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ジロ・デ・イタリア2017 第12ステージスプリントを制したガビリアがハットトリック マリアローザはデュムランがキープ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 熱戦が続くジロ・デ・イタリアは5月18日、第12ステージがフォルリからレッジョ・エミリアまでの229kmで行われ、集団スプリントをフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が制しステージ優勝。第3、第5ステージに続く今大会3勝目を挙げた。個人総合争いには大きな変動はなく、首位のマリアローザをトム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ)が保持している。

スプリントを制して今大会3勝目を挙げたフェルナンド・ガビリア Photo: Yuzuru SUNADA

終盤まで3選手がリード

 大会は折り返し地点を過ぎ、マリアローザを含む4賞の行方が楽しみな状況となってきた。このステージは前半から中盤にかけて、2級と3級のカテゴリー山岳が設定されるが、それ以外はおおむねフラット。スプリンターのための1日と予想された。ここしばらくは、ポイント賞のトップをガビリアが守り続けているが、スプリンターの勲章となるマリアチクラミーノを賭けた争いにおいて、重要なステージと位置付けることもできそうだ。

レースを先行したマルコ・マルカート(右)とセルゲイ・フィルサノフ Photo: Yuzuru SUNADA

 そんなレースは、ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニ・CSF)、セルゲイ・フィルサノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)、マルコ・マルカート(イタリア、UAE・チームエミレーツ)の3人がリード。メイン集団ではオリカ・スコット、クイックステップフロアーズ、ロット・ソウダルといったチームがアシストを出し合い、ペースをコントロール。残り100km地点で約6分のタイム差となって以降は、少しずつその差を縮めていった。

残り6.5kmまで先頭で粘ったミルコ・マエストリにメイン集団が迫る Photo : Yuzuru SUNADA

 残り30kmでは約1分30秒、残り20kmで約50秒と、メイン集団は3人をキャッチしてスプリントに向けた態勢を整える構えに。懸命に逃げ続ける3人だったが、残り14kmでマエストリが単独で飛び出すと、フィルサノフとマルカートは吸収。健闘したマエストリも、残り6.5kmで捕まった。

 総合上位陣は終始メイン集団で落ち着いた走りを見せ、大きなトラブルもなく最終局面へと向かっていった。

最高のポジションから加速したガビリア

 スプリントに向けて集団前方をうかがうのは、オリカ・スコットやボーラ・ハンスグローエ、ロット・ソウダル。残り2kmを切るとテクニカルなコーナーが連続するが、このタイミングでエウゲルト・ズパ(アルバニア、ウィリエール トリエスティーナ)がアタック。しかし、スピードに乗ったメイン集団にあえなくキャッチされてしまった。

 残り1kmを切って先頭に立ったのは、ボーラ・ハンスグローエのスプリントトレイン。勢いそのままに最終コーナーをクリアし、勝負のスプリントへ。

マキシミリアーノ・リケーゼ(右端)が好アシストを見せてフェルナンド・ガビリアを発車した Photo: Yuzuru SUNADA

 ここで圧巻のスピードを披露したのは、マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ)。終盤に後輪のパンクで一度は集団から置いていかれながら、自力で復帰していたが、その疲れを感じさせない走りで先頭へと躍り出た。あとはエースのガビリアを発射するだけだ。

 完璧なお膳立てを受けたガビリアは残り200mから飛び出し、そのままフィニッシュへ。ライバルを寄せ付けることなく、今大会3勝目、ハットトリックとなるステージ優勝の瞬間を迎えた。この結果、ガビリアはポイントを大きく加算。マリアチクラミーノ争いで後続を引き離すことに成功している。

 個人総合争いに大きな変動はなかったものの、スプリントによるフィニッシュ前の動きによって、ステージ19位以降に中切れが発生。同18位だったドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル)がライバルから6秒稼ぐことに成功。総合順位を1つ挙げて8位となっている。首位のマリアローザはデュムランが問題なく守っている。

 そのほか、オマール・フライレ(スペイン、チーム ディメンションデータ)が2カ所の山岳ポイントをメイン集団の先頭で通過。これにより、山岳賞争いでトップに立ち、マリアアッズーラに袖を通している。

 19日に行われる第13ステージは、レッジョ・エミリアからトルトーナまでの167km。オールフラットに近く、カテゴリー山岳も設けられていない。今大会最後の平坦ステージでもあり、スプリンターたちにとっては山岳地帯へ入る前の大仕事といった趣きになりそうだ。

マリアローザはトム・デュムランが守っている Photo: Yuzuru SUNADA

第12ステージ結果
1 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 5時間18分55秒
2 ヤクブ・マレチュコ(イタリア、ウィリエール トリエスティーナ) +0秒
3 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
4 フィル・バウハウス(ドイツ、チーム サンウェブ) +0秒
5 マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、クイックステップフロアーズ) +0秒
6 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、チーム ディメンションデータ) +0秒
7 サーシャ・モードロ(イタリア、UAE・チーム エミレーツ) +0秒
8 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) +0秒
9 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) +0秒
10 ロベルト・フェラーリ(イタリア、UAE・チーム エミレーツ) +0秒

個人総合(マリアローザ)
1 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) 52時間41分8秒
2 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +2分23秒
3 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) +2分38秒
4 ティボー・ピノ(フランス、エフデジ) +2分40秒
5 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +2分47秒
6 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター チーム) +3分5秒
7 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) +3分56秒
8 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +3分59秒
9 タネル・カンゲルト(エストニア、アスタナ プロチーム) +3分59秒
10 イルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ・アルペシン) +4分17秒

ポイント賞(マリアチクラミーノ)
1 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 253pts
2 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) 167pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 137pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 オマール・フライレ(スペイン、チーム ディメンションデータ) 49pts
2 ヤン・ポランツェ(スロベニア、UAE・チームエミレーツ) 46pts
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 35pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) 52時間45分4秒
2 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) +2分23秒
3 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +2分56秒

チーム総合
1 モビスター チーム 158時間17分43秒
2 アスタナ プロチーム +3分39秒
3 UAE・チームエミレーツ +9分30秒

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