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ジロ・デ・イタリア2017 第6ステージディリエが3選手での勝負を制しグランツール初優勝 総合争いに変動は起こらず

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 ジロ・デ・イタリアは5月11日、第6ステージをレッジョ・カラブリアからテルメ・ルイジャネまでの217kmで行い、序盤から逃げ続けた3選手による優勝争いに。最後は、シルヴァン・ディリエ(スイス、BMCレーシングチーム)がスプリントを制し、グランツール初勝利を挙げた。総合上位陣はすべて39秒差でフィニッシュしたメイン集団に位置。総合順位に大きな変動はなく、ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ)がマリアローザを堅守している。

逃げ切ったメンバーによる勝負を制してグランツール初勝利を挙げたシルヴァン・ディリエ Photo: Yuzuru SUNADA

イタリア本土での最初のステージ

 地中海上のサルデーニャ島、シチリア島と続いたジロ序盤戦を経て、プロトンはいよいよイタリア本土へと上陸。これからは、しばしイタリア半島南部を走ったのち、山岳地帯を目指して北上する日々が待ち受ける。

 この日のコースレイアウトは、前半と後半それぞれにアップダウンが控える。特に、ラスト15kmを切って通過する4級山岳フスカルドは最大勾配11%と、レースを動かす可能性を秘める。さらには、フィニッシュ前2kmからは最大勾配10%の急坂が続く。状況次第では、有力選手間にもタイム差が発生することが予想された。

序盤からレースをリードした5選手 Photo: Yuzuru SUNADA

 レース序盤からディリエのほか、シモーネ・アンドレッタ(イタリア、バルディアーニ・CSF)、ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ)、マッズ・ペデルセン(デンマーク)とジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー)のトレック・セガフレード勢の5人がリード。メイン集団に対し、8分以上の差をつけて先行した。

 メイン集団では、ウィリエール トリエスティーナやキャノンデール・ドラパックが前方を固めてペースコントロール。5分前後の差で進行したが、残り30kmを切ってもその差は4分台と、前を行くメンバーに逃げ切りのチャンスが生まれ始めた。

 集団に変化が見られたのは、4級山岳フスカルドを前にしたタイミング。道幅が狭くなるため、多くのチームが前方へのポジショニングを図った。上りの入口ではユンゲルス擁するクイックステップフロアーズがペースを上げて集団先頭へ。それに続くように、総合争いを見据える選手たちが前をうかがった。

イタリア本土での最初のステージを進むプロトン Photo: Yuzuru SUNADA

ディリエ会心の上りスプリント

 終盤に入って勢いが増しているメイン集団だが、一方の逃げグループも実力者ぞろい。残り10kmではタイム差が2分39秒と、逃げ切りが見えてきた。ペデルセンが登坂区間で牽引を終えて遅れると、タイミングを計ったかのようにストゥイヴェンがアタック。これをディリエとペストルベルガーがチェックし、3人でラスト5kmを迎えた。

 しばらくは先頭交代のローテーションを繰り返した先頭の3人だったが、ラスト1kmを迎えるとフィニッシュを見据えて牽制を開始。いまにも止まってしまうのではないかと思わせるほど減速し、互いを見合う。後方には遅れていたアンドレッタの姿も見えるが、フィニッシュまでの距離を考えると追いつきそうにない。

最後はシルヴァン・ディリエ(右)とジャスパー・ストゥイヴェンによる勝負に Photo: Yuzuru SUNADA

 そして、動いたのは残り200m。ディリエが加速すると、ストゥイヴェンがすぐさま反応。ペストルベルガーは対応できず、優勝争いは2人に絞られた。フィニッシュまでの上りを懸命に踏む両者だったが、ディリエが最後まで先頭を譲らなかった。おおよそホイール1つ分の差で先にフィニッシュラインを通過。スプリント力に定評のあるストゥイヴェンは、わずかに届かなかった。

 ペースをコントロールしたまま逃げ切りを容認する形をとったメイン集団は、フィニッシュを目前にルイ・コスタ(ポルトガル、UAE・チームエミレーツ)がアタックするも、大きな動きには至らず。総合上位陣は集団前方に位置しながら、一団となってフィニッシュへ。ユンゲルスも含まれ、個人総合首位の証であるマリアローザをキープ。その他各賞ジャージの持ち主も変わっていない。

マリアローザはボブ・ユンゲルスがキープ Photo: Yuzuru SUNADA

 12日に行われる第7ステージは、カストロヴィッラリからアルベルベッロまでの224km。スプリンター向けのコースレイアウトとなっている。ただし、ラスト5kmからフィニッシュにかけてコーナーが連続しており、集団でのポジショニングやコースのライン取りにテクニックが必要となりそうだ。

第6ステージ結果
1 シルヴァン・ディリエ(スイス、BMCレーシングチーム) 4時間58分1秒
2 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) +0秒
3 ルーカス・ペストルベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) +12秒
4 シモーネ・アンドレッタ(イタリア、バルディアーニ・CSF) +26秒
5 マイケル・ウッズ(カナダ、キャノンデール・ドラパック) +39秒
6 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +39秒
7 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、チーム サンウェブ) +39秒
8 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) +39秒
9 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) +39秒
10 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +39秒

個人総合(マリアローザ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) 28時間20分47秒
2 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +6秒
3 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +10秒
4 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ) +10秒
5 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼール ラモンディアル) +10秒
6 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +10秒
7 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +10秒
8 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) +10秒
9 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +10秒
10 アンドレイ・アマドール(コスタリカ、モビスター チーム) +10秒

ポイント賞(マリアチクラミーノ)
1 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 140pts
2 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード) 137pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) 105pts

山岳賞(マリアアッズーラ)
1 ヤン・ポランツェ(スロベニア、UAE・チームエミレーツ) 43pts
2 ダニエル・テクレハイマノ(エリトリア、チーム ディメンションデータ) 23pts
3 イルヌール・ザカリン(ロシア、チーム カチューシャ) 18pts

新人賞(マリアビアンカ)
1 ボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク、クイックステップフロアーズ) 28時間20分47秒
2 アダム・イェーツ(イギリス、オリカ・スコット) +10秒
3 ダヴィデ・フォルモロ(イタリア、キャノンデール・ドラパック) +10秒

チーム総合
1 キャノンデール・ドラパック 85時間3分15秒
2 UAE・チームエミレーツ +5秒
3 モビスター チーム +32秒

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