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マトリックスが群馬2連戦を完全支配トリビオが完勝、田窪賢次とワン・ツー Jプロツアー「まえばし赤城山ヒルクライム」

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 日本最高峰のロードレースシリーズ、Jプロツアー第18戦「第2回JBCFまえばし赤城山ヒルクライム」が9月24日、群馬県前橋市の前橋合同庁舎から赤城山総合観光案内所までの21.5kmで開催され、中盤過ぎに単独で飛び出したホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)が独走優勝し、今季同ツアー5勝目を飾った。

後続をまったく寄せ付けない走りで独走優勝を飾ったホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) Photo: Nobumichi KOMORI

序盤からマトリックスが集団をリード

フィニッシュ地点の赤城山総合観光案内所は朝から快晴に恵まれる Photo: Nobumichi KOMORI

 毎年、3000人以上の参加者でにぎわうヒルクライムイベントとして、今年で7回目の開催を迎える赤城山ヒルクライム。全長21.5km、平均勾配6.4%、最大勾配9.4%のコースは、前半は緩やかな勾配の直線路が続き、後半になると厳しい勾配のつづら折りというレイアウト。本格的なヒルクライムとあり、脚に覚えのある一般ライダーがこぞって参加する人気イベントだ。折昨年から、Jプロツアーも併催されるようになった。

 全体スケジュールの最初にスタートとなった男子最高峰P1クラスタは、700mのパレード走行を終えてリアルスタートが切られると、ホームチームとして魅せる走りがした川田優作(群馬グリフィン)がファーストアタックを決めて幕が開ける。その川田のアタックに畠山和也(エルドラード東北)が反応し、2人が集団から10秒ほど先行する展開となる。一方の集団は、ツアーリーダーチームのマトリックスパワータグの選手たちが集団前方を固めてコントロール。程なくして先行していた2人を吸収して、レースはひとつの集団のまま進行していく。

マトリックスパワータグが完璧にコントロールする集団。先頭は土井雪広 Photo: JBCF 全日本実業団自転車競技連盟

 ひとつになった集団は、変わらずにマトリックスパワータグがコントール。前日の第17戦まえばしクリテリウムで優勝を飾った吉田隼人がアシストに回り、さらに土井雪広、佐野淳哉が続いていいペースでコントロールを続けたことで、集団の人数は30人程度にまで絞られることとなった。

トリビオが後半を独走

 レースが大きく動いたのは残り8kmに差しかかった頃。トリビオが強烈なアタックを仕掛けて集団から先行、そのまま独走状態に持ち込もうとする。この動きに対して、前日のまえばしクリテリウムでも果敢な逃げを見せた吉岡直哉(那須ブラーゼン)が反応、さらにその吉岡をマークしていたという米谷隆志(リオモ・ベルマーレ レーシングチーム)もすかさず反応して追走の構えを見せる。

13km地点でアタックするホセビセンテ・トリビオ Photo: JBCF 全日本実業団自転車競技連盟

 だがこの追走の動きに対しては、トリビオのチームメートである田窪賢次(マトリックスパワータグ)がきっちりチェックに入り、その後方から湊諒(シマノレーシングチーム)も合流して4人の追走集団に。さらにその後方では鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)、柴田雅之(那須ブラーゼン)、佐野千尋(イナーメ信濃山形)、桐野一道(VC Fukuoka・サイクルフリーダム)が4人の第2追走集団を形成する展開となる。

 先頭を独走するトリビオは後方の追走集団の動きなど我関せずとばかりに快調な走りで着々と残り距離を減らしていき、まったく危なげなく56分31秒のタイムでフィニッシュ。盤石のレース運びで今季Jプロツアー5勝目となる優勝を飾った。

田窪2位でマトリックス完勝 リオモ米谷が初表彰台

第2集団からアタックする米谷隆志 Photo: JBCF 全日本実業団自転車競技連盟

 一方の追走集団は、後方の集団に吸収されることを嫌った米谷が積極的に先頭を引く展開。そうこうするうちに、「前日のまえばしクリテリウムの逃げで思った以上に脚を削ってしまっていて遅れてしまった。それだけでなく、米谷くんが純粋に強かった」とレース後に語った吉岡と、湊が後退し、追走は米谷と田窪の2人になった。

 レースも最終局面になると、ここまで冷静な走りに終始していた田窪が攻撃を仕掛けて米谷を置き去りにして2位でゴールし、マトリックスパワータグが見事にワン・ツーフィニッシュを達成した。前日のまえばしクリテリウムと合わせてJプロツアー前橋2連戦を完全勝利で締めくくった。

 なお、ツアーリーダーの証のルビーレッドジャージはトリビオが、23歳未満のランキングトップの選手が着用するピュアホワイトジャージは大前翔(東京ヴェントス)がそれぞれ堅守している。

2位でゴールした田窪賢次。チームとして会心のレース運びに、親指を立てて喜びを表現する Photo: Nobumichi KOMORI
Jプロツアー初表彰台となる3位でフィニッシュする米谷隆志 Photo: Nobumichi KOMORI
優勝したトリビオと2位の田窪賢次が互いの健闘を称え合う Photo: Nobumichi KOMORI
レース序盤からチームとして完全にレースをコントロールしたマトリックスパワータグ Photo: Nobumichi KOMORI

マトリックスがポイントランキングを独走

 今季のJプロツアーは4戦を残して、個人ランキングではトリビオが2位の吉岡に845ポイント差をつけて首位を独走。チームランキングもマトリックスパワータグが2位の宇都宮ブリッツェンに1678ポイントもの差をつけて首位を守っている。マトリックスパワータグの強さが際立ってしまっている今季のJプロツアーだが、残る4戦のうち第19戦輪島ロードレースと第21戦おおいたサイクルロードレースはレースレイティングAAA、最終戦の第22戦経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップは同AAAAと獲得ポイントが大きいレースも残っており、2位以下の選手・チームにも逆転の可能性がない訳ではない。残る4戦、強固な一強体制を築くマトリックスパワータグに対して他チームが一矢報いるようなレースをしてくれることを期待したい。

 次戦は10月8日に「輪島ロードレース」が石川県輪島市で開催される。

マトリックスパワータグが前日に続いての優勝、さらにワン・ツーフィニッシュを決めた Photo:Kensaku SAKAI
この日の優勝でさらに2位以下を突き放してルビーレッドジャージを堅守するトリビオ Photo:Kensaku SAKAI
女子はJフェミニンリーダーの唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が1時間05分46秒の好タイムで優勝 Photo: JBCF 全日本実業団自転車競技連盟

Jプロツアー第18戦「まえばし赤城山ヒルクライム」結果
1 ホセビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ) 56分31秒
2 田窪賢次(マトリックスパワータグ) +39秒
3 米谷隆志(リオモ・ベルマーレ レーシングチーム) +51秒
4 湊諒(シマノレーシングチーム) +1分01秒
5 吉岡直哉(那須ブラーゼン) +1分17秒
6 佐野千尋(イナーメ信濃山形) +1分21秒

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