スマートフォン版はこちら

サイクリスト

小野寺玲が新人賞を獲得モホリッチが昨年に続き連覇、新城が3位入賞 サンフンカイプロパティーズ香港チャレンジ

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
  • 一覧

 香港の市街地を舞台にした「サンフンカイプロパティーズ 香港チャレンジ」(UCI1.1)が10月8日、九龍エリアで開催され、マテイ・モホリッチ(スロベニア、UAE・エミレーツ)が逃げ切りの独走で優勝。昨年に続いて大会連覇を果たした。日本ナショナルチームで参戦した新城幸也が3位入賞し健闘。小野寺玲も新人賞を獲得し活躍した。

左から2位のロビー・ハッカー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)、連覇を果たしたマテイ・モホリッチ(スロベニア、UAE・エミレーツ)、3位に入った新城幸也(日本ナショナルチーム) Photo: Shusaku MATSUO

1クラスでポイント配分が高いワンデー

若手からベテランまでが揃った日本ナショナルチーム勢 Photo: Shusaku MATSUO

 レースは九龍の大通りを大胆に封鎖し、1周5.15kmのコースを20周する計103kmで争われた。大会はことし、UCI(国際自転車競技連合)の1クラスに昇格。ワールドツアーチームのUAE・エミレーツとオリカ・スコット、プロコンチネンタルチームのデルコ・マルセイユ プロヴァンス・カエテムも参戦し、さらにレベルが高いレースとなった。

ワールドツアーチームやプロコンチネンタルチームもスタートラインに立った Photo: Shusaku MATSUO
日本からはナショナルチーム、愛三工業レーシング、チームUKYOが参戦 Photo: Shusaku MATSUO
序盤、積極的な動きで先頭付近をキープする畑中勇介(チームUKYO) Photo: Shusaku MATSUO

 日本からは愛三工業レーシング、チームUKYO、日本ナショナルチームの3チームが参加。日本ナショナルチームにはバーレーン・メリダに所属する新城幸也も召集され、UCIポイント獲得を目指した。浅田顕監督は「新城が勝負を担うにしてもチームでまとまらないといけない。UCIポイントは世界選ももちろんだが、来年のアジア選の枠取りにも影響する。1クラスということもありポイントを必ず取りに行きたい」とコメントした。全日本チャンピオンの畑中勇介は「激しいレースだと聞いている。格上のチームもいるので、まずは序盤に展開を見極めたい。シチュエーションに対応できるよう、2パターンの作戦を用意している」と明かした。

エースの新城をアシストするため、逃げグループに乗った小野寺玲(日本ナショナルチーム) Photo: Shusaku MATSUO
2分差で先行する集団に追いついた岡本隼(愛三工業レーシング)を含む4選手 Photo: Shusaku MATSUO

 レースが始まると各チーム激しいアタックがかかり、序盤は攻撃の応酬が続く。最終的には18人の逃げ集団が形成。新城、小野寺玲(日本ナショナルチーム)、徳田鍛造(チームUKYO)、住吉宏太(愛三工業レーシング)が加わった。出遅れたメイン集団からは岡本隼(愛三工業レーシング)ら4人がブリッジを試み、4周回ほどの距離をかけて2分の開きがあった逃げ集団をキャッチ。後続との差と勢いを考慮すると、逃げグループは実質のメイン集団となった。

オリカ、UAE、アイソウェイが中心にレースが展開 Photo: Shusaku MATSUO

 残り5周に差し掛かると先頭集団からアタックがかかり、モホリッチや、住吉、新城ら5人が抜け出した。果敢に攻めた住吉だったが、後続と差が開いたことでさらにペースが上がった先頭集団からドロップ。チームメートの岡本と同一集団で協力し、先頭を追う展開となった。

後半も単独ながら果敢に攻めた新城 Photo: Shusaku MATSUO
縦一列でハイスピードで進むメイン集団 Photo: Shusaku MATSUO

新城が3位を目指す展開に

 後続からさらにブリッジがかかり、最終的に9人となった先頭グループ。オリカ・スコット、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネスが2人メンバー残し、有利に進めるなか、モホリッチと新城が交互にアタックを仕掛け勝機を伺った。昨年逃げきりで勝利を果たしたモホリッチは持ち前の独走力を生かし、ロビー・ハッカー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)と抜け出した。一方の新城は前方の2人から落ちたミッチェル・ドッカー(オーストラリア、オリカ・スコット)と合流。2対2の構図で残り3周となる。

高層ビルがそびえる香港島を臨むコースを走る新城 Photo: Shusaku MATSUO

 モホリッチとハッカーの勢いは衰えず、主にモホリッチがペースを作りゴールに向かって突き進む。新城とドッカーは先頭2人から離され、勝敗の行方は前の2人に絞られた。ラスト500mに差し掛かるとモホリッチがペースアップ。ハッカーは数メートル開いた差が詰めきれず、最終コーナーをクリアした。モホリッチはそのまま独走でゴールラインを切り、昨年に続いて連覇を飾った。

マテイ・モホリッチ(スロベニア、UAE・エミレーツ)がロビー・ハッカー(オーストラリア、アイソウェイスポーツ・スイスウェルネス)を引き離してフィニッシュ Photo: Shusaku MATSUO
先に先行した新城が先着し、3位入賞を果たした Photo: Shusaku MATSUO

 3位争いは新城、ドッカーの一騎打ちとなった。最終コーナー手前から仕掛けた新城が先頭で立ち上がり、スプリントを開始。背後からドッカーが迫ったが、新城の勢いが勝り、先行したままフィニッシュし、3位入賞を果たした。新人賞は、新城と共にし逃げに乗り、アシストの役割を果たした小野寺玲(日本ナショナルチーム)が獲得。また、新人賞2位にはブリッジを成功させた岡本が入り健闘した。

チームメートの優勝に喜ぶベン・スウィフト(イギリス、UAE・エミレーツ)(右) Photo: Shusaku MATSUO

 序盤、常に10番手以内の位置を確保し、積極的に動いた畑中は「ヨーイドンで本来強い格上のライダーたちが動けていなかった。時差ぼけや、ワンデーレースということが理由でしょう。チャンスと思い積極的に動きました。18人の逃げが決まるひとつ前の動きが“決まる”と思い全力をかけたが判断ミスをしてしまった。そのあとに岡本選手がブリッジをかけた動きに乗れなかったのも悔やまれる。とても若い選手ですが、とてもいい動きだったと思います。アジアのワンデーレースは面白い!」と振り返った。

「逃げが決まった後は脚を貯めて次の展開に備えました」と振り返る新城幸也 Photo: Shusaku MATSUO

 2分先行する逃げグループに4人で追いつくことに成功した岡本は「勢いがあり、ブリッジをかけようとする選手を注視していました。その動きに同調し、追いつくことができました。1分はすぐに縮まったがその先が大変だった。あまり調子が良くなく、ついていくだけで精いっぱいで、自分の力で追いついていたというよりは他力本願だったと思う。追いついてからはポイント圏内だということはわかっていたので意識して走りました」とコメントした。

 新人賞を獲得した小野寺は、「幸也さんの行く逃げに僕がブリッジしました。常にアドバイスや指示を受けながら待機し、動きがないときはひたすら『脚をためておけ』と言われていました。幸也さんが数人でアタックを決めた後は、後続からのブリッジをチェックしていました」と明かした。ベン・スウィフト(イギリス、UAE・エミレーツ)ら、ワールドツアー選手と肩を並べた走りには「途中でツキイチになることもありましたが、格上の選手と走りながら勉強しつつ、ベストを尽くすことができた」と笑顔で答えた。

小野寺玲(日本ナショナルチーム)はU23の最上位でフィニッシュし、新人賞ジャージを獲得した(中央) Photo: Shusaku MATSUO

 3位に入賞した新城は「気候の問題もあると思うが、みな元気がなかったかな。我慢した結果、前に残ることができました。逃げが決まった時はほとんどのチームが選手を送り込んでいたので終わり(後続集団が追いつくことはない)ですよね。体力を貯めていました。UAE・エミレーツとオリカ・スコットの動きに注意を払っていました」と解説。浅田監督は「狙っていたのはもちろん優勝だが、ポイントを取れ、ポディウムに乗ることができた。若手選手は小野寺も(愛三工業から出場した)岡本も、来年からのエリートへ向け持ち越せるポイントを獲得できた」と選手を評価した。

関連記事

この記事のタグ

UCIアジアツアー

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載