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教えてヨーコ部長! ~女子のお悩み相談室~<3>30代ビギナー「お尻の痛みの解消法を教えてください」

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 数あるスポーツの中でもとくに男女差が大きいと言われるサイクルスポーツ。悩みや疑問が出てきても、身近に相談できる人がいなかったり、男性では聞きにくかったり…。そんな女性サイクリストのみなさんからの相談を、Facebookの大グループ『自転車女子部』を主宰している“ヨーコ部長”こと青木陽子さんがどーんと引き受けてくれます。質問もどしどしお送りください!今回はサイクリストなら誰もが一度はぶつかる問題、「おしりの痛みの解消法」について─。

サイクリストの永遠のテーマ、おしりの痛み…

◇         ◇

 

 はじめまして。30代、自転車を始めたばかりの初心者で、お尻の痛みに悩んでいます。

 買った自転車についてきたサドルをそのまま使っていますが、50kmを走ったとき、途中から股にしびれるような痛みを感じ始めました。そのあと痛みが強くなり、座るたびにストレスを感じるようになってきたので腰を浮かせたり、自転車を下りたりしながらやっとの思いでゴールしました。皮膚もだいぶ摩擦していたようで、その後もしばらくしびれるような痛みを感じました(泣)。

 クッションが入ったサドルをショップで見かけたので興味をもっていますが、女性サイクリストでそういうサドルを使っている方をあまり見たことがありません。回数を乗れば、だんだんとサドルの形状に慣れていくものなのでしょうか。それとも、乗り方が悪いのでしょうか?

 自転車が楽しく、サドルの問題で乗れなくなるのはいやなのですが、あのストレスを思い出すと…。私には合わないスポーツなのかなとも思ってしまいます。何か良い解決策があれば教えてください。

東京都 33歳女性

 こんにちは、ヨーコ部長です。「自転車に乗るとお尻が痛くなる。どうしたら痛みなく乗れるのか?」という問いは、これまでわたしが受けてきた中で最も多かった質問のひとつです。

 自転車経験をすでにある程度お持ちで、「そういえばわたしも最初は痛かった!」という読者の方も多いのではないでしょうか。そして、気付いたらいつの間にか痛まなくなっていたのではないでしょうか。わたしも大昔経験しました。

 サドルの痛みにはいろいろな原因と種類があるのでじつは一括りには言えず、解決しにくいタイプや、無理して乗り続けてはいけない場合もあるので注意は必要です。けれど、スポーツ自転車に乗り始めた人が早い段階で感じるお尻の痛みのほとんどは、乗り続けることで自然と解決していくことが多いようです。

ロードバイクのサドルが細いのは、体重を支えるためにあるのではないからです Photo: Kyoko GOTO

 初期の痛みの原因としてまず考えられるのは、サドルにママチャリのようにどっかりと座ってしまっているのではないかということです。

 スポーツ自転車では、体重のかなりの部分が常にペダルにかかります。平らな道や下り坂でペダルを回さず惰性で走るときも、ペダルにある程度の体重はかけておき、とくにマンホールや舗装の継ぎ目などを越えるときには、その瞬間、サドルからごくわずかに腰を浮かします(他人からは腰を浮かせているとはわからないくらい)。これができていないとガツンというショックがお尻に来てしまい、度重なると痛みになってくるわけです。

 もうひとつよくある痛みは、お尻の前のほうというか股の中心というか、ええいもうせっかく女性コーナーなのだからハッキリ言いましょう、外性器がサドルに当たって痛むというものです。ライド後のシャワーで悲鳴をあげてしまった、血が滲んでいた、という涙の出そうな体験談も珍しくはありません。これも上記の「サドルにどっかりと座らない」ことで、ある程度改善する可能性があります。

多くのサイクリストが通ってきた道

 もうひとつ心がけてみてほしいのは、「腹筋を引き締めて骨盤を立てて乗る」正しいライド姿勢です(※)。避けたいのは、ハンドルバーを握る両腕を突っ張って上半身の体重を預け、腹筋がダラリとのびて出っ尻……というパターン。出っ尻、つまり骨盤が前に倒れていれば、サドルに恥骨と外性器が押し付けられてしまいます。

腹筋を引き締めて骨盤を立てた乗車姿勢 Photo: Masami SATOU

 よい姿勢は、両腕にはできるだけ体重を預けず、みぞおちにパンチを食らったようにお腹を引っ込め、横から見たときに骨盤がサドルに対して立っているというものです。これができていれば痛みは少なくなるはずです。また、スポーツ自転車の専門店で、サドルの高さや取り付け角度を確認してもらうのもいいかもしれません。

人間の顔にバラエティがあるように、骨盤の形から筋肉のつきかた、外性器の位置なども人それぞれです。サドルも幅から凸凹からさまざま。自分のお尻に合うサドルを見つけることも大切 Photo: Kyoko GOTO

 あとは、サドルの中央が凹んでいたり、穴が開いているタイプの商品も多く売り出されているので、なかなか痛みがとれない場合は試す価値はあると思います。ジェルなどのクッションがたっぷり入ったサドルもありますが、多くの人は乗り慣れるとクッションが多いタイプのサドルからは離れていくようです。また、女性だからといって女性用サドルしか合わないということもありません。

 もうひとつ、パッド付きのレーシングパンツ(サイクリングショーツ)の下に下着のショーツをつけてしまい、その擦れで痛むこともあるようです。自転車専用のパッド付きパンツは直接履くようにデザインされているのでご注意を。さらに摩擦を減らす「シャモアクリーム」を試してみるのもいいかもしれません。

部長がいまお試ししているサドル。サドルはある程度の距離を走ってみないと相性がわからないので、メーカーによってはこのように貸出用をショップに配備しているところも Photo: Yoko AOKI

 「こんなに痛むなんて、わたしにはスポーツ自転車は無理なのではないか」と悩んでいるようですが、ご心配なく。多くの方が通ってきている道です。乗り方、姿勢、サドル、ウエア……必ず解決できる問題です。

※ロードバイクのライド姿勢、とくにこの骨盤を立てるか寝かせるかについてはアツい議論が交わされていますが、ここでは初心者の痛みをとることを主眼にご紹介をしています。
 
(撮影協力:ワイズロードお茶の水レディース館

◇         ◇

※ヨーコ部長にあなたの自転車に関する悩みを相談してみませんか? ml.sd-cyclist-info@sankei.co.jpまで、タイトルを「教えてヨーコ部長!」としてお寄せください。

青木陽子回答者 青木陽子(あおき・ようこ)

当サイトで『“自転車革命都市”ロンドン便り』も連載中のフリー編集者・ジャーナリスト。雑誌編集者を経て独立起業、日本の女性サイトの草分けである「cafeglobe.com」を創設し、編集長をつとめた。スポーツ自転車歴は17年目、11台の自転車を所有。Facebookで1000人近い女性メンバーが集う「自転車女子部」を主宰するほか、サイクルアパレル「Rapha」のアンバサダーでもある。ブログ「yokoaoki.com」を更新中

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