して空が明るくなることもありましたが、曇天が続き、折り返し地点を過ぎた頃からは本降りになってしましました。いくら暖かい高知とはいえ、しとしと降り続く雨に体温は奪われます。天気の良い四万十川を知っていた私は、鈍いコントラストになってしまった四万十の景色をちょっぴり残念に思いました。

 エイドステーションでは、補給を摂るというより暖を取るために、地元のお母さんや青年部の方々が作ってくれたお味噌汁をいただきました。ひと時のくつろぎ…。何杯おかわりしてもいいように、たっぷり用意してくれていました。飾らない味ですが、それが、この土地で暮らす方々の営みを表しているようで、ほっこりと心も温かくなりましたね。

仕掛け人の一人、西土佐商工会の酒井さん仕掛け人の一人、西土佐商工会の酒井さん
四万十名物、麦屋さんのうどんは欠かせないっ!四万十名物、麦屋さんのうどんは欠かせないっ!

 エイドステーションのテントも、おにぎりを並べるテーブルも、地元の小学校や自治体からの借り物。手作り感たっぷりのイベントです。先導してくれるサポートライダーは、地元商工会の青年部ライダーが呼びかけ、それに賛同した仲間たちが県内外から協力に駆けつけてくれたと聞きました。

 

シフトワイヤーがブチっ! リアはトップ固定に

 200kmを過ぎて完走の目途が立ってきたので、ちょっとペースを落として散策しながら走る事にしました。「せっかくなので、四万十を満喫しちゃおう!」と、往路では気になったまま通貨した景観ポイントに、復路では立ち寄って記念撮影。鹿の角が干してあったり、猪が庭で飼われていたり(!?)、オズの魔法使いのようなバス停があったり。もちろん、四万十の暮らしに欠かせない沈下橋も、寄り道してパシャリ。四万十、思いっきり楽しまんとね!

滋賀県から参加の皆さんと協力して走りました滋賀県から参加の皆さんと協力して走りました

 そうこうしている間に時刻は夕方4時。もう、スタートしてから12時間以上。半日以上も自転車で走り続けているのに、さほど疲労を感じないのは、道中で一緒になった参加者の方々の背中をお借りできたからかもしれません。おかげでずいぶん助かっちゃいました。

 お尻もだいぶくたびれた270km。夕暮れも迫り、“完走”を目の前に感じ始めた頃、私の自転車のシフトワイヤーが突然ブチっ!っと切れてしまいました。あちゃ~。予備のワイヤーは持ち合わせていなかった…。リアディレイラーがトップに固定されたまま、フロントだけは空しくアウターとインナーを行ったり来たり。ちょっとの坂でもキツイ。なんてこった…。この不運にぶつぶつボヤキながら、ゴール前の最後のエイドステーションに滑り込みました。

 

15時間、待っていてくれたお母さんたち

最後のエイドステーション。朝と同じお母さんが迎えてくれました!最後のエイドステーション。朝と同じお母さんが迎えてくれました!

 すると、早朝5時半に立ち寄った時と同じお母さんたちが迎えてくれるではありませんか! 驚きと喜びで、思わず抱きついちゃいました。半日以上、私たちが無事に戻ってくるのを待っていてくれたのです。思わず「帰って来たよ~!」と手を振ると、「よく頑張ったね!」と優しい笑顔で応えてくれました。

 温かいツガニ汁をすすり、雨に濡れた体を温めるひと時。この日のために四万十川で獲ってきた280匹の川蟹を、1匹1匹すり潰し、丁寧に殻を取り除き、自家製お味噌で味付けした、愛情たっぷりのツガニ汁。作ってくれたお母さんは、大量の蟹を潰しすぎて手が痺れてしまったと話してくれました。お椀に盛り付けてくれたお母さんは、鍋を掻き回し続けて、明日は腕が上がらないかも…と答えてくれました。夜中の3時に仕込みを始めて、実に15時間、ずっと私たちライダーを待ってくれていたのです。300kmという私たちの長い挑戦は、こうして支えてくれる皆さんのおかげで、より楽しく快適に走る事が出来たのです!

レジェンドライダーたちは、日もとっぷり暮れた頃にゴールレジェンドライダーたちは、日もとっぷり暮れた頃にゴール

 温かいおもてなしを受け、変速がままならなくなった自転車と一緒に、最後のひと踏ん張り! 日もとっぷり暮れ、しとしと降り続く雨の中、静かな道を集中して走る。すると、「もうちょっとだよ~、頑張ってね~!」と、沿道で傘をさして応援してくれる人が! 冷たく暗い雨の中、私たちが通過するのを待ち続けてくれていたのです。思いがけない声援を受けて、勇気100倍!

 夕方6時を過ぎた頃、ようやくフィニッシュ! こうして、四万十ドラゴンライド、レジェンドドラゴンコースを無事完走できました。4時にスタートし、実に14時間以上が経過しています。300kmという長い長い道のりです。

レジェンドコースの完走賞をゲットレジェンドコースの完走賞をゲット
健脚女性ライダーもたくさん完走されていました健脚女性ライダーもたくさん完走されていました

 しかし、ゴールしてしまえば、あっという間。道中一緒に走ってくれた参加者の皆さん。温かく迎えてくれた地元のお母さんたち。大きな声で先導し続けてくれた有志によるサポートライダーたち。イベントを作る側と、参加する側の距離がとても近くに感じられた、第1回目の四万十ドラゴンライドでした。四万十川の雄大な流れに沿って、皆さんもドラゴンのように走り回ってみませんか? 次回は晴れて欲しいな~っ!

 

→<後編>に続く

■「第2回 四万十ドラゴンライド」開催予定
日程:2014年10月12日(日)、13日(月・体育の日) 
コース:300kmレジェンドコースは引き続き設定。他のコースは変更の可能性あり

MOCOチャリガールMOCO
本名:笹本智子。レーサーとして竹芝サイクルレーシングチームに在籍。実業団から市民レースまで様々なレースに参戦している。チャリガールイベントを企画・開催し、自転車を取り巻くすべての人達の「楽しい」「嬉しい」「面白い」を作っている。1980年生まれ。静岡県出身。公式ブログ:http://moco-sasamoto.jugem.jp

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