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Jプロツアー第8戦入部正太朗が逃げ集団のスプリントを制し今季初勝利 西日本ロードクラシックDay-2

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 日本最高峰のロードレースシリーズ、Jプロツアー第8戦「西日本ロードクラシックDay-2」が7月2日、広島県三原市の中央森林公園で開催され、序盤で形成されたエスケープが逃げ切り、メンバー内の争いを入部正太朗(シマノレーシング)が制して優勝を飾った。ポイントランキング首位はホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ)が堅持し、ピュアホワイトジャージは大前翔(東京ヴェントス)が手にした。

後続を振り切り今季初勝利を飾った入部正太朗(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO

オープニングラップは広島・西川が抜け出す

1周目に逃げを決め、地元の完成に応えた西川昌宏(ヴィクトワール広島) Photo: Shusaku MATSUO

 2日目の開催となった西日本ロードクラシックはこの日、Jプロツアー最高のレースレーティング「AAAA」に位置付けられた。AAAAは東日本ロードクラシックと、経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップの計3レースしかない。会場は前日と同じ中央森林公園だが、1周12.3kmのコースを12周する計147.6kmとDay-1と比べて倍の距離。高温多湿の厳しいコンディションのなか、107人がスタートラインへと並んだ。

築いたリードをさらに開きにかかる逃げグループの12人 Photo: Shusaku MATSUO

 1周目から果敢に飛び出したのは地元広島の西川昌宏(ヴィクトワール広島)。「集団が緩んだ隙に飛び出した」と語った西川は、3連トンネルの下からペースを上げてリードを築き、2周目に入るホームストレートを単独で通過し、駆け付けた地元の応援団を沸かせた。西川が吸収された後、アタックが散発するも大きな動きとなることはなく、落ち着いたペースで集団は距離を重ねる。

序盤にできた12人の逃げグループを追うメイン集団 Photo: Shusaku MATSUO

 決定的な動きは3周目に起きた。コース上で最も長い上りの“3段坂”でペースが上がった集団から12人が飛び出し、“展望台”の上りを越えて逃げグループを形成。メンバーは入部と大前のほか、馬渡伸弥、飯野智行ら宇都宮ブリッツェン勢、吉岡直哉、岸崇仁の那須ブラーゼン勢、中西健児(キナンサイクリングチーム)、田窪賢次(マトリックスパワータグ)ら。

4分差で逃げ切りが濃厚に

 逃げのメンバーは利害が一致し、スムーズなローテーションで進行。後続のメイングループと1分の差を瞬く間につけ、協調してレースを進めた。一方のメイン集団では、田窪を逃げに送り込みつつも、マトリックスパワータグがコントロール。佐野淳哉が先頭を引き、土井雪広も番手につけて様子をうかがう。

メイン集団は土井雪広(マトリックスパワータグ)が中心にコントロールを行うも逃げ集団との差はなかなか縮まらない Photo: Shusaku MATSUO

 逃げとメイン集団との差は開き続け、レース距離を半分消化したところで4分ほどのタイムギャプとなった。途中、全日本選手権で3位に入った好調の木村圭佑(シマノレーシング)が追走を仕掛け、後続から秋山悟郎(アクアタマ ユーロワークス)、また、チームで有望視される谷順成(ヴィクトワール広島)が続き合流。前方の逃げグループを追った。

 4分を超えるタイムギャップを許したメイン集団だったが、前日2位の山本元喜(キナンサイクリングチーム)や優勝したトリビオを中心に活性化。ペースアップしたメンバーで、逃げを追走していた選手を吸収し、先頭を走る12人をさらに追いかけた。しかし、メイン集団に人数を残すシマノがこれを嫌う。逃げグループに入る入部はスプリントがあり、勝機を得ているためだ。土井らがコントロールを継続し、メイン集団は人数を減らしながら逃げグループを追う。

先頭から4分の差が開いたメイン集団から追走が出るも、後半のペースアップにより吸収 Photo: Shusaku MATSUO
中盤、活性化し逃げグループを追うメイン集団 Photo: Shusaku MATSUO

 ジリジリとタイム差を詰めるも、拮抗したラップタイムで推移した逃げグループとメイン集団だったが、残り2周を切るとタイム差が開き始めた。4分のタイムギャップが再び築かれ、逃げ切りが濃厚となってくると馬渡、入部、吉岡の3人がアタックし、最終ラップを迎えた。割れた逃げグループの後方では中村龍太郎(イナーメ信濃山形)が追走し、ファイナルラップに突入した。

協調体制をとり逃げ続ける先頭集団 Photo: Shusaku MATSUO

 再び1つとなった先頭グループは、3連トンネルを通過。アタックがかかると吉岡、早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)、入部、馬渡、中西の5人が残り、中西がスパートをかけてフィニッシュを目指した。最終コーナーにさしかかると、入部が中西を捕えカウンターアタックを仕掛けると、吉岡や後続も続いた。先頭を突き進む入部に対し、集団に一度戻った吉岡が踏み直し、ゴールラインまでに捕えようと伸びをみせるも、差を詰め切ることはできず、入部が今季初勝利を飾った。2位は拳を叩き、悔しがりながらゴールする吉岡が入り、3位にはことし宇都宮ブリッツェンに加入した馬渡が自身初の表彰台を獲得した。

Jプロツアー表彰。左から2位の吉岡直哉(那須ブラーゼン)、優勝した入部正太朗(シマノレーシング)、3位の馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン) Photo: Shusaku MATSUO
ピュアホワイトジャージを手にした大前翔(東京ヴェントス)とルビーレッドジャージを守ったホセビセンテ・トリビオ(スペイン、マトリックスパワータグ) Photo: Shusaku MATSUO

 シマノレーシングの野寺秀徳監督は「通常は向かい風でロングスパートは難しいが、入部は元々(トラック競技の)ポイントレーサー。厳しい展開でもしっかりとスプリントができる脚質です。シマノに加入しロード選手としての身体ができつつありますね」と評価した。

 AAAAとレーティングの高いレースだったが、個人ポイントランキングトップは変わらずにトリビオが守った。ピュアホワイトジャージはこの日9位に入った大前の手に渡った。第9戦は福島県石川町で7月16日、「JBCF石川ロードレース」が開催される。

伸びを見せるも優勝した入部には届かなかった吉岡直哉(那須ブラーゼン) Photo: Shusaku MATSUO
キャプテンとして結果を残した入部正太朗(シマノレーシング) Photo: Shusaku MATSUO

西日本ロードクラシックDay-2(リザルト)
1 入部正太朗(シマノレーシング)
2 吉岡直哉(那須ブラーゼン)
3 馬渡伸弥(宇都宮ブリッツェン)
4 早川朋宏(愛三工業レーシングチーム)
5 中村龍太郎(イナーメ信濃山形)
6 中西健児(キナンサイクリングチーム)

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