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新製品情報2017モデルチェンジしたBMC「チームマシン SLR01」 日本CSCで実走チェック

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 4年ぶりのモデルチェンジとなったBMCのフラッグシップモデル「チームマシン SLR01」は、レースシーンからのフィードバックでさらに熟成を進めた。基本設計は前作を踏襲しつつ、強度を見直して耐久性を向上。質実剛健な“スイスバイク“の走りを日本CSCで実走チェックした。

モデルチェンジしたBMC「チームマシン SLR01」 Photo: Shusaku MATSUO

一貫した“スイスクオリティ”

 BMCはスイス・ベルン北部に北部に本社を構えるスポーツバイクブランド。自社内にIMPEC(インペック)ラボと称される開発施設を持ち、最新素材のテストや、新モデルの設計を行っている。コンピューター上の計算で理想的な有限要素解析を行う「ACEテクノロジー」を駆使し、短時間で優れた製品を作り出している。バーチャルプロトタイプを使用し、先代から合わせて5万2000通りの計算で最適な金型が制作された。

 生み出された製品はUCIワールドチームのBMCレーシングチームや、かつてツール・ド・フランスを総合優勝したカデル・エヴァンスらが実走で性能を確認。ほかのスイス製品同様に、精密で、質実剛健なつくりを目指したバイクが作られている。

トップチューブを強化し、耐久性を向上させた Photo: Shusaku MATSUO

 新たに生まれ変わったチームマシン SLR01は、スタイルを大きく変更することなく、実戦で培ったデータをもとにユーザビリティを強化した。プレゼンテーションで製品説明をしたBMCブランドマネージャーのザック・レイノルズさんは「レースには落車がつきもの。BMCレーシングチームがレース中に落車をすると、トップチューブとチェーンステーの破損が目立ちました」と話し、新たなSLR01は剛性とともに強度を強化したことを説明。また、最新のテクノロジーで、ステムやシートクランプなど、すっきりとしたデザインと使いやすさを取り入れた。

シートポストクランプボルトはトップチューブ裏に配置 Photo: Shusaku MATSUO
シートクランプは内蔵し、スマートな印象となった Photo: Shusaku MATSUO

 試乗したSLR01は最新のアルテグラR8000で組まれたモデル。サイズは54cmで、トップチューブはホリゾンタル形状に近いものがある。特長は以前から薄くなっているものの、依然としてリア三角を小さく設計し、シートチューブへと繋げる方式は健在。他メーカーのバイクを見ると流行の兆しがあるが、BMCの先見の明がうかがえるポイントだ。

ディスクブレーキ仕様はフォークコラムが長方形となり、脇を内蔵されたワイヤーが通る Photo: Shusaku MATSUO
ACEテクノロジーでチェーンステーの強度を向上 Photo: Shusaku MATSUO

 テストを行ったのは静岡県伊豆市にある日本サイクルスポーツセンター(CSC)5kmコース左回り。平地はほとんどなく、アップダウンとワインディングロードのようなコーナーで構成されている。ハイエンドバイクをテストするには最適な環境だ。

スマートに取り付け可能なマウント Photo: Shusaku MATSUO
ブレーキはダイレクトマウントを採用 Photo: Shusaku MATSUO

質実剛健で軽快な走り

 走り出してすぐに下りで60km/hを超えながらの高速コーナーに進入。車体がよじれることなく、理想のラインをトレースできたのが素晴らしい。切り返して上り区間に入ると、強化した剛性と強度が足かせになることなく軽々としたダンシングで頂上へと到着。長い下り区間ではクラウチングスタイルをとり、車体前方に負荷をかける無理な体制で車速を上げ、70km/hオーバーでコーナーへと挑んだが恐怖心を覚えなかったのには驚いた。「秀峰亭」へ向かう斜度10%超えの区間でも推進力を失わず、シッティング、ダンシング問わずに性能を発揮した。

上質で力強い乗り味が魅力的な「チームマシン SLR01」 Photo: Kenichi YAMAMOTO

 結果的には筆者好みの素晴らしいバイクだった。伸びのあるトラディショナルな進み方は好みのど真ん中。どの速度域でも、どのパワー、トルク値でフレームに負荷を与えても、車体からの反応が同じで、常に安定した挙動と走りを実現した。ただ、ダンシング時のフィーリングが軽快であまりにも良く、つい踏み過ぎてしまうので注意が必要だった。

SLR01の性格を受け継ぎつつ、優れたコストパフォーマンスを実現した「チームマシン<br />SLR02」 Photo: Kenichi YAMAMOTO

 ジオメトリーを共通にしながら、カーボンのグレードを落としたSLR02も試乗して同コースでテストをした。パリッとした性能こそ上位モデルに譲るものの、ハンドリングや車体バランスはほぼ同じ。シマノ105組で31万円という価格は魅力的だろう。むしろロングライドで快適性と走行性能を両立したいサイクリストにはSLR02が合っている。

 4年というスパンで登場した新たなSLRは細部を詰めて製品化を果たした。他ブランドよりも長い時間、ハイエンドモデルを楽しめる点もユーザビリティに優れているといえるだろう。

チームマシン SLR01(フレームセット)
税抜価格:500,000円(リムブレーキ)、540,000円(ディスクブレーキ)
重量:810g(リムブレーキ)、825g(ディスク)※54サイズ、塗装済み、小物込み)
サイズ:47、51、54、56

チームマシン
税抜価格:400,000円(アルテグラ)、310,000円(105)、560,000円(アルテグラDi2/ディスクブレーキ)、450,000(アルテグラ/ディスクブレーキ)
重量:1045g(リムブレーキ)※54サイズ、塗装済み、小物込み)
サイズ:47、51、54、56

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