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つれてってイタリア~ノ<伊豆大島御神火ライド・観光編>歩くのも楽しい伊豆大島 火山が生んだ絶景の裏砂漠、文豪が愛した美しい散歩道

by マルコ・ファヴァロ / Marco FAVARO
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 サイクリングコース編、グルメ編と、伊豆大島の魅力を発信してきたコラムは、今回が最終回となります。サイクリング以外の目線からも、伊豆大島の楽しみ方を発見してきたので、見てほしいスポットを4つの地域に分けて紹介いたします。9月10日に開催されるサイクリングイベント「伊豆大島御神火ライド2017」の日までに、この島をもっと好きになってもらえたらと思います。

<グルメ編>サイクリングのお供に!伊豆大島グルメを紹介

ノスタルジックな波浮港は多くの撮影スポットがある Photo: Naoi HIRASAWA

どこかの惑星のような裏砂漠

「伊豆大島御神火ライド」のロングコースでは三原山を一望できる Photo: Naoi HIRASAWA

 伊豆大島は言うまでもなく火山の島です。「御神火ライド」のロングコースでは三原山の雄大な姿を間近に見ることができますが、島全体がジオパーク(自然公園)のようなものです。特に島の東側に広がる大噴火の跡をウォーキングするのは、素晴らしい経験です。私たちサイクリストは歩くことを忘れがちな生き物ですが、自転車とウォーキングを組み合わせることで、また違った味わいの旅が堪能できます。

 島の中部・東部には真っ黒な火山岩に追われた山肌が広がっています。「裏砂漠」と呼ばれ、息をのむほどの絶景を演出しています。初めての方は、パンフレット「東京・伊豆大島ジテンシャウォーキングマップ」に掲載されているおすすめルートの中から、裏砂漠コース、山頂コース、テキサスコース、大砂漠コースなど体力に合ったコースを選び、私のように伊豆大島に何回も来ている人なら、地元の方におすすめコースを聞けばいいでしょう。

黒い火山岩が一面に広がる「裏砂漠」 (伊豆大島ナビ提供)

 裏砂漠では、どこへ行っても宇宙に浮かぶどこかの惑星にいるような錯覚に陥ります。すべてのウォーキングコースの入口までは自転車でも行けますが、裏砂漠の中までは入っていけません。島をくまなく走りまわる市営バスを使えば、簡単にたどり着けます。気をつけてほしいポイントが2つあります。都会と比べてバスの本数が少ない(60~90分に一本程度)、そして山に入ったら売店が一つもないことです。入山する前に水と補給食を忘れないように気をつけましょう。

 また、雨天でも火山が楽しめます。元町港の近くに火山博物館があり、噴火の歴史、島の地質や苦難の歴史などを勉強することができます。自転車を降りて、ゆっくりと歴史を知ることも決して悪くありません。

裏砂漠ではダイナミックな絶景が楽しめる (伊豆大島ナビ提供)
火山の歴史や地質などを知ることの出来る伊豆大島火山博物館 Photo: Naoi HIRASAWA

時間が止まったような街並み

 伊豆大島は、静岡県の熱海市や伊東市のように、日本を代表する文豪たちに愛された島でもあります。島独特の気候、地形、風土、素朴でおいしい料理は世界にも知られている川端康成を魅了し、『伊豆の踊子』のモデルとなった旅芸人の踊子たちがまさにこの島にいました。

どこか懐かしい雰囲気がただよう波浮の街並み Photo: Naoi HIRASAWA

 特に島の南東部に位置する波浮港周辺には、地形の美しさから「文学の散歩道」と呼ばれる散歩道があります。港町コース、潮騒コース、椿ロードコースをゆっくり歩けば、古き良き時代の日本がよみがえります。時間の流れが止まったように見える旧港屋旅館や時代末期に作られた旧甚の丸邸など、撮影ポイントも多く、外国人の友だちと一緒に来たらきっと喜ばれる場所の一つです。

『伊豆の踊り子』に縁のある波浮では、文学的な情緒を味わえる Photo: Naoi HIRASAWA

伊豆大島名物「椿」

 伊豆大島の名物といえば、やはり椿。島の北東部には東京都立大島公園があり、島と椿との深い関係がわかる椿資料館と椿園があります。椿油が伊豆大島の生産品でいかに重要だったかが理解できます。

椿資料館では、季節を問わず美しい椿の花を観賞できる Photo: Naoi HIRASAWA
無料で入場できる大島公園の動物園 (伊豆大島ナビ提供)

 また、同じ公園内に入場無料の動物園があります。パンダやキリン、ゾウといった派手な動物はいないものの、鳥観察も楽しめるし、カピバラやレッサーパンダ、エミューなどの動物が身近に見られます。この動物園では起伏の激しい地形が生かされ、アップダウンと階段が続くため、少ししたハイキング気分が楽しめます。さらにうれしいことに入場無料。

湧き出る豊かな温泉

 火山のもう一つの顔といえば、地中から湧き出る豊かな温泉です。島には何カ所も温泉施設がありますが、一番有名な温泉は御神火温泉といえるでしょう。新しい施設で、早朝に着くフェリーの乗客の胃袋をいやす朝食も提供していますし、25mの温水プールも完備。そしてもちろん、観光客や地元の方からも愛されている温泉入浴を楽しめます。温泉に入ってから食べるアイスクリームは絶品です。さらに夕方になると、海に沈む太陽が楽しめます。これ以上の喜びはないでしょう。

「大島温泉ホテル」は三原山を一望できる露天温泉も (伊豆大島ナビ提供)
サイクリング後や温泉上がりにぴったりな大島牛乳アイス Photo: Naoi HIRASAWA

 さて、伊豆大島への“旅”はいかがだったでしょうか。一人でもこの島を楽しめますが、9月10日に自転車を愛する大勢の仲間と走ってみませんか。私も参加しますので、ぜひ一緒に走りたいと思います。

マルコ・ファヴァロMarco FAVARO(マルコ・ファヴァロ)

東京都在住のサイクリスト。イタリア外務省のサポートの下、イタリアの言語や文化を世界に普及するダンテ・アリギエーリ協会や一般社団法人国際自転車交流協会の理事を務め、サイクルウエアブランド「カペルミュール」のモデルや、欧州プロチームの来日時は通訳も行う。日本国内でのサイクリングイベントも企画している。ウェブサイト「チクリスタインジャッポーネ

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