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ツール・ド・フランス2017 第1ステージトーマスが個人TTを制し初のマイヨジョーヌを獲得 大雨のレースで落車が続出

by あきさねゆう / Yuu AKISANE
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 世界最大のサイクルロードレース「ツール・ド・フランス」が7月1日に開幕した。ドイツ・デュッセルドルフにて14kmの個人タイムトライアルで争われ、ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ)が優勝した。総合2連覇中のクリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ)は6位、地元ドイツの期待がかかったタイムトライアル世界王者のトニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン)は、ステージ4位だった。新城幸也(バーレーン・メリダ)は175位でフィニッシュしている。

自身初のマイヨジョーヌに袖を通すゲラント・トーマス Photo: Yuzuru SUNADA

バルベルデが落車で初日リタイア

 1987年大会以来、30年ぶりにドイツ国内がグランデパールの地に選ばれた。当時は、まだ東西ドイツに分かれていた頃で、「ベルリンの壁」に囲われた西ベルリンでレースが開催されていた。今大会は、ドイツ西部の都市・デュッセルドルフで開幕。人口は約60万人で、在住する日本人は5000人と言われている。ヨーロッパでは、イギリス・ロンドン、フランス・パリに次いで3番目に日本人が多く住む街とのことだ。

 ライン川のほとりに設置された、14kmの平坦路を駆け抜けるコースレイアウトとなっている。テクニカルなコーナーが多い上に、大雨が降ったことで更に難易度が上がった。コーナーでのスリップを警戒して、ステージ優勝や総合タイムを重視していない選手たちの多くは慎重に走っていた。

 新城も、その1人だ。レース後のインタビューでは「コーナーは白線やマンホールを避けて、リスクを負わない走りをした」とコメント。新城の主な仕事は自身の総合成績ではなく、エースのソニー・コルブレッリ(イタリア)をアシストすることだからだ。トップから1分46秒遅れの175位でフィニッシュした。

安全にステージを終えた新城幸也 Photo: Yuzuru SUNADA

 一方、ステージ優勝や総合上位を狙う選手のなかで、コーナーで落車する選手が続出した。とりわけ、衝撃的だったのは、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)の落車だ。下り基調でスピードが乗っていたところに現れる、緩やかなコーナーで滑って転倒。勢いがついたまま、身体が鉄柵に激突してしまった。脚部に立ち上がることが出来ないほどのダメージを負ってしまったようで、リタイアとなった。総合優勝を狙うナイロ・キンタナ(コロンビア)にとって、極めて重要なアシストだっただけにリタイアの影響は計り知れない。

 同様のコーナーでヨン・イサギレ(スペイン、バーレーン・メリダ)も落車リタイア。他にも、ロットNL・ユンボのディラン・フルーネヴェーヘン(オランダ)とジョージ・ベネット(ニュージーランド)、ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・スコット)、トニー・ガロパン(フランス、ロット・ソウダル)、リック・ツァベル(ドイツ、カチューシャ アルペシン)、パトリック・ベヴィン(ニュージーランド、キャノンデール・ドラパック)、スコット・スウェイツ(イギリス、ディメンションデータ)らも落車したものの、大事には至らず完走している。

スカイ勢が好タイム フルームは6位スタート

 最初に好タイムを記録したのは、元タイムトライアル世界チャンピオンのヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チーム スカイ)だった。16分11秒をマークして、暫定1位となった。

 次にこのタイムを上回ったのは、キリエンカのチームメイトであるトーマスだった。8.1km地点に設定された中間計測ポイントでは、キリエンカから3秒遅れだった。残り5.9kmの区間で凄まじい追い上げを見せ、キリエンカのタイムを7秒も更新。16分04秒で首位に立った。

ステージ優勝したゲラント・トーマスの走り Photo: Yuzuru SUNADA
ステージ2位とマイヨブランを獲得したシュテファン・キュング Photo: Yuzuru SUNADA

 そして、今ステージの大本命である地元ドイツ出身のマルティンがスタート。中間計測ではトーマスを4秒上回る、トップタイムを記録した。しかし、後半部でタイムを伸ばせず、トーマスから8秒遅れの16分12秒という結果に終わり、最終的にステージ4位となった。

 続いて、スイスチャンピオンジャージを着るシュテファン・キュング(スイス、BMCレーシングチーム)も好走を見せた。中間計測をマルティンから1秒遅れで通過、最終的にトーマス5秒差と迫るステージ2位の結果を残した。23歳のキュングは、新人賞ジャージのマイヨブランも獲得している。

3連覇を目指すクリストファー・フルームは、ステージ6位と上々のスタート Photo: Yuzuru SUNADA
アルベルト・コンタドールは54秒差の68位 Photo: Yuzuru SUNADA

 総合勢は軒並みリスク回避のため、安全な走りをしていた。そのなかでツール3連覇を目指すフルームは攻めの走りを見せ、中間計測ではマルティンから9秒遅れ、最終的にトップから12秒遅れのステージ6位に入った。リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム)やナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)ら総合争いのライバルたちに、早くも40秒程度のタイム差をつけることに成功している。

 というのも、フルームは同僚のミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド)が走る際に帯同するチームカーに同乗して、レース中にも下見をしていた。入念な下準備があったからこそ、チーム スカイはトップ10に4人を送り込む結果となったのだろう。

 第1ステージから波乱含みの幕開けとなった。翌第2ステージはデュッセルドルフをスタートし、ベルギー・リエージュにフィニッシュする203.5kmの平坦ステージだ。集団スプリント勝負となる展開が予想される。

第1ステージ結果
1 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) 16分04秒
2 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシングチーム) +5秒
3 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チーム スカイ) +7秒
4 トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +8秒
5 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) +10秒
6 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +12秒
7 ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNL・ユンボ) +15秒
8 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ)
9 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップフロアーズ) +16秒
10 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) 16分04秒
2 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシングチーム) +5秒
3 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チーム スカイ) +7秒
4 トニー・マルティン(ドイツ、カチューシャ・アルペシン) +8秒
5 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ) +10秒
6 クリストファー・フルーム(イギリス、チーム スカイ) +12秒
7 ヨス・ファンエムデン(オランダ、ロットNL・ユンボ) +15秒
8 ミカル・クウィアトコウスキー(ポーランド、チーム スカイ)
9 マルセル・キッテル(ドイツ、クイックステップ・フロアーズ) +16秒
10 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、ディメンションデータ)
49 リッチー・ポート(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +47秒
53 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +48秒
63 ロマン・バルデ(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +51秒
66 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ プロチーム) +52秒
68 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) +54秒
70 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +54秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) 20 pts
2 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシングチーム) 17 pts
3 ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、チーム スカイ) 15 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 シュテファン・キュング(スイス、BMCレーシングチーム) 16分09秒
2 ピエール・ラトゥール(フランス、アージェーデュゼール ラモンディアール) +20秒
3 アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、アスタナ プロチーム) +24秒

チーム総合
1 チーム スカイ 48分31秒
2 クイックステップフロアーズ +37秒
3 チーム サンウェブ +58秒

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