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ツール・ド・フランス2017で満を持して投入コンタドール、モレマらが跨るトレックの新型「エモンダSLR」 チームメカが語る特徴とは

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 アメリカのスポーツバイクブランド、トレックがこのほどフルモデルチェンジを発表したハイエンドオールラウンドモデル「Émonda SLR」(エモンダSLR)。現在開催中のツール・ド・フランス2017でも一部ライダーに投入され、その快適性や軽量性に満足の声が上がっているという。そこで、ツールに参戦中のトレック・セガフレードのチームメカニックであるグレン・リーベンさんにCyclistがインタビュー。新型エモンダの特徴や選手たちの声を聞いた。

ツール・ド・フランス2017で投入されたトレック「エモンダSLR」 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

世界屈指の軽量バイク「エモンダSLR」

ステム一体型ハンドルバーのボントレガー「XXX, OCLV carbon」 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 新型エモンダは既報の通り、フレーム全体やBB周辺の剛性を高め、加速性能やコーナリングでのハンドリング性能を向上。また、タイヤクリアランスが広がったことにより、28Cまでのタイヤに対応。

 そして特筆すべきは、カーボン素材の積層編成の改善により世界屈指の軽量バイクとなった点。前モデルと比較して50gの軽量化に成功し、56サイズで640g(塗装を含むフレーム重量)の仕上がりだ。

メカニック「軽さによって山岳を思い通りに走れる」

 ツール開幕以降、トレック・セガフレードのチームパドックでは、アルベルト・コンタドール(スペイン)が操る「エモンダSLR 9」がディスプレイされている。実際のレースでも使用されており、テレビ中継などを通して新たなモデルに跨る彼の姿に気づいた方もいることだろう。

アルベルト・コンタドールのバイクはコンタドールの名が記されている Photo: Syunsuke FUKUMITSU

 そこで、注目される新型エモンダについて、チームメカニックとしてツールに帯同しているグレンさん(ルクセンブルク出身)にインタビュー。バイクの性能や選手の声に触れてみることにした。

――新旧エモンダを比較し、大きく変わったポイントを教えてください

トレック・セガフレードのルクセンブルク人メカニック、グレン・リーベンさん。注目のバイクに触れている人物とあって、ツール期間中は各国メディアの対応に追われている Photo: Syunsuke FUKUMITSU

グレンさん:実はメカニックの立場からすると、大きく変わった点はないのです。ですので、旧型と同じような感覚で扱っています。そういう意味では、日々のバイク整備において必要以上に気をつかうことはないですし、他のバイクと同様に洗車や整備を行っています。

 一方で、ライダーにとっては大きく変わったといえるでしょう。細かいことは抜きにして、空力面での改善が体感できているはずです。無駄な力を使わずにスピードに乗ることができる、本当に素晴らしいバイクであることは間違いありません。

――タイヤクリアランスも広がったと聞いています

グレンさん:これも“ニューエモンダ”では注目してほしいポイントですね。28Cのタイヤまで対応できるようになったことで、選手の好みにも最大限応じられますし、例えばパリ~ルーベのようなクラシックレースでも十分に“戦力”になることを意味しています。

タイヤクリアランスは28Cに対応。コンタドールのバイクは25Cを装着 Photo: Syunsuke FUKUMITSU

――ちなみに、コンタドール選手からはタイヤサイズの要望はありましたか?

グレンさん:彼は基本的に25Cのタイヤを使用しています。それはこのバイクに乗り始めたときから変わっていません。

――軽量化による上り性能、剛性のアップによるダウンヒルやコーナーでの安定性について、実際に跨る選手たちの声も含めて教えてください

グレン:軽さは上りでの走りに直結しますし、ハイスピードでのダウンヒルやコーナーリングでの安定性においても選手たちは満足しています。また、フレームが軽い分、パーツを取り付けてもUCI規定である重量6.8kgに限りなく近い軽さでレースに臨むことができます。選手たちが最も喜んでいたのは、「軽さによって山岳を思い通りに走れる」といったものでしたね。

コンタドールとモレマがツールで使用

 新型エモンダの開発には、UCI(国際自転車競技連合)ワールドチーム「トレック・セガフレード」の選手たちの意見が多数取り入れられた。

 チームのエースであるアルベルト・コンタドール(スペイン)は、ツール前哨戦のクリテリウム・デュ・ドーフィネから「エモンダSLR 9」を投入。コンポーネントにはシマノ・デュラエース「R9150」シリーズを採用し、このツールにも臨んでいる。また、ツールでは山岳アシストを務めるオールラウンダーのバウケ・モレマ(オランダ)も今大会から「エモンダSLR 9」に跨っている。

 ツールにおける2人の戦いぶりから、新型エモンダの可能性を最大限感じることができるだろう。

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