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つれてってイタリア~ノ<伊豆大島御神火ライド・コース編>走りやすくて景色の変化も楽しめる伊豆大島 島のあちこちで激坂ヒルクライム

by マルコ・ファヴァロ / Marco FAVARO
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 東京から近い伊豆大島は、アジア選手権ロードレース(2015年)、全日本選手権ロードレース(2016年)が行われたことで自転車乗りにとっては新しい自転車の聖地になりつつあります。私(マルコ)も魅力を発見して以来、すでに4回訪れた場所です。9月10日には初のロングライドイベント「伊豆大島御神火ライド」が開かれる“サイクリングアイランド”の魅力を、みんなで発見していきましょう。今回は伊豆大島を走る楽しさをご紹介します。

海も山も魅力の伊豆大島を走るマルコ・ファヴァロさん Photo: Naoi HIRASAWA

飽きさせない島の風景

「伊豆大島御神火ライド」ロングコース

 自転車乗りにとって、伊豆大島の一番の魅力は景色の変化と走りやすさです。信号がほとんどなく交通量もまばらで、道幅が広い。さらに適度のアップダウン、ヒルクライム、テクニカルダウンヒル、海や火山などの風景など、一周約45km、南北15km、東西9.8kmの小さな島だと思えないほど、コースが豊富で景色も飽きさせません。

 海が見えたと思ったら、熱帯雨林のような景色に変わったり、港が見えると思ったら、古民家が並ぶ街並みが現れたり。本格的にトレーニングしたい人から、ゆっくりサイクリングを楽しみたい人まで満足させてくれるコースには、多彩な選択肢があります。

南側の絶景は地層や港

 ゆっくりサイクリングを楽しみたい人なら時計回りをおすすめします。傾斜が少し緩くなっているからです。ですが今回は、本格的に走りたい人にぴったりな反時計回りコースを紹介します。

島の南側で現れる風景 Photo: Naoi HIRASAWA

 伊豆大島サイクリングは島の西側、東京~大島を結ぶ港があってお店も多い、元町からスタートするといいでしょう。基本的なコースは、島をぐるっと走れる大島一周道路です。まず南に向かって、脚を軽く使うアップダウンがしばらく続くと、バームクーヘンのように地層が重なる「千波地層切断面」のエリアにたどり着きます。ヨーロッパのアルプスでも見られる地形ですが、日本国内では、ここまで地球内に眠っている力を感じさせる場所はほとんどないです。このあたりからは、海に浮かぶ伊豆諸島をはるか彼方に見ることができます。

バームクーヘンのように地層が重なる「千波地層切断面」 Photo: Naoi HIRASAWA

 島の東南には、波浮(はぶ)港の見晴台があります。上から見下ろせる港は絶景ポイントです。これを過ぎたら島の東側に入ります。人気の撮影スポット、筆島を越えたら、ここからは「がんばってください」というしかないです! 4.5kmにわたって平均勾配約7.5%の激坂が待ち構えています。上り始めは美しい海が見えますが、次第に海は姿を消し、密林が広がります。

三原山がそびえる雄大な風景 Photo: Naoi HIRASAWA
波浮港の見晴台 Photo: Naoi HIRASAWA
厳しい上りが始まると、序盤に美しい海が視界に入る Photo: Naoi HIRASAWA

サンセットパームライン

「海のふるさと村」からののぼりはかなりの勾配 Photo: Naoi HIRASAWA

 この上りの区間を越えたら、約4kmを一気に下ります。かなりスピードがでますので、自信のない方は無理をしないでください。ダウンヒルを楽しみたい人は充分な走り応えを味わえます。また、下りに入る手前には、大島一周道路からは外れますが、坂が好きな人へおすすめのスポットがあります。キャンプなどを楽しめる「海のふるさと村」に向かう道路がちょっとした激坂ポイントです。約4km、平均勾配8%! 下っても上っても脚が鍛えられます。

 島の北端までアップダウンがしばらく続きますが、島の西側にたどり着くと一周はほぼ終わりに近づいています。ここで、大島一周道路から少しそれて海沿いへ行くと、サンセットパームラインという道路があります。全日本選手権にも使われた有名なコースで、どちらかというと夕方に好きな人と訪れたい場所です。

伊豆大島を一周してきてサンセットパームラインで休憩。独特な風景を楽しめる Photo: Naoi HIRASAWA

最大の見どころ!?三原山のヒルクライム

 そろそろ夏が始まろうとしていますが、みなさんは秋の予定も立てていますでしょうか。ぜひ予定に入れてほしいイベントが、9月10日の「御神火ライド」です。9月はまだ残暑が続いていますが、秋の足音が聞こえてくる不思議な時期でもあり、サイクリングにとっては最高の季節です。私もゲストとして参加します。

仲の原園地をスタート Photo: Naoi HIRASAWA

 御神火ライドは基本的には大島一周道路を走るルートで、45.6kmのショートコース、72kmのロングコースがあります。スタート・ゴール地点は、温泉や温水プールが楽しめる御神火温泉のすぐ近くにある、元町の「仲の原園地」。ショートコースは大島一周道路とサンセットパームラインを組み合わせた、島一周を味わい尽くすコースです。

 一方のロングコースは、ショートコースに加えて、今回の最大の見どころともいえる、1986年大噴火を起こした三原山のヒルクライムが待っています。約6kmで平均勾配約9%! ただし、これを上りきった人だけが見られる、息をのむほどの絶景があります。三原山は、自然の圧倒的な力を感じさせる絶景ポイントなのです。

ロングコースは三原山を一望できるポイントがある Photo: Naoi HIRASAWA

 イベントは当日着での参加も大歓迎ですが、できることなら長い時間に島の空気や景色に触れてほしいので、次の日程を参考してほしいと思います。

伊豆大島ベストプラン

9月8日(金):深夜便で出航
9月9日(土):島をゆっくり、気が向くままに体験する。そして夕日と前夜祭を楽しむ
9月10日(日):ライドに参加しエイドステーションを楽しむ。午後の便で離島。

旅の始まりは海から!

竹芝の客船ターミナルから大島へ Photo: Naoi HIRASAWA

 伊豆大島へ行くなら海路を使い、そして一泊してほしいものです。週末や長期休暇中には、夜遅くに東京の竹芝桟橋から大型フェリーが出ているので、金曜日の仕事が終わりに、ゆっくりと伊豆大島に向かえます。レインボーブリッジ、羽田空港、ベイブリッジを眺められるので、ちょっとした東京湾深夜の旅が楽しめます。

 さらに輪行袋を使えば自転車の積み込みは無料です。節約につながります。船がほとんど揺れないので、ゆっくりと寝られます。時間のない方は、朝に出るジェット船もあります。こちらは瞬く間に大島に着きます。

 大型フェリーは早朝に着くので、夕方まで島のサイクリングコースをたっぷり楽しめます。帰りの便も大型フェリーをおすすめします。海に沈んでゆく太陽は、何とも言えない幻想的な風景です。さらに冬には富士山の姿もくっきり見えます。喧嘩中のカップルなら一気に仲直りできそう。

充実の公式マップ

 伊豆大島を走る時は、「東京・伊豆大島ジテンシャウォーキングマップ」というパンフレットが便利です。自転車乗りにとっては重要な情報が満載されています。スマホでも見られますが、島には電波の届かないエリアもあるので、手に取ってみてください。

 マップには観光スポットのほか、距離、傾斜、難易度、自転車修理できるスポット、自動販売機(貴重な存在)の位置などが記載されているので、これがないとちょっと不安になるほど。特に島の東側はお店も自動販売機もほとんどなく、ドリンクを事前に備える必要があるので、とても便利でした。

◇         ◇

 次は大島のグルメを発見していきます。「つれてってイタリア~ノ<伊豆大島編>」にご期待ください。

<グルメ編>サイクリングのお供に! イタリア人も感動のリゾット風たい焼きなど伊豆大島グルメを紹介

マルコ・ファヴァロMarco FAVARO(マルコ・ファヴァロ)

東京都在住のサイクリスト。イタリア外務省のサポートの下、イタリアの言語や文化を世界に普及するダンテ・アリギエーリ協会や一般社団法人国際自転車交流協会の理事を務め、サイクルウエアブランド「カペルミュール」のモデルや、欧州プロチームの来日時は通訳も行う。日本国内でのサイクリングイベントも企画している。ウェブサイト「チクリスタインジャッポーネ

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