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地元レースで「オノデライダーポーズ」小野寺玲がスプリントで今季初勝利 Jプロツアー第12戦「大田原クリテリウム」

by 小森信道 / Nobumichi KOMORI
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 日本最高峰のロードレースシリーズ、Jプロツアー第12戦「第1回JBCF大田原クリテリウム」が7月29日、栃木県大田原市・野崎工業団地内周回コースで開かれ、小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が集団スプリントを制し今季初勝利を飾った。

今季初勝利を飾り、昨年ピュアホワイトジャージの表彰の時からしているお馴染みの「オノデライダーポーズ」を見せる小野寺玲 Photo: Nobumichi KOMORI

レース前半は激しいアタック合戦

 今年初開催となった栃木県大田原市・矢板市での2連戦初日の大田原クリテリウムは、1周2.5kmの周回コースを26周回、65kmで争われる。長いストレートは道幅も広くシンプルかつフラットなため、ハイスピードなレース展開が予想された。

リーダージャージ着用者を先頭に選手たちが整列 Photo: Nobumichi KOMORI

 レースはスタート直後から逃げを作りたいシマノレーシングやクラブチーム勢が積極的にアタックを仕掛け、スプリンターを擁し集団ゴールスプリントに持ち込みたいマトリックスパワータグ、宇都宮ブリッツェン、那須ブラーゼンなどがそのチェックに入る展開が続いた。

序盤からシマノレーシングやクラブチーム勢が積極的にアタックを仕掛ける Photo: Nobumichi KOMORI
マトリックスパワータグ佐野淳哉のアタックに宇都宮ブリッツェン雨澤毅明が反応 Photo: Nobumichi KOMORI
激しいアタック合戦が続くも決定的な逃げができない状況が続く Photo: Nobumichi KOMORI
周回賞獲得に向けてアタックを仕掛けて集団から飛び出すなるしまフレンドレーシング小畑郁 Photo: Nobumichi KOMORI

 ひとつの集団のまま激しいアタック合戦が続いたレースは、12周目に起きた落車で30人程度の選手が足止めを余儀なくされたため、一時中断。その後レースは再開したものの、3周減らされ23周57.5kmの争いへと変更された。

レース再開後、阿部嵩之が単独で逃げ続ける Photo: Nobumichi KOMORI

 再開されたレースは、一時中断の前に集団から先行していた阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)がそのリードを考慮して9秒先行して再スタートした。一方の集団は、再スタート後すぐは積極的にコントロールしようとするチームがおらず、ペースが上がらない状況が続く。

 「地元レースということもあり、周回賞を獲得して最低限でも表彰台に上がる権利を手にしておきたかった」とレース後に語った阿部。集団とのタイム差を20秒程度にまで拡大し、単独で逃げ続ける展開が続いた。

リーダーチームの牽引でスプリントへ

 集団ではタイム差が広がったことで、ようやくツアーリーダーチームのマトリックスパワータグが集団のコントロールを開始した。1周につき5秒ほどを縮めながら阿部を追走する。

逃げとのタイム差を縮めようとマトリックスパワータグが集団のコントロールを開始 Photo: Nobumichi KOMORI
集団に少しずつタイム差を縮められながらも阿部嵩之が懸命に逃げ続ける Photo: Nobumichi KOMORI
地元チームの石井祥平(Honda栃木)が集団から飛び出して追走を試みるも、その後集団が吸収 Photo: Nobumichi KOMORI

 残り2周となる22周目中盤まで逃げ続けた阿部だったが、ついに集団に吸収されレースは残り1周の段階で振り出しに。有力なスプリンターを擁するチームが隊列を組み始めながら最終周回へと入った。集団先頭は吉田隼人での勝利を狙うマトリックスパワータグ、その後方をシマノレーシング、宇都宮ブリッツェン、那須ブラーゼンらが争う形でレースは残り1kmを通過する。

各チームが隊列を整えながら最終周回へ Photo: Nobumichi KOMORI

 残り300mに差しかかろうかという段階になると、鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)が小野寺を引き連れマトリックスパワータグの列車をかわし先頭に躍り出て、そのまま最終コーナーを通過した。ホームストレートに入ると小野寺は万全の状態でスプリントを開始し、何とか捕えようとする吉田隼人と水谷翔(シマノレーシング)を振り切って今季初勝利を飾った。

万全の体制でスプリントを開始した小野寺玲が今季初勝利を挙げる Photo: Nobumichi KOMORI

チームで会心の勝利

 地元栃木県のレースでの初勝利に宇都宮ブリッツェンの清水裕輔監督は「ファンの皆さんの声援がたくさんある中で勝てて良かったです」と安堵の表情を見せた。「当初のプランでは阿部をリードアウト役に小野寺で勝負の予定でした。ですが、落車での中断・再開のタイミングで阿部が逃げていて、集団に戻すことも考えましたがタイム差が30秒にまで広がったことで、追走でマトリックスパワータグのアシスト勢の脚を削れると考えて逃げ続けさせました。阿部が吸収された後も残る選手たちがしっかり立ち回ってくれ、小野寺を集団先頭でスプリントに送り出すことができた。先頭で小野寺がもがけば間違いなく勝てると思っていたので、その状態に持っていったチームの勝利だと思います」と選手たちを称えた。

単独で逃げ続けた阿部嵩之と勝利した小野寺玲が互いの健闘を称え合う Photo: Nobumichi KOMORI

 優勝した小野寺は、昨年6月のJプロツアー「奈良クリテリウム」以来となるプロ2勝目。「昨年に初優勝した時はおこぼれのような勝利で、胸を張って勝ったと言える感じではありませんでした。今日は大勢のファンの前で勝つことができてとてもうれしい」と顔をほころばせた。また、宇都宮ブリッツェン加入前に所属していた那須ブラーゼンでプロデビューした小野寺は「練習でよく走っていた那須町や那須塩原市、大田原市で今年はJプロツアーが開催されるようになり、恩返しの勝利を挙げたいとずっと思っていたが、今日それが達成できて良かった。でも、まだシーズンは続きますし、明日もレースがあるので、引き続きチームで勝利を狙っていきたい」と語った。

P1表彰の3人。左から2位の吉田隼人(マトリックスパワータグ)、優勝の小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)、3位の水谷翔(シマノレーシング) Photo: Nobumichi KOMORI
周回賞を獲得した3人。左から阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、小畑郁(なるしまフレンドレーシング)、入部正太朗(シマノレーシング) Photo: Nobumichi KOMORI

栃木県内で2日連続開催

 なお、ツアーリーダーの証のルビーレッドジャージはホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)が、23歳未満のランキングトップの選手が着用するピュアホワイトジャージは田窪賢次(マトリックスパワータグ)が堅守している。

 次戦は翌日、こちらも初開催となる「JBCFやいた片岡ロードレース」が栃木県矢板市で開催され、レースレイティングAA、92.7kmで争われる。

Jプロツアー第12戦「大田原クリテリウム」結果
1 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)
2 吉田隼人(マトリックスパワータグ)
3 水谷翔(シマノレーシング)
4 下島将輝(那須ブラーゼン)
5 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)
6 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)

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