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ジロ・デ・イタリア2017 第7ステージユアンが集団スプリントを制してジロ初勝利 マリアローザはユンゲルスがキープ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ジロ・デ・イタリアは5月12日、第7ステージをカストロヴィッラリからアルベルベッロまでの224kmで行い、集団スプリントを制したカレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット)がジロ初勝利を挙げた。個人総合争いでの大きな変動はなく、マリアローザは引き続きボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)がキープしている。

スプリント勝負となったジロ・デ・イタリア第7ステージ。制したのはカレイブ・ユアン(先頭中央) Photo: Yuzuru SUNADA

2選手が終盤までレースをリード

 この日は、イタリア半島の南側に広がるイオニア海を見ながら進むステージ。中盤以降はわずかながら上り基調となっているものの、スプリンターでも問題なく対応できるレベルのコースレイアウト。山岳ポイントも4級1カ所となっており、おおむねスプリンターのための1日と見られた。

序盤からレースをリードしたディミトリー・コゾンチュク(右)とジュゼッペ・フォンツィ Photo: Yuzuru SUNADA

 序盤からレースをリードしたのは、ディミトリー・コゾンチュク(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)とジュゼッペ・フォンツィ(イタリア、ウィリエール トリエスティーナ)。メイン集団は2人の先行を許しながらも、タイム差を4分前後にとどめ、射程圏内で進んだ。レース距離が長いこともあってか、中盤まではゆっくりと進行していった。

 プロトン全体の動きが活発になったのは、残り40kmを切ったあたりから。メイン集団が前を行く2人とのタイム差を徐々に縮め、やがて視界に捉えられるほどに。そして、残り19kmを切ったところでメイン集団がコゾンチュクとフォンツィをともに吸収。その直前には、長い距離を逃げ続けた2人が握手をして健闘を称え合った。

メイン集団は逃げとの差を4分前後にキープして進んだ Photo: Yuzuru SUNADA

テクニックが試された連続コーナー

 勝負はいよいよスプリントにゆだねられることとなった。有力チームがトレインを成して、集団の前方を固める。総合エースを抱えるチームも位置取りに参加するが、大きな混乱はなく、チームごとに走行ラインを守りつつフィニッシュを目指す。

 ラスト5kmはコーナーが連続するテクニカルなコース。クリスティアン・コレン(スロベニア、キャノンデール・ドラパック)がアタックを試みるが、これは実らず。メイン集団は縦長となり、スプリンターチームがエースを従えて難しいコーナーを次々と攻める。残り1kmとなったところで先頭に立つのは、チーム ディメンションデータ、オリカ・スコット、ボーラ・ハンスグローエといったところだ。

 フィニッシュまで残り250m。満を持してスプリントを開始したのはユアン。その脇からはサム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ)、後方から加速してきたマリアチクラミーノのフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)も逆サイドから上がってきた。今大会注目のスプリンター3人が並ぶようにしてフィニッシュラインを通過。どの選手も誰が勝ったか理解できないほどの僅差だった。

映画「魔法にかけられて」などで知られる俳優のパトリック・デンプシーがレース会場を訪問。ポディウムでユアンを祝福した Photo: Yuzuru SUNADA

 写真判定の結果、ステージ優勝がユアンであることが確認された。小柄な体躯をフルに使うダイナミックなスプリントが売りの22歳。2015年のブエルタ・ア・エスパーニャで1勝を挙げているが、それに続くグランツールでの勝利。2年越しとなるジロのステージ制覇だ。

 フィニッシュ前のコースレイアウトや、ステージ優勝争いの激化に伴い、メイン集団のあちこちで中切れが発生。ステージ7位から44位までがトップとの差2秒とされたが、総合上位陣はいずれもこの中でレースを終えている。したがって、総合順位に大きな変動はなく、ユンゲルスが総合首位の証であるマリアローザを堅守。その他各賞の首位にも変動はなかった。

マリアローザはボブ・ユンゲルスがキープ Photo: Yuzuru SUNADA

 13日に行われる第8ステージは、モルフェッタからペスキチまでの189km。中盤以降アップダウン続きとなり、最後は勾配12%での激坂スプリント。フィニッシュ前の登坂距離は200mだが、石畳の路面とあってパワーが要求される。ステージ優勝争いとともに、総合上位陣の動きにも注目が集まる。

第7ステージ結果
1 カレイブ・ユアン(オーストラリア、オリカ・スコット) 5時間35分18秒
2 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) +0秒
3 サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
4 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) +0秒
5 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) +0秒
6 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、チーム ディメンションデータ) +0秒
7 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、ロットNL・ユンボ) +0秒
8 リュディガー・ゼーリッヒ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
9 アレクセイ・ツァテヴィッチ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) +0秒
10 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +0秒

個人総合(マリアローザ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) 33時間56分7秒
2 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +6秒
3 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +10秒
4 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +10秒
5 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +10秒
6 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +10秒
7 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +10秒
8 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) +10秒
9 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター チーム) +10秒
10 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +10秒

ポイント賞(マリアチクラミーノ)
1 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 191pts
2 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) 160pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 129pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ヤン・ポランツェ(スロベニア、UAE・チームエミレーツ) 44pts
2 ダニエル・テクレハイマノ(エリトリア、チーム ディメンションデータ) 23pts
3 イルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ) 18pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) 33時間56分7秒
2 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +10秒
3 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) +10秒

チーム総合
1 UAE・チームエミレーツ 101時間49分20秒
2 キャノンデール・ドラパック +4秒
3 モビスター チーム +27秒

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