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山田美緒の「旅する満点バイク」<21>イチゴ畑のサイクリングのち、キャンプツーリング 米カリフォルニアで見つけた自転車の原点

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イチゴ三昧の自転車イベント

ストロベリーフィールズ・ライドのジャージストロベリーフィールズ・ライドのジャージ

 あちこち自転車で走りましたが、今回は日本以外で初の先進国、アメリカ・カリフォルニア。そして今まで英語が母国語の国を走ったことがなかったので、どこに行って誰に話しかけても英語が通じるということにまず感動しました。

 2010年5月。アメリカを走ることになったきっかけは、中東平和を願って走るサイクリング「フォロー・ザ・ウーマン」のアメリカメンバーに誘われたことでした。旅の内容は、サンタクルズで開催されるサイクリングイベント「Strawberry Fields Forever Bike Ride」(ストロベリーフィールズ・ライド)を走り、そのあと1週間ほどキャンプツーリングをするというものです。せっかくの機会なので、大学時代の友人を誘って2人で参加することにしました。

 ストロベリーフィールズ・ライドはその名のとおり、イチゴ畑を駆け抜けるサイクリングイベントで3000人ほどが参加をしていました。途中の休憩所ではおいしいイチゴや「これぞアメリカン」な甘いアップルパイが並び、ランチにはサンドイッチが振る舞われます。

広大なイチゴ畑を駆け抜ける広大なイチゴ畑を駆け抜ける
ストロベリーフィールズ・ライドの参加者ストロベリーフィールズ・ライドの参加者

 地面には赤、緑、黄色の3本の矢印がペイントされ、自分が参加しているコースの色の矢印に沿って走りました。ゴールでもいちご三昧! 生クリームやチョコレートまで用意されていて、さすがアメリカと思いました。

食事こそがキャンプのメインイベント

 翌日からは、自転車で文化交流を行う団体「Cyclist for Cultural Exchange」、略してCCEのメンバーおよそ20人に加え、私たちやイタリア、イギリス、ロシアといった海外からの参加者8人でキャンプツーリングへ出発。テントや荷物、そして休憩時やキャンプ地で食べる食料をすべて大きなサポートカーに積んで、南部のサンタバーバラを目指して国道101号線を走りました。

和食をめしあがれ!和食をめしあがれ!

 アメリカの道は広い、そして大きい! 道の両側では、かつて社会の授業で習ったような大規模農業が営まれています。「Ola!」とメキシコ人たちと挨拶をかわすこともありました。1日およそ100kmを走り、キャンプ場に泊まりました。あちこちにキャンプ場が整備されている上に、格安で泊まれるのには感動しました。車や自転車でキャンプをしながら旅をする人も少なくないようです。

 キャンプ場に到着すると、まずはテントを張ります。食事はパンやパスタで簡単に済ます…のではなく、ディナーこそがキャンプの楽しみ! 食事当番は日ごとに決められて、イタリアはパスタ、ロシアはボルシチ、アメリカはハンバーガー、メキシコはタコス…と毎日いろんな料理を楽しむことができました。

 もちろん私たち日本人は和食を作りましたよ。買い出しを頼んだのですが、巨大な豚のリブロース塊が出てきた時はびっくりしました。豚の生姜焼きと味噌汁、ホウレンソウの白和え、厚焼き玉子――おいしいと大好評でした。

「四国ディスカバリーライド」の原点

自転車をつうじて出会い、繋がる自転車をつうじて出会い、繋がる

 食事の後は焚火を囲んでいろんな話をします。実は、私が代表を務めるコグウェイが主催して毎年開催している四国一周の自転車イベント「四国ディスカバリーライド」のアイデアが生まれたのは、このカリフォルニアの旅の間でした。言葉も文化も習慣も違う人たちが自転車をつうじて出会い、繋がるイベントを日本でもできたら…そんな思いをアメリカの大地で膨らませたのです。

 サンタバーバラに到着した時には、旅をした仲間と別れを惜しみながら「また一緒に走ろう」と自転車での再会を誓い合いました。実際にここで出会った仲間は四国にも来てくれましたし、今でも交流が続いています。

文・イラスト・写真 山田美緒

山田美緒山田美緒(やまだ・みお)
大阪府生まれ。サイクリストとして世界中を旅してきたほか、一般社団法人コグウェイを設立し、「四国ディスカバリーライド」などを主催。著書に、アフリカ大陸縦断記をまとめた『マンゴーと丸坊主』、女性サイクリストたちとの旅や交流の体験記『満点バイク』がある。ブログURL(http://mantem.exblog.jp/)

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