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ルール違反が横行大阪府が自転車事故ワースト1返上策 専用ゾーン拡大、左側通行徹底キャンペーンも

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 自転車が走る道を車や歩行者と区分して自転車事故を減らそうと、自転車専用の通行ゾーン「自転車通行空間」の整備が全国で進んでいる。中でも自転車事故の発生が全国最多の大阪府では、ここ3年で4倍以上になった。大阪府警では「事故防止につながる」と今後も自治体と連携しながら整備に力を入れる方針だが、大阪人の「ルール違反」を起因とした事故リスクへの対応にも迫られている。(産経新聞大阪社会部 鈴木俊輔)

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大阪府内で近年整備が進む自転車専用レーン。左側通行が原則だが、右側を走る利用者も後を絶たないという =大阪市中央区(彦野公太朗撮影)

 自転車通行空間は、車道上で自転車以外の通行を規制する「自転車専用通行帯」▽柵や縁石などで車道や歩道と分離した専用道「自転車道」▽法的規制はないが、車道上に自転車の走行エリアを示す「自転車専用レーン」―の3種類。

 国土交通省と警察庁が整備に関するガイドラインを示した平成24年11月から全国で増加。国交省によると28年度末現在、全国で約1700kmが整備されている。それ以前の正確な統計はないが、担当者は「ここ数年で全国的に整備が進んだ」と手応えを語る。

 中でも近年増えているのが、車道の一部をカラー化するなどした自転車専用レーン。自転車が車道や歩道にはみ出すことを防げるほか、車やバイクが自転車の走行エリアを認識することで事故を抑制する効果も期待できる。法的規制もないため、自治体などが自主的に整備できる上、予算も比較的抑えられることから、総延長は約1120kmで全体の3分の2を占める。

人身事故が3年連続最多

 大阪府警によると、府内の自転車通行空間28は年度末までに3種類合わせて約k72mが整備され、このうち自転車専用レーンは約55km。年末に専用レーンは約3.7kmに過ぎなかったが、その後の3年間で急ピッチで整備が進んだ。

 府内の自転車関連の人身事故は、26年から3年連続で全国最多。今年も7月末時点で6240件発生し、全国ワースト1位となっている。自転車事故による負傷者数も25年から4年連続で全国最多だ。

 自転車側のルール違反やマナー違反に起因するものも多く、特に、自転車の信号無視による死傷者数は、25年から4年連続で全国最多。ほかに、一時停止や通行禁止などの規制を守らないことによる事故も散見され、担当者は「自転車がルールやマナーを守るだけで減らせる事故も多い」と話す。

 府警は、こうした状況を脱却しようと、道路を管理する自治体と連携し、自転車専用レーンの整備を促進してきた。今年も複数の自治体で新たに整備が計画されているという。

新たな事故リスクも

 一方、自転車通行空間の整備が進むにつれ、新たな事故リスクも生じている。

 3種類のうち、自転車専用通行帯と自転車専用レーンは車道の一部のため、自転車は左側通行が原則だ。ただ、府警によると、左右に関係なく通行できると勘違いし、右側を走ってしまう府民も多いという。幅が狭い専用レーンなどで正面から自転車が向かってくると、衝突や接触を避けようと車道や歩道に飛び出すこともあり、事故につながる可能性がある。

 府警ではこうした「ルール違反」を改善しようと、9月から自転車の左側通行徹底を呼びかけるキャンペーンを開始。さらに11月にかけて自転車で右側通行する府民に意識調査を行い、新たな対応策を検討する。担当者は「左側通行の原則を守ってもらうことが第一。事故を防ぐためにも、正しい認識で自転車に乗ってほしい」と話している。

産経新聞・大阪社会面より)

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