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女子はフェミニン首位・唐見実世子が独走勝利13年目を迎えた山口・きらら浜クリテ E1クラスタは皿谷宏人が優勝

by 米山一輝 / Ikki YONEYAMA
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 山口市の山口きらら博記念公園・北側駐車場特設コースで5月7日、ロードレース大会「きらら浜サイクルミーティング」が開催された。全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)エリートツアーの「きらら浜クリテリウム」が併催され、男子E1クラスタでは皿谷宏人(エキップ ティラン)、女子Fクラスタでは唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)がそれぞれ優勝した。中国・九州地区の選手を中心に約380人の選手が参加。平坦なスピードコースで脚を競った。

JBCF・E1クラスタのレース、山口きらら博記念公園の多目的ドームをバックに逃げる先頭の5人 Photo: Ikki YONEYAMA

風と戦うフラットコース

 きらら浜サイクルミーティングは、山口県自転車競技連盟が2005年より主催する大会。年に2〜4回のペースで継続開催されており、今回で第37回を迎えた。子供たちのレースから一般、シニアまで幅広いカテゴリーが行われ、2014年からはJBCFのエリートツアーにも組み込まれている。

小・中学生を対象としたサイクルスクールも行われた Photo: Ikki YONEYAMA

 今年は2月に続く2度目の大会。ゴールデンウィークの6日、7日の2日間開催で、初日の6日には個人タイムトライアルのレースが行われた。7日には各カテゴリーのロードレースのほか、小・中学生を対象にしたサイクルスクールも行われた。

 コースは2001年の「山口きらら博(21世紀未来博覧会)」の会場跡地を整備した公園の駐車場を使った一周2.3kmで、山口市の臨海部に位置するため完全平坦だが、風が強いことが多く、風向きを読みつつアタックポイントをいかに探るかがキーポイントだ。

女子は唐見実世子が中盤から独走

 JBCFの女子Fクラスタ(Jフェミニン)には、現在ポイントリーダーのシスターローズジャージを着る、唐見がエントリーした。女子の強豪チーム、ライブガーデン・ビチステンレの福本千佳、伊藤杏菜の2人も参戦。単騎の唐見に対し、福本と伊藤がどういった戦いを挑むかが注目された。

Fクラスタにはシスターローズジャージの唐見実世子(左端)が参戦 Photo: Ikki YONEYAMA
1周目からアタックを見せる唐見実世子 Photo: Ikki YONEYAMA

 午前中は比較的穏やかだった風は、レースが始まる昼ごろから徐々に強くなってきた。10周回のレースは、1周目から唐見がアタックを敢行。福本のみがこれに反応し、伊藤らが追走するものの、3周目までには先頭の2人と後方集団とは20秒以上の大差が開き、早くもレースは唐見と福本の2人に絞られた。

唐見実世子に反応できたのは福本千佳ただ一人 Photo: Ikki YONEYAMA
逃げをリードする唐見実世子 Photo: Ikki YONEYAMA

 「平坦なので(スピード系が得意な)伊藤選手が来ると思ったが、福本選手で驚いた」という唐見は、5周目の周回賞で一度福本に差をつけるが、先が長いこともあり一旦福本を待って合流。しかし6周目の向かい風区間で再び福本が遅れると、残り4周を独走でゴールを目指した。

唐見実世子が6周目に単独先頭に立ち、そのまま独走優勝 Photo: Ikki YONEYAMA

 唐見は最終的に福本に1分34秒、3位の伊藤には3分余の大差をつけてゴール。「エリートツアーのチームポイントで2位に迫られているので、今日は何が何でも勝ちたかった」という唐見が、目論見通りの優勝ポイントをチームに加算。自らもJフェミニンツアーの個人総合首位の座を守った。

Fクラスタ表彰台。(左から)2位の福本千佳、優勝の唐見実世子、3位の伊藤杏菜 Photo: Ikki YONEYAMA
唐見実世子はシスターローズジャージも堅守 Photo: Ikki YONEYAMA

Fクラスタ結果
1 唐見実世子(弱虫ペダル サイクリングチーム) 38分40秒
2 福本千佳(Live GARDEN BICI STELLE) +1分34秒
3 伊藤杏菜(Live GARDEN BICI STELLE) +3分04秒

E1は序盤に形成の先頭グループが逃げ切り

 男子エリートツアーの最高カテゴリー、E1クラスタは14周回で行われ、56人が出走した。レースは2周目に抜け出した所司純一(モジュマ エリアゼロナナゴ)が、最初の周回賞を獲得してそのまま逃げ続ける展開。4周目に追走が合流して、5人の先頭集団が形成された。

序盤に単独飛び出した所司純一 Photo: Ikki YONEYAMA
追走が合流して5人の逃げグループに Photo: Ikki YONEYAMA

 先頭の5人は周回賞争いではスプリント争いをするものの、それ以外は完全な協調体制で、後続メイン集団との差を開いていく。動きが生まれたのは、残り3周を切った12周回目。19歳の日野竜嘉(ボンシャンス)がアタックして単独抜け出した。

終盤単独抜け出した日野竜嘉 Photo: Ikki YONEYAMA

 日野は約1周を逃げ続けたが、13周目の後半で、この日の周回賞を2回獲得していた皿谷がアタックして日野に追いつき、そのまま追い抜いて単独先頭に立った。

逃げる日野竜嘉に皿谷宏人が単独追いつく Photo: Ikki YONEYAMA
強風の中、低いポジションで単独先頭を走る皿谷宏人 Photo: Ikki YONEYAMA
皿谷宏人が最後独走で優勝 Photo: Ikki YONEYAMA
E1クラスタ表彰 Photo: Ikki YONEYAMA

 「逃げるのが早いのではと迷ったが、ローテーションを回しながら(先頭の)5人の気持ちが一つになって、差が30秒になったときはこのまま行けるかなと思った。今日のこのメンバーなら、逃げでもスプリントでも勝てると思った」とレース後に語った皿谷。先頭に出ると迷うことなくゴールまでペダルを踏み切り、独走での優勝を飾った。

E1クラスタ結果
1 皿谷宏人(エキップ ティラン) 49分20秒
2 岩切弘輝(津末レーシング) +5秒
3 所司純一(モジュマ エリアゼロナナゴ) +7秒
4 三次匠(eNShare Cycling Team) +9秒
5 日野竜嘉(ボンシャンス) +11秒
6 加賀雄大(Team UKYO Reve) +53秒

JPT選手も参戦の山口選手権、佐藤信哉が優勝

 JBCFレースの後には、山口県内選手権とエキスパートのレースが混走で、10周回で行われた。山口県内の選手だけでなく県外の強豪選手や、今回のJBCFエリートツアーより上位の国内最高カテゴリー「Jプロツアー」(JPT)で走る選手も参戦し、E1クラスタに勝るとも劣らないハイレベルなレースとなった。

山口県内選手権にはJプロツアー選手も参戦 Photo: Ikki YONEYAMA
1周目はヴィクトワール広島がペースアップして集団が割れる Photo: Ikki YONEYAMA

 1周目をJPTチーム「ヴィクトワール広島」が集団先頭を固めてペースを上げ、2周目には広島の2選手、西川昌宏、杉山文崇と、佐藤信哉(VC Fukuoka・サイクルフリーダム)、加賀雄大(チームUKYO Reve)という4人の逃げが形成された。3周目には先頭に伊藤翔吾(eNShare Cycling Team)が追いつき、4周目には加賀が先頭より脱落。追走の動きも含めてめまぐるしい展開になった。

2周目に形成された4人の先頭グループ Photo: Ikki YONEYAMA
先頭は1人合流して5人に Photo: Ikki YONEYAMA
4人の先頭グループ Photo: Ikki YONEYAMA

 先頭ではヴィクトワール広島が4人中2人を占めて有利な態勢だったが、7周目に佐藤のアタックで杉山が脱落。さらに8周目にも佐藤がアタックして伊藤、西川と差をつけて単独先頭に立った。一方で逃げる3人を追う追走グループも差を詰め、レース全体が予断を許さない状況の終盤戦だ。

佐藤信哉がアタック Photo: Ikki YONEYAMA
残り1周を前に、佐藤信哉が再度アタック Photo: Ikki YONEYAMA

 最終の10周目後半、伊藤が単独で先行する佐藤へのブリッジに成功した。そのまま残り500mからアタックするも佐藤は落ち着いて反応。勝負はホームストレートに持ち込まれたが、脚を残していた佐藤がロングスパートを掛けて伊藤を突き放し、JPT選手の力を見せての勝利を飾った。2位は伊藤、追走を僅差で振り切って3位に入った西川が、山口県登録選手では最上位となった。

混戦のハイスピードバトルを佐藤信哉が制した Photo: Ikki YONEYAMA
山口県内選手権表彰。(左から)2位の伊藤翔吾、優勝の佐藤信哉、3位の西川昌宏 Photo: Ikki YONEYAMA
エキスパート表彰。(左から)2位の西山信広、優勝の日野竜嘉、3位の石崎寛太郎 Photo: Ikki YONEYAMA

山口県内選手権結果
1 佐藤信哉(VC Fukuoka・サイクルフリーダム) 34分47秒
2 伊藤翔吾(eNShare Cycling Team) +2秒
3 西川昌宏(VICTOIRE 広島) +3秒
4 加賀雄大(Team UKYO Reve) +8秒
5 杉山文崇(VICTOIRE 広島)
6 茂腰龍哉(VC AVANZARE)

エキスパート結果
1 日野竜嘉(ボンシャンス) 34分57秒
2 西山信広(チームファンサイクル) +1分22秒
3 石崎寛太郎(松山城南高等学校) +1分24秒
4 谷本康仁(HRT) +1分54秒
5 若代健(TEAM all out) +2分04秒
6 黒岩誠(Rapid Rabbit) +2分06秒

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JPT2017・Jエリートツアー Jプロツアー2017 山口県

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