さっそうと自転車通勤 シャワー付き駐輪場で快適

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 自転車の通勤利用が広がっている。東日本大震災後に交通網が混乱したのをきっかけに機動力がある移動手段として見直され、健康やエコにも良いと続ける人が多いようだ。最近ではビジネススーツにもなる専用ウエアやシャワー付きの駐輪施設が登場。自転車通勤の手当を支給する企業もあり、快適な出社を応援する環境が整いつつある。

スーツとしても着られる「ナリフリ」の自転車用ウエアスーツとしても着られる「ナリフリ」の自転車用ウエア

 ■着心地にこだわり

 一見、ビジネスマン向けのシンプルな装い-。自転車用ウエア製造・販売の「ナリフリ」(東京都渋谷区)のジャケットやパンツは、スーツなどとしても着られて職場でも見劣りせず、快適な着心地が特徴だ。

 ジャケットの生地はとても柔らかく、手で引っ張ると縦横にぐんと伸びる。背広の形を保つための芯も使わず、羽織ったまま自転車にまたがっても肩や腕が自在に動く。裏地は通気性のあるメッシュ地で良く伸び、洗濯機で丸洗いもできる。

 自身も自転車で会社に通う小林一将代表は「発売した平成19年当初は全く売れなかったが、ここ半年ぐらいで売り上げが伸びた」と話す。購入層は働き盛りの40~50代が多く、評判を聞き付けて熊本から買いに来た客もいたという。

 東京・六本木のオフィス街。ビル1階にある「セダップ バイクスタンド」は、シャワーとロッカーも備えた室内駐輪場だ。会社に駐輪場がない、スーツで汗をかきたくないといった声に応え、22年夏にオープンした。

 専用ラックには20台が収容可能で、シャワーと駐輪場の利用料は1日1300円。長距離を移動した後も汗を流して、スーツに着替えられる。同様の駐輪場は横浜市や京都市にも登場している。

 会社ぐるみで支援する動きもある。スポーツ用品メーカーのゴールドウインは22年3月、自転車通勤を希望する社員を対象とした手当制度を開始。距離に応じ、月4千~1万1千円程度を支給している。本社ビル地下には駐輪場やシャワー室を設け、20人弱の社員が利用している。

 ■市民権はまだ

 自転車の利用者が増える一方で、マナーの悪さや事故などのトラブルも話題になっている。

 NPO法人「自転車活用推進研究会」の内海潤理事は「イヤホンで音楽を聴きながら自転車で走るなどルール違反が目立つ」と指摘。一方で、道交法に従って自転車が車道の左側を走行していても、車からクラクションを鳴らされたりして不安や危険を感じることも多く、「自転車の市民権はまだまだ確立されていない」と感じるという。

 安全面の支えを求める声の高まりを受けて、セブン-イレブン・ジャパンは昨年11月から、全国の1万4千店弱で自転車事故に伴うけがなどを補償する自転車保険の取り扱いを始めた。店内の端末に氏名や住所などの情報を入力してレジで保険料を支払うだけの手軽さも注目され、加入件数は順調に伸びている。

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