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ツール・ド・フランス2017 第16ステージマシューズが横一線のゴールスプリントを制して優勝 コンタドールがトップ10から脱落

by 平井久美子 / Kumiko HIRAI
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 ツール・ド・フランス第16ステージが7月18日、ル・ピュイ・アン・ヴレからロマン・シュル・イゼールまでの165kmで争われ、集団スプリント争いを制したマイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)が優勝した。マイヨジョーヌは、クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)がキープ。新城幸也(日本、バーレーン・メリダ)は、45位でゴールしている。

横一線のスプリント勝負。写真判定の末、マシューズ(中央)の勝利が確定した Photo: Yuzuru SUNADA

キッテルを振り落としたサンウェブの猛攻撃

 休息日を挟んで行われた第16ステージは、主催者側の分類としては平坦コース。しかし、スタート直後にいきなり3級、4級山岳が登場。長い下りを経てやっと平坦基調となる。集団ゴールスプリント争いだけでなく、逃げ切りの展開も予想された。

逃げ集団はすぐに吸収。その中でアタックをしかけたシャヴァネルが敢闘賞を獲得した Photo: Yuzuru SUNADA

 レースは、スタート直後からアタック合戦がスタート。5kmを過ぎたあたりで、マウリス・ラメルティンク(オランダ、カチューシャ・アルペシン)、アンジェロ・テュリク(フランス、ディレクトエネルジー)が抜け出す。しかし、集団から、マークス・ブルグハート(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)が追いつき、ほかにもシルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー)らも追走。レースは、一向に落ち着かないまま進んでいく。

 一方、メイン集団も猛スピードで追走。ポイント賞1位のマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)が序盤の上りで遅れるなか、同2位のマイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)のチームメイトが強烈なスピードで集団を牽引。キッテルをこの日の勝負から振り落としにかかった。

フルームはマイヨジョーヌをキープ Photo: Yuzuru SUNADA

 約40km地点、先頭は再構成されて5人になり、そこからシャヴァネルが抜け出した。ところが、追走はシャヴァネル以外の4人はもちろん、直後にシャヴァネルも吸収。100人近い集団ができあがった。この集団をさらにチーム サンウェブが牽引。そこから約1分30秒のタイム差で、後方集団から先頭に追い付こうと抜け出したニルス・ポリッツ(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)とナセル・ブアニ(フランス、コフィディス)。さらに1分遅れてキッテルがいる40人強で形成された集団が続いていた。

 このまま集団をリードしたチーム サンウェブは、121.5kmの中間スプリントポイントを狙い通り1位で通過。マシューズが20ポイントを獲得した。同時にこの頃になると、各チームがゴールに向けて位置取り争いをスタート。チーム サンウェブだけでなく、オリカ・スコットやキャノンデール・ドラパックなども前方に上がる。また、フルーム擁するチーム スカイも、ライバルチームを警戒しながら走っていた。

横風で集団が分断

 住宅街を抜けた残り約20km、風を遮る建物がなくなると、横風による影響で集団から脱落する選手が続出した。ここが思わぬ難所となり、総合トップ10のダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ)、ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ)、さらにアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)も遅れてしまう。

コンタドールはトップ10から脱落 Photo: Yuzuru SUNADA

 横風区間を抜ければ、ゴールまではあと僅か。優勝を狙うマシューズ、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)、ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード)、総合を守りたいフルーム、フルームから離されたくないアル、ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール)、それぞれの思いが交錯する。

 残り約2km地点、ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、モビスター チーム)が単独アタックを仕掛ける。しかし、スプリント争いを狙う後方選手が500m地点で吸収、同時にスプリントをスタートする。この時点で、前方にいたのは、チームメイトに牽引されたマシューズ、ヴァンアーヴェルマート、デゲンコルブだった。

 ゴールまでの最後のカーブで、チームメイトがマシューズを発射。ヴァンアーヴェルマート、マシューズ、デゲンコルブの順で、直線に突入しスプリント勝負になる。先頭にいたヴァンアーヴェルマートが失速すると、マシューズ、デゲンコルブ、そして、伸びのあるスプリントで追い上げたボアッソンハーゲンが横一線でゴールラインに突入した。誰が勝ってもおかしくない勝負、写真判定の末、マシューズの勝利が確定した。レース展開の組み立てからゴール直前まで、チームメイトのアシストを受けたマシューズ。まさに、チームで勝ち取った勝利と言えるだろう。

今大会2勝目を挙げたマシューズ Photo: Yuzuru SUNADA

 ポイント2位のマシューズは、中間スプリントとステージ優勝により50ポイントを獲得し、1位キッテルとの差を29ポイントまで縮めることに成功。チーム サンウェブの狙い通りの結果となった。マイヨジョーヌ争いはトップ4まで順位、タイム差ともに変動なし。明日からも緊張感のある争いが続くだろう。

第16ステージ結果
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 3時間38分15秒
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) +0秒
3 ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、トレック・セガフレード) +0秒
4 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム) +0秒
5 クリストフ・ラポルト(フランス、コフィディス) +0秒
6 イェンス・クークレール(ベルギー、オリカ・スコット) +0秒
7 トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル) +0秒
8 ティエシー・ブノート(ベルギー、ロット・ソウダル) +0秒
9 マチェイ・ボドナル(ポーランド、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
10 ロメン・アルディ(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト) +0秒
45 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +1分33秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 68時間18分36秒
2 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +18秒
3 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +23秒
4 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +29秒
5 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ) +1分17秒
6 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +2分2秒
7 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +2分3秒
8 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +6分0秒
9 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシングチーム) +6分5秒
10 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +6分16秒
117 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +1時間40分18秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) 373 pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 344 pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 204 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ) 117 pts
2 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ) 38 pts
3 トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 38 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) 68時間20分38秒
2 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +3分58秒
3 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +12分30秒

チーム総合
90 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +2時間19分15秒

敢闘賞
シルヴァン・シャヴァネル(フランス、ディレクトエネルジー)

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