「ここまで復興したのは素晴らしい」ポール・スミス氏がツール・ド・東北の公式ジャージを制作 宮城・女川町を視察
英国のファッションブランド「Paul Smith」(ポール・スミス)のデザイナー、ポール・スミス氏が「ツール・ド・東北」のオフィシャル・チャリティー・サイクルジャージ(公式ジャージ)を作成することが発表され、4月3日、宮城県牡鹿郡の女川町を訪問した。今回の目的は今年5回目を迎えるツール・ド・東北の公式ジャージのインスピレーションを得るためのもの。毎回エイドステーションが開設される女川町の須田善明町長と面談したスミス氏は「ここまで復興したのは素晴らしい」と印象を述べた。
大会5回目の節目
女川町の須田町長から大漁旗を送られ、談笑するポール・スミス氏 Photo: Kenta SAWANO東日本大震災の復興支援と震災の記憶を未来に残していくことを目的に行われるツール・ド・東北は今年、節目の5回目を迎える。主催するヤフーと河北新報は、親日家のポール・スミス氏に今回、公式ジャージの制作を依頼し快諾を得た。
ジャージは例年、一般向けに販売されるものだが、著名デザイナーに製作を依頼するのは初めてのこと。今回はデザインも製作も「ポール・スミス」ブランドだという。同氏は2011年震災直後に日本を訪問し、各地のスタッフを激励。またプロの自転車選手を目指しながらケガで断念した熱心なサイクリストとしても知られていることが依頼の決め手になった。
70歳のスミス氏はこの日宮城入り。カジュアルなジャケットスタイルにスニーカーを合わせたコーディネートで雄勝町や女川町の海岸沿いを、持ち込んだロードバイクで走ったりして精力的に視察した。「素晴らしい風景でした。このイベントを通して多くの地元の人や、大会に参加するサイクリストと関われるのを楽しみにしています」と話した。
倒壊したまま保存されている交番 Photo: Kenta SAWANO 女川町は震災後、早期から中心部エリアに津波復興拠点整備事業を導入するなどの重点的な先行整備により、新しい商店街エリアの形成に力を入れていた。2015年3月には、世界的な建築家・坂茂氏設計による「JR女川駅舎」が完成し、駅と商店街を核に、交流人口の拡大に努めている。そういった理由から、スミス氏にツール・ド・東北側が訪問を勧めたという。
更地にされ、再開発が進む女川の沿岸部 Photo: Kenta SAWANO女川駅前では、女川町の須田町長と面会。記念品として大漁旗や、地元の海藻で作った石鹸などを受け取った。初めての東北訪問でもあり、「あの心が痛くなった大震災から、よく女川駅や商店街をここまで復興させました。皆さんの努力は素晴らしいと思います」と地元の頑張りをねぎらった。
その後、駅前のテナント型商店街・シーパルピア女川や地元市場ハマテラスも訪問。一軒一軒細かくあいさつして回り、名産のかまぼこを試食したり、干物の写真を撮ったり、地元の人と交流しながら、ジャージのインスピレーションも得ているようだった。商店街を歩きながら、須田町長に「あのかさ上げしている山は何が建てられる予定ですか」などと矢継ぎ早に質問。海沿いの復興状況なども細かく話を聞いていた。
デザインは「サイクルストライプ」
公式ジャージについて、おおまかな部分についてデザインを決めているというが、今回の視察でさらにイメージを固めた模様。5月中旬に発表されるデザインについてスミス氏は「是非、楽しみにしてほしい」と詳細を明らかにしなかったものの「私の大好きなストライプのモチーフの中でも『サイクルストライプ』という柄をデザインに落とし込めればと思っているよ」とヒントを話して締めくくった。
今年のツール・ド・東北は9月16、17日の2日間で開催。一般ライダーのエントリー開始は5月中旬予定で、エントリー方式を従来の「抽選方式」から「先着方式」に変更する。
ツール・ド・東北 2017
■開催日程:2017年9月16日(土)、17日(日)
■メイン会場:石巻専修大学
■コース:4月中旬に発表予定
■エントリー方式:先着方式。詳細は4月中旬に発表予定
■エントリー開始日:5月中旬を予定(※優先出走ライダーは4月中旬を予定)
※取材費用の一部をヤフー株式会社が負担しています。



























