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ツール・ド・フランス2017 第14ステージ上りスプリントをマシューズが制し、2日連続サンウェブが勝利 遅れたアルが総合首位陥落

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 ツール・ド・フランス第14ステージは、ブラニャックからロデーズまでの181.5kmで争われ、激坂でのスプリント勝負を制して、マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ)が今大会初勝利を飾った。総合首位のファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム)は25秒遅れてしまい、クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)にマイヨジョーヌが再び移った。新城幸也(バーレーン・メリダ)は、12分3秒遅れのステージ118位でフィニッシュしている。

ステージ優勝を飾ったマイケル・マシューズ Photo : Yuzuru SUNADA

5人の逃げ集団が形成

集団内を走行する新城幸也 Photo : Yuzuru SUNADA

 ピレネーでの激戦を繰り広げたプロトン一行は、次の戦いの場となる中央山塊を目指していく。第14ステージは、カテゴリー山岳は3級が2つのみであるが、カテゴリーのないアップダウンが豊富に含まれているコースだ。フィニッシュ直前には、登坂距離500m、最大勾配11%に達する強烈な上りが登場する、まるでアルデンヌクラシックのようなコースレイアウトだ。そのため、総合勢も油断できない展開が予想されていた。

 新城にとってはアマチュア時代のチームの地元、ブラニャックがスタート地点だったこともあり、逃げへの意欲も見せていた。しかしながら、ファーストアタックであっさりと逃げが容認されてしまったため、新城は逃げに乗ることができなかった。

序盤、逃げるマキシム・ブエら Photo : Yuzuru SUNADA 

 逃げのメンバーは、トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)、ティモ・ローセン(オランダ、ロットNL・ユンボ)、トマ・ヴォクレール(フランス、ディレクトエネルジー)、マキシム・ブエ(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト)に加えて、遅れて集団から独走して加わったレト・ホレンシュタイン(スイス、カチューシャ・アルペシン)の5人だ。

ひまわり畑を通過するプロトン Photo : Yuzuru SUNADA

 メイン集団とは2分前後のタイム差を維持したまま、終盤の丘陵地帯へと突入していく。

高い登坂力を示したマシューズが上りスプリントを制す

 レースが動いたのは、2つの目の3級山岳を越えた先の上り区間だった。逃げ集団から選手が続々と脱落するなか、残り32km地点からデヘントが独走に持ち込んだ。

 メイン集団では、横風が強く吹く区間を利用してBMCレーシングチームやアージェーデュゼール ラモンディアールがペースアップを試みたものの、集団を分断するほどの動きには繋がらなかった。

 残り12.5km地点で逃げ続けたデヘントを吸収。カウンターでマウリス・ラメルティンク(オランダ、カチューシャ・アルペシン)が飛び出した。エースでステージ優勝を狙いたいダミアーノ・カルーゾ(イタリア、BMCレーシングチーム)とニキアス・アルント(ドイツ、チーム サンウェブ)がすかさずチェック。ここにピエールリュック・ペリション(フランス、フォルトゥネオ・ヴィタルコンセプト)が加わり、4人のグループがメイン集団からリードを築いた。

ひまわり畑の間を走るファビオ・アル Photo : Yuzuru SUNADA

 ラメルティンクとペリションが積極的にペースを上げるものの、20秒程度しかタイム差を開くことが出来なかった。残り5kmを切ったあたりで、最後まで粘っていたラメルティンクを吸収し、最後の上りに向けて激しいポジション争いが繰り広げられた。アシストが不足しているアスタナ プロチームは、ファビオ・アル(イタリア)のポジションを大きく下げていた。

 最後の上りに突入すると、オリバー・ナーセン(ベルギー、アージェーデュゼール ラモンディアール)が勢い良くアタックを仕掛けた。真っ先に反応したのは、アルデンヌクラシックのスペシャリストであるフィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ)。そして、グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)、マシューズと続いた。

 残り350mでナーセンを捉えて、ジルベールが先頭に立つものの、背後にはヴァンアーヴェルマートとマシューズがピタリとマーク。残り150mを切ったところで、ヴァンアーヴェルマートとマシューズが一斉にスプリントを開始。両者はジルベールをかわして先頭に立った。

 最大勾配11%に達する上りスプリントにもかかわらず、マシューズの加速力は段違いだった。一気にヴァンアーヴェルマートとの差を開き、最後は20mほどウイニングランをする余裕を見せながらステージ優勝を飾った。

表彰を受けるマイケル・マシューズ Photo : Yuzuru SUNADA

 マシューズは、アルデンヌクラシックでも度々上位に入賞しているように、登坂力に優れたスプリンター。エースのために献身的なアシストを見せたチームメイトたちの働きに応え、狙いすました見事な勝利だった。チーム サンウェブとしても第13ステージのワレン・バルギルに続く勝利となった。

 一方で、ポジション取りに失敗したアルは大きく遅れてフィニッシュしてしまい、総合2位に転落した。とはいえ、総合首位に再浮上したフルームとのタイム差は18秒。予断を許さない展開は続くことだろう。

マイヨジョーヌを奪還したクリストファー・フルーム Photo : Yuzuru SUNADA

 マイヨヴェールを着るマルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ)は中盤の上りで遅れてしまい、ゴールスプリントには絡めなかった。ポイント賞争いでマシューズに大きく詰め寄られたものの、依然として100ポイント近い大差をキープしている。

 第15ステージは、中央山塊の山岳地帯を駆け抜けるコースレイアウトとなっている。アップダウンの激しいステージであり、逃げ切りが十分に狙えるだろう。逃げ切り、総合争いに大きく影響するであろう、残り30km地点に登場する1級山岳コル・ド・ペラ・タイヤードに注目だ。

第14ステージ結果
1 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 4時間21分56秒
2 グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム) +0秒
3 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ) +1秒
4 フィリップ・ジルベール(ベルギー、クイックステップフロアーズ) +1秒
5 ジェイ・マッカーシー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) +1秒
6 ソニー・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +1秒
7 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +1秒
8 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +1秒
9 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +1秒
10 ティエシー・ブノート(ベルギー、ロット・ソウダル) +5秒
118 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +12分3秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) 59時間52分9秒
2 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +18秒
3 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +23秒
4 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +29秒
5 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ) +1分17秒
6 ダニエル・マーティン(アイルランド、クイックステップフロアーズ) +1分26秒
7 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +2分2秒
8 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +2分22秒
9 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +5分9秒
10 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +5分37秒
122 新城幸也(日本、バーレーン・メリダ) +2時間6分7秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) 373 pts
2 マイケル・マシューズ(オーストラリア、チーム サンウェブ) 274 pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 187 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ワレン・バルギル(フランス、チーム サンウェブ) 94 pts
2 トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル) 36 pts
3 ミケル・ランダ(スペイン、チーム スカイ) 33 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 サイモン・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) 59時間54分11秒
2 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、UAE・チームエミレーツ) +3分7秒
3 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +8分54秒

チーム総合
1 チーム スカイ 179時間42分14秒
2 アージェーデュゼール ラモンディアール +19分7秒
3 モビスター チーム +1時間2分31秒

敢闘賞
トーマス・デヘント(ベルギー、ロット・ソウダル)

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