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Cyclistがインタビュー全日本2連覇の與那嶺恵理「ジロ・ローザは15位以上、世界選はトップ集団ゴールを」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 UCI女子ワールドツアーを主戦場とする與那嶺恵理(エフデジ・ヌーヴェル=アキテーヌ・フチュロスコープ)は、全日本選手権・女子エリートへ参戦するため帰国し、狙い通り2連覇を果たした。6月30日から開幕し、自身2度目参戦となる「ジロ・ローザ」へ弾みをつけた與那嶺にCyclist編集部がインタビュー。「勝負に絡むトップ集団でゴールが目標」と語り、女子最高峰ツアーへ意気込みをみせた。

ジロ・ローザ開幕が迫るなか、與那嶺恵理(エフデジ・ヌーヴェル=アキテーヌ・フチュロスコープ)は束の間の休息時間を過ごしていた Photo: Shusaku MATSUO

チャンピオンジャージは通行手形

 6月23日、青森県階上町で開催された全日本タイムトライアル選手権女子、24日の女子エリートロードを圧勝で制した與那嶺は2年連続のダブルタイトルを獲得。再び全日本チャンピオンジャージをまとい、6月30日から10日間の日程で争われるジロ・ローザに挑む。

TT、ロードともに圧勝し、連覇を果たした Photo: Shusaku MATSUO
再び日本チャンピオンジャージをまとい、本場欧州のレースに戻る Photo: Shusaku MATSUO

 全日本選手権後、束の間のオフを堪能する與那嶺は6月27日、東京・築地にある馴染みの寿司店をコーチの武井亨介氏と訪れた。「あした欧州に帰ります」とリラックスした表情で話し、全日本選手権の総括からインタビューが始まった。

◇         ◇

──全日本選手権に対する思いを教えてください

緊張感をもって臨んだ全日本選手権女子エリート Photo: Shusaku MATSUO

與那嶺:全日本選手権の直前までイギリスのツアーに参加しており、疲労を残して挑んだレースでした。また、全日本後には女子のトップレースでもあるジロ・ローザが始まります。正直、国をまたいだ移動に加えて、青森まで往復しなければならず体力的な負担は大きいです。しかし、それだけのリスクをとってでも全日本選手権を勝つために日本へと帰国しました。ナショナルチャンピオンジャージを着て欧州で走ることに非常に意味があると考えております。いわば“通行手形”のようなものですね。

──レースの内容はいかがでしたか

與那嶺:今回は極力疲れない走りを目標としていました。しかし、レース2周目に自分の前に出て走る選手がいないため、アタックを繰り返してメンバーのセレクションをかけました。3周目には唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)さんの2人になり、4周目からは唐見さんも遅れ、4ラップに渡って独走しました。同じ光景が続いたので、観戦していた方にはつまらないレースだったかもしれません。

──昨年の全日本とは状況が全く違いますね

全日本選手権を振り返る與那嶺恵理と武井亨介コーチ(左) Photo: Shusaku MATSUO

武井:昨年は普段同じ土俵で走る萩原麻由子(ウィグル・ハイファイブ)選手が参戦しており、絶対的なライバルとして勝負をしました。バチバチとした対抗意識がお互いにあり、周りの方もそれを感じられたと思います! 今回の圧勝は喜ぶべきことですが、ライバルがいないと面白くないことも事実。萩原選手のことは本当にリスペクトしている存在です。彼女の(ウィルス性の感染症からの)復帰を心待ちにしています。

──直近のレース「ジロ・ローザ」の目標は?

與那嶺:昨年は毎日、第2集団付近でゴールし、総合は25位でした。ことしは総合で15位以上でフィニッシュすることが目標です。毎ステージを15人ほどで形成されるトップ集団でゴールすることですね。女子のレースは男子と違い、個の力が求められる場合が多いです。

チームバイクのラピエール「ゼリウスSL」 Photo: Shusaku MATSUO

──現在のチームに合流し約半年ですが、欧州での環境はいかがですか

ジロ・ローザの目標を「総合で15位以上」と具体的に答えた與那嶺 Photo: Shusaku MATSUO

與那嶺:フランス籍のチームですが、フランス語で話さないようにしています(笑) マネージャーに『英語でないとわからない』と主張をしていたら、マネージャーがほかの選手に『恵理とは英語で話すように』と言ってくれています。英語だけでも大変ですからね。妥協する部分と、受け入れる部分を見極めようと心がけています。コミュニケーションも取れているし、問題なく走れていますよ! コーヒーとビールが好きなので、オフの日はバーで心身ともに休息をとっています。

──シーズン後半戦の目標を教えてください

與那嶺:世界選ではTTをトップ10、ロードはトップ集団でゴールし、10位台の結果を残したいと思っています。ロードでは一昨年のアメリカで落車し、脳震盪を起こしてフラフラでゴール、去年は平坦で勝ち目がありませんでした。ことしこそ結果を残したいです!

◇         ◇

「次の世代に還元を」

“スポーツ女子”の妊娠とヘルスケアをテーマにした講演でゲストスピーカーを務めた

 この日、與那嶺は国立成育医療センターで開催されたプレコンセプションケア・オープンセミナーにゲストスピーカーとして出席。スポーツに関わる女性の将来的な妊娠やヘルスケアをテーマにしたディスカッションで、アスリートとしての立場から舞台に立った。與那嶺は使用していた機材のチャリティーオークションの売り上げや、チームからの給料の一部を国立成育医療センターなどへの寄付を行っており、社会貢献活動にも努めている。「チームの活動で得た報酬は、次の世代へ還元していきたい」と意義を語った。

與那嶺はチームからの給料や、チャリティーオークションの売り上げを寄付する社会貢献活動を積極的に行っている

與那嶺恵理、ジロ・ローザ直前コメント

全日本選手権が終わりシーズン後半戦がスタートします。
まずは全日本選手権、たくさんの応援と差し入れを頂きありがとうございます!

無事にイタリアに再入国しました。

金曜日から10日間のステージレース「ジロ・ローザ」が始まります。
昨年は総合25位だったので、ことしは総合15位以上を目標とし、
ファーストグループでステイすることができるよう、
チームとしても、アシストをしてもらいながら狙っていきます。

その後はツール・ド・フランス女子版のレースに出場します。

レース後、やっと待ちに待ったバカンスです。
10日間ほどのオフを取り、のんびり充電し、
世界選手権に向けてコンディションをもう一度再構築します。

9月20日から行われるノルウェーでの世界選手権に臨みます。
目標はロードレースで第1集団ゴール。TTではトップ6。
これを達成できるように入念に調整を行います。

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