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東京五輪後に開設予定千葉競輪場の存続を正式発表 国際規格の250m屋内競技場に建て替え

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国際規格の屋内多目的競技場に建て替えての存続が決まった千葉競輪場 Photo: Naoi HIRASAWA

 千葉市は9月13日、事業継続に向けて検討していた千葉競輪場(同市中央区)について、自転車競技の国際規格を採用した多目的競技場に建て替えた上で、本格的に継続に取り組む方針を明らかにした。2020(平成32)年夏の東京五輪・パラリンピック後に開設する予定。老朽化した施設を一新することで観戦人口の増加を目指すとしているが、車券の売り上げが低迷する厳しい状況の中で、新規ファンの取り込みが課題となる。 

国際規格導入へ

 市経済企画課などによると、千葉競輪場は老朽化に伴う大規模修繕費の財源確保が困難となり、市が27年1月、29年度末で廃止する方針を固めた。その後、運営を受託する日本写真判定(日写、東京都千代田区)が28年6月、国際規格の周長250m、屋内木製トラックを備えた多目的競技場に建て替えることを提案。市が存続の可否を再検討していた。

 公営ギャンブルを管轄する経済産業省は現在、250mトラックの競輪事業を認めていないが、競輪関係団体がレースへの導入に向けた動きをみせている。国際規格を導入することで、競輪以外の自転車競技の開催や練習場としての活用が見込まれるほか、新施設ではフットサルなどさまざまな競技にも対応できる。敷地内には市民体育館や武道場も新設する予定。

 新施設の建設費は、国内で唯一、国際規格のトラックを持つ伊豆ベロドローム(静岡県)の総工費が約40億円だったことから、数十億円に上るとみられる。

 現施設でのレース開催は今年12月で終了。場外車券販売は継続しつつ、来年2、3月ごろに解体を始める。

ファン獲得に課題

 千葉競輪の存続が決まったこの日、同競輪場でレース観戦を楽しんでいたファンからは喜びの声が上がった。30年来のファンという千葉市中央区の荒井善一さん(70)は「高齢者が遊べる場所が少ない中、低額で遊べる競輪が残ってうれしい」と笑顔で話した。

 一方、公営ギャンブルをめぐっては観戦人口の高齢化による収益悪化などが顕著になり、競輪も全国の自治体で撤退が相次いでいる。千葉競輪場の車券売り上げは7年度の約652億円から、28年度には約114億円まで減少。入場者数も24年度の8万8740人から5万3355人まで落ち込んだ。今回の存続決定により収益が伸びる保証はなく、新規ファンの獲得が急務とされる。

存続は決まったが長期的な競輪の人気低迷もあり課題は多い =9月13日、千葉市中央区弁天(牧山紘子撮影)

 また、同競輪場の敷地約4万4300平方mのうち約3万1千平方mは国有地で、市は事業継続に向けて国有地部分を買い上げるとしているが、費用は数十億円に上るとみられる。市民体育館の新設もあり、財政への影響も懸念される。

 月1度のペースで競輪場に足を運ぶという同市中央区の会社員、広瀬美沙さん(26)は「存続はうれしいけれど、来ている人の大半が団塊の世代。若い世代を引き込めないと今後は厳しい」と話すなど、将来性を危惧する声も上がる。

 千葉市は250mトラックの導入をアピールすることで、新たなファン層の獲得を狙う。熊谷俊人市長は13日、報道陣の取材に対し「新施設を自転車の聖地にして、市のスポーツ振興につなげたい」と話した。

産経ニュースより)

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