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独走4回、スプリントは初おきなわ5勝高岡は、戦況を読んだレース運びが的中 女子国際は與那嶺が僅差2位

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 6人で争われた「ツール・ド・おきなわ2017」210km市民レースのゴールスプリント。最後までもつれた勝負を、過去に4回の独走勝利を飾ってきた高岡亮寛(Roppongi Express)が制した。「今年は独走にこだわらなかった」と、戦況を見ながらレースを展開した緻密さも光る勝利だった。また、女子のトップカテゴリーとなる女子国際ロードレースは、昨年2位のエレン・ファンダイク(オランダ、WTC・デ・アムステル)がゴールスプリントで與那嶺恵理(エフデジ・ヌーヴェル=アキテーヌ・フチュロス コープ)をわずかに上回り優勝を飾った。

「210km市民レース」表彰式。2位の松木健治、優勝の高岡亮寛、3位の佐藤信哉 Photo: Naoi HIRASAWA
序盤に形成され逃げ続けた先頭集団 Photo: Naoi HIRASAWA

 市民210kmは371人がスタートラインに並んだ。昨年の結果に基づき、シード選手らが前方へと集合。7時27分、“ホビーレーサーの甲子園”と称されるビッグイベントの号砲が鳴った。スタート直後、集団が海岸線へとやってくると9人の選手がアーリーアタックを仕掛ける。なかにはポール・ソールズベリー(イナーメ信濃山形)や、筧五郎(56サイクル)も入り、最大4分10秒のタイムギャップでレースを展開した。

 一方のメイン集団はローテーションを行いながら淡々とレースを進めた。1本目の普久川ダムの上りを越えると逃げ集団とのタイム差が2分台まで縮まっていることがわかり、スピードを緩め、タイム差を調整しながら距離を消化していく。2本目の普久川ダムの上りを1本目よりもやや速いペースで終えると、高速で下りへと侵入。

市民レース210kmのメイン集団 Photo: Naoi HIRASAWA
高岡亮寛を先頭に2回目の普久川ダム上り区間へ入ったメイン集団 Photo: Naoi HIRASAWA

 高岡や井上亮(Magellan System Japan)らが積極的にスピードを上げ、下りきると始まる厳しい上り返しにそのままのペースで突入。一気にふるいがかかり、メイン集団の人数を減らした。前方で逃げいていた選手たちはこの時点で吸収されている。

 その後のアップダウンも高岡、井上がペースメイクを担う。上りのたびにペースアップが図られ、後ろから有力選手たちが追う展開が続いた。小畑郁(なるしまフレンドレーシング)と高岡が下りで飛び出すシーンも見られたが、紺野元汰(SBC Vertex Racing Team)らの猛追により吸収。その後も厳しいコースで脚の削り合いが続いた。

 勝負所といわれる「羽地の上り」にトップでやってきたのは12人。必然的にスピードが上がると高岡、井上、松木健治(VC VELOCE)、森本誠(GOKISO)、松島拓人(なるしまフレンド)、佐藤信哉(VC Fukuoka)の6人までメンバーが絞られた。清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング)がその後を追うも、ローテーションでゴールを目指す6人に追いつけない。

スプリントする高岡亮寛(右)ら Photo: Naoi HIRASAWA

 勝負は6人のスプリントへと持ち込まれた。井上がロングスパートで勝負を挑むも、高岡が反応。後続は速度に乗せることができず、高岡が井上を差し、小集団のスプリントを制して大会5勝目、3連覇を飾った。

 高岡はレース後、「終盤まで中村龍太郎(イナーメ信濃山形)や小畑が残っていて、スプリントになったら勝てないと思っていた。最後の6人なら絶対に勝てないわけではないと思ったのでスプリントに臨んだ」とコメント。集団内のメンバーなど戦況を読み、巧みなレース運びで勝利をつかんだ。

ゴールスプリントで勝利を飾り右手を高く突き上げた高岡亮寛(右) Photo: Naoi HIRASAWA

■市民レース210km
1 高岡亮寛(Roppongi Express) 5時間25分5秒
2 松木健治(VC VELOCE) +0秒
3 佐藤信哉(VC Fukuoka) +0秒
4 森本誠(GOKISO) +0秒
5 松島拓人(なるしまフレンド) +0秒
6 井上亮(Magellan Systems Japan) +0秒
7 清宮洋幸(竹芝サイクルレーシング) +50秒
8 青木峻二(ウォークライド) +1分13秒
9 中村龍太郎(イナーメ信濃山形) +1分18秒
10 河合広樹(オッティモ) +2分57秒

11月でも山間部には緑の木々が生い茂る Photo: Naoi HIRASAWA
海沿いを走る選手たちに観客が声援を送る Photo: Naoi HIRASAWA

世界で戦うトップ選手の一騎打ち

 女子国際ロードレースは、女子ロードレース界の最高カテゴリー、UCI(国際自転車競技連合)女子チームに所属する2人が出場を果たした。今シーズンはチーム サンウェブの選手として好成績を収めてきたファンダイクが2年連続の出場、海外で活躍する與那嶺も久しぶりのおきなわに参戦し、この2人が貫録の一騎打ちを繰り広げた。

普久川ダムへの上りを走る女子国際ロードレースの集団 Photo: Naoi HIRASAWA
(左から)エレン・ファンダイク、金子広美、與那嶺恵理 Photo: Naoi HIRASAWA

 コースは沖縄本島北部の国頭村をスタートして名護に向かう100kmで、男子の210kmではレース中盤に登場する普久川ダムの上りが序盤に登場する。この普久川ダムで、人数が一気に絞られる展開となった。ファンダイクが下りでペースを上げ、このスピードに対応できた與那嶺、中井彩子(鹿屋体育大学)の3人に絞られた。

 また、必死に食らいついた大学生の中井も、ゴールまで約15km地点で一つの勝負どころとなる羽地ダムの上りで脱落。優勝争いは2人に委ねられた。昨年も出場しているファンダイクは、與那嶺もアタックポイントにすると決めていたという上りで先に仕掛け、独走を狙う。しかし與那嶺もその動きに反応し、抜け出しを許さない。さらに残り1kmで與那嶺がアタックするが決まらず、そのまま勝負は最終ストレートに持ち込まれた。

エレン・ファンダイクがゴールスプリントでわずかに與那嶺恵理を上回った Photo: Naoi HIRASAWA

 ファンダイクが前に出て、與那嶺が付き位置からスプリントを狙う展開に。先にファンダイクが仕掛け、與那嶺も完全に横並びでフィニッシュラインを通過したが、わずか0.04秒の差でファンダイクが先着した。

女子国際ロードレース表彰式。(左から)與那嶺恵理、エレン・ファンダイク、中井彩子 Photo: Naoi HIRASAWA
太鼓やお手製のボードを使った応援は賑やか Photo: Naoi HIRASAWA

■女子国際レース
1 エレン・ファンダイク(オランダ、WTC・デ・アムステル)
2 與那嶺恵理(エフデジ・ヌーヴェル=アキテーヌ・フチュロス コープ)
3 中井彩子(鹿屋体育大学)
4 合田祐美子(BH BIORACER)
5 牧瀬翼
6 樫木祥子(AVENTURA cycling)
7 大堀博美(yokosuka uno racing)
8 フェデダリン・ソマラ(タイナショナルチーム)
9 金子広美(イナーメ信濃山形・バイクサンド)
10 西加南子(LUMINARIA)

密集して上る市民レース140kmの選手たち Photo: Naoi HIRASAWA
曇りでも青さが目を引く海沿いの道を走る Photo: Naoi HIRASAWA

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