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シマノセールスと地域のショップがサポート<5>小学6年南美さんが四国「瓶ヶ森」ヒルクライムにお父さんと二人三脚チャレンジ

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 日本各地に住むロードバイク未経験の女性5人が、10月に滋賀県で開催される100kmを走破するイベント「高島ロングライド100」を目指す企画の第5弾は、最年少メンバー南美さん(小学校6年生)の挑戦をレポートします。夏休みの思い出、そして100km走破のためのトレーニングとして、お父さんと二人三脚で四国の名峰「瓶ヶ森」(かめがもり)のヒルクライムロングライドに挑戦した暑い夏の日は、どんな1日だったのでしょうか。
←<4>初ライド後、いきなり輪行帰宅指令

瓶ヶ森の絶景をバックに、この日一番の笑顔を見せる南美さん Photo: Nami-PAPA

標高1600mまで1000m上る

 瓶ヶ森は愛媛県と高知県にまたがる石鎚山脈の山で、標高1897m。日本三百名山、四国百名山に選ばれているこの山を目指す道は、サイクリストにも親しまれています。南美さん一家も、昨年(2016年)11月に霧氷を見るために車で出かけました。お父さんは、BICYCLE PRO SHOPなかやまの「チームダックス」のメンバーと以前にサイクリングに出かけていて、獲得標高は1000mあるものの、激坂は無いのでゆっくり上り続ければ、初心者の南美さんでも上れるだろうと挑戦を後押ししました。

いよいよスタート。その前に全員でインスタ用記念撮影 Photo: Nami-PAPA

 実は昨年もお父さんから誘われていましたが「絶対無理!」と即断っていたという南美さん。100kmライドへのチャレンジが決まってロードバイクに乗るようになり、脚力とともに自信もついてきたようです。7月後半に再びお父さんが「山の日に山上るか? 前に霧氷見に行った山!いけるじゃろ」と誘うと「無理!」と一度は断りながらも「ん~。でも一回は自転車で行ってみたい」と夏休みの挑戦が決定しました。

 いよいよ山の日の8月11日、午前6時に自宅を出発した南美さんは、高知県にある「道の駅 木の香(このか)」を同9時にスタート。快晴の朝で気温はすでに30度近く。スタート前の記念写真をきっちり取ろうとするお父さんと 「早く行きたい~!」 「もう一枚! もう一枚!」 というやりとりを終え、出発。コースは「道の駅 木の香(このか)」をスタートして瓶ヶ森駐車場で折り返す約52km。スタート地点の標高は約600m、ピークの1600mまでちょうど1000m上ります。

豊富な湧き水補給

湧き水でみんなで休憩 Photo: Nami-PAPA

 南美さんはみんなのペースに合わせていましたが、時々前に出たがったりで少し体力を消耗。5kmくらい走ったところで、湧き水をかけたりして、少し涼みながら休憩します。

 走りながらボトルからの水分補給は練習中で、まだ上手くできないので、疲れてくるとボトルのドリンクを飲むために止まります。 7kmくらい走ったところで再び足休め&給水タイム。遠くには「寒風山トンネルの茶屋」があり、上りの半分くらい(獲得標高500m)が見えてきました。

 最初の休憩(補給)ポイントの「寒風茶屋」(約10km地点)には、予定より15分ほど遅れて到着。 そこでしっかり休憩します。同行した大人3人は、「ばくだんおにぎり」を出して補給。南美さんは暑さにやられて少し気分が悪くなり、おにぎりを食べません。しかし、お父さんが隠し持っていた豆大福を差し出すとペロリと完食、さらに茶屋をのぞいて「美味しそうなのがある~」と嬉しそうでした。若さからか、水分摂取のペースが早く、ここで麦茶のぺットボトルを追加補給。しっかり自分のリュックに入れて再出発です。

寒風茶屋に並ぶおいしそうなおにぎり Photo: Nami-PAPA
寒風茶屋のメニューにはそうめん250円など良心的な価格が並ぶ Photo: Nami-PAPA
スタート直後、きれいな一列で進みます Photo: Nami-PAPA

下り用ウェアなど準備しっかり

 今回のチャレンジのために、お父さんと一緒に入念な準備を行いました。特に標高1600mまで上るので、気温が低いことや下山時の寒さ対策として、6月から所属する「チームダックス」の長袖ジャージとウィンドブレーカーを新調しました。また、ライト、テールランプは安全のため、日中もデイライトとして点灯させておきます。ビンディングシューズもこのライドの前にちょうど交換していました。

チームダックスの長袖ジャージをゲット  Photo: Nami-PAPA
ウィンドブレーカーを着てごきげん Photo: Nami-PAPA
南美さんがリュックサックに入れた携行グッズ Photo: Nami-PAPA

■南美さんの装備

●長袖ジャージとウィンドブレイカー
●空気入れ、チューブ、タイヤレバー、パンク修理用パッチ、携帯工具、チェーンオイル、ミッシングリンク(チェーンとチェーンをつなぐパーツ)、ガムテープ(小さく巻いたもの、パンクの応急処置用)、輪ゴム、鍵。
●ライト、テールランプ
●ビンディングシューズ(シマノ・クリッカー)

岩くり貫きトンネルで記念撮影 Photo: Nami-PAPA

 元気を取り戻し、いよいよ終盤の上りに挑みます。一休みした上に、茶屋を出ると久しぶりに現れた下りにテンションが上がり、先頭に出る南美さん。しかし、すぐに下り区間は終わり、長い長い上りに突入。 「岩くり貫きトンネル」までは、少し勾配がきつい区間で7%から10%の上りが続きます。 何回か止まっては休み、「まだ~?」「もうちょっと」「まだ~?」「もうちょっと」が繰り返され、「さっきもうちょっと言うたがん!」「もうちょっと」「もうちょっとが、めちゃくちゃ長いが~!!」と、ちょっとした親子喧嘩をしながら、親子でゆっくり上ります。同行したゆうちゃん、OHさんとは一旦離れますが、2人は、ちゃんとリピートして戻ってきてくれます。真っ暗なトンネルを抜け、少し進むと、岩くり貫きトンネルに到着しました。

雲の中を走る幻想的な雰囲気 Photo: Nami-PAPA

神秘的な初めての体験

やっと着いた~。思わずみんなでピースサイン Photo: Nami-PAPA

 岩くり貫きトンネルを過ぎると、上りはあと少し。ご褒美のような景色が待っていました。雲が低く流れ込んできて、白い雲の中をひんやりした空気を感じながら進みます。南美さんにとっては、雲の中を自転車で走ることは想像もしてなかった初めての体験。雲の流れている区間を抜けると、瓶ヶ森特有の笹で覆われた山頂部が見えてきます。「着いた!見えた。ついに上った」 去年、車で来て見たあの光景が突然開けます。

 ここで、みんなで写真を一人ずつ撮っていると、ちょっとしたハプニングが!南美さんの順番になったところで、「ブーン」と大きな蜂が近づいてきたのです。蜂を怖がりながらの写真撮影。ちょっと危険な体験もできました。

せっかく上った記念の撮影をしていたら蜂が~! Photo: Nami-PAPA
みんなで“ばくだんおにぎり”を食べる Photo: Nami-PAPA

 写真を撮ったら、瓶ヶ森駐車場までは、ほぼ平らなルートをゆっくり走って移動します。瓶ヶ森駐車場あたりも雲が流れて涼しさ満点。 気温は20℃。駐車場前のベンチでみんなで、ばくだんおにぎりを食べました。予定より30分遅れの午後1時半頃到着。南美さんは、食べていなかった、ばくだんおにぎり『竜田揚げ』(583kcal)をパクリ。東黒森の方向へ熊笹の間を少しだけ歩いて登って、記念撮影。最初は雲が流れていて景色が今一つ… でしたが、急に雲が晴れてきました。幸運を引き寄せた南美さんは、今日一番の笑顔で写真に収まります。

 後は下るだけ。でも南美さんは1000m上ったのも初めてですが、1000m下るのも初めて。寒風茶屋のあたりまではつづら折れのような下りは無く、比較的緩いコーナーが続くため、スピードが出ていてもなんとか大人の後ろについて下ることができましたが、茶屋の1kmくらい手前で、「手が痛い」と訴え少し休憩。一生懸命ブレーキを握った手の疲れがたまってきたようで、茶屋まで下って、再び休憩しました。

 休憩ついでに、真っ暗な寒風山トンネルを反対側まで行ってみました。 反対側まで出ると、さっき登って写真を撮った場所が、ちょうど下から見上げる形で見えました。「さっきまであそこに居たんよ」と教えられ、余りの高低差に「え~」と驚いていました。

快晴と雲のコントラストが美しい Photo: Nami-PAPA

 茶屋からの下りは、つづら折れ。ヘアピンカーブが続きます。疲れからお父さんと同じようなコースを走ることができません。握力も限界で、ブレーキも効きづらくなってきました。「突っ張った腕がもう限界。二の腕の筋肉が痛い」と小学生には、とても辛い下りでしたが、南美さんは頑張りました。何度も休憩して予定より約1時間遅れの午後4時に「道の駅 木の香」に無事帰ってきました。

 到着したら、自転車や荷物を片付けます。南美さんとお父さんの自転車はホイールを外して車の中へ。ゆうちゃんとOHさんの自転車は、屋根の上のキャリアへ。片づけたらみんなでお風呂へ。道の駅には温泉があり、サイクリングの出発、帰着点にはとても都合のよい場所でした。お風呂で汗を流したらレストランでダブルハンバーグのセットを完食。笑顔で帰途につきます。

 帰りの車内で、絶景を満喫したお父さんが「もう一回行きたい?」と聞くと南美さんは「もういいわ。足も、腕も、手も痛いし、指もうまく曲がらんのよ~」とお疲れモード。それでも3日後に再びお父さんが聞いてみると「行きたい。この間はあっちこっち痛かったけど、今日は大丈夫になったもん」と今年の目標の一つ「高島ロングライド100」に向けての自信と体力をつけたよう。そして何より、お父さんとの最高の夏休みの思い出ができた1日でした。

インスタグラムnamimi3910

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目指せ100km!女性ライダー5人の挑戦

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