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サイクリスト

工具はともだち<113>「台北サイクル」 工具の開発に対する台湾人のチャレンジ精神に感心

by 重田和麻 / Kazuma SHIGETA
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 桜も少しずつ咲き始めた今日この頃ですが、私は前回の予告通り、3月22日から25日まで台湾で開催されました台北国際自転車展覧会(TAIPEI CYCLE=台北サイクル)に行ってきました! 今回は「台北サイクル」について私なりの視点でレポートしたいと思います。

玄関口早くから多くの人で賑わっていた Photo: Kazuma SHIGETA

アジアの自転車の中心

会場は非常に広くゆったりしている Photo: Kazuma SHIGETA

 今回で30周年を迎える「台北サイクル」ですが、ヨーロッパの「EUROBIKE」(ユーロバイク)やアメリカの「INTERBIKE」(インターバイク)と肩を並べる今や世界的な自転車ショーであり、台湾がアジアにおける自転車の中心となっている事が素人目にもはっきりとわかる内容でした。

 日本でも「CYCLE MODE」等の展示会が開催されてはいますが、台北サイクルには遠く及びません。それは1,000を超える出展者(内、海外企業・団体が約300)や3,000を超える小間数、4万人を超える来場者数と数字から見ても一目瞭然です。因みに「CYCLE MODE」は来場者数こそ3万人近いのですが、出展者数は約150、小間数は500程度となっており、出展者側がいかに台北サイクルを重要視しているかが窺えます。

王者の風格が見えるGAIANTブース Photo: Kazuma SHIGETA
一際大きなMERIDAのブース Photo: Kazuma SHIGETA

無名でも海外に発信

 こうした背景には台湾には「GIANT」や「MERIDA」をはじめとするトップ企業を中心に数多くの完成車メーカーや部品メーカーが存在しており、海外企業との取引を積極的に行っている点が挙げられます。台湾の人口は2300万人程なので、国内市場の規模がそれほど大きい訳ではありません。ですから、彼らは元々海外市場に目を向け行動しています。無名で小さな企業も積極的に出展し、海外企業へアピールしている姿は非常に活気があり、たくましさを感じました。

 また、ご存じの方も多いと思いますが、台北市内には「UBIKE」というレンタルサイクルの仕組みがあり、バスや地下鉄に利用するICカードで簡単に自転車を借りる事ができる等、自転車の活用に関する取り組みなども日本の一歩先を行っているようです。

台北市のUBIKE交通ICカードをかざすだけで借りることができる Photo: Kazuma SHIGETA

 さて、ショーの内容はというと、展示会で目立っていたものはやはり電動バイク! 日本で電動というとママチャリタイプばかりが目につきますが、世界的にはスポーツバイクが主流のようです。GIANTやMERIDA、KTMなどの電動バイクはかっこ良く、他のメーカーからも様々な自転車が展示されていました。また、GIANTでは女性向けブランドLIVからカジュアルに乗れるドロップバーバイク「BeLiv」(ビリーブ)が前面に押し出されていました。やはり、自転車業界も女性の時代ですね。

近未来的なGIANTのバイク Photo: Kazuma SHIGETA
MERIDA社の電動バイク Photo: Kazuma SHIGETA

 「Cyclist」の記事なので自転車の事を書くことは決して悪くないのですが、そこはやはり「工具はともだち」、展示会で紹介されていました工具なども少しご紹介します。自転車にはやはり工具はつきものと言う事で、さっと調べただけでも工具を展示しているという企業は40社以上。品揃えの一貫で扱っている企業もあれば、専用工具まで豊富に揃える企業など、その内容は様々。中には「これさっきのブースにもあった!?」なんて工具も多数見られましたが、そこはご愛嬌。

豊富な種類のマルチツール Photo: Kazuma SHIGETA
全て収納するとタイヤレバーサイズ Photo: Kazuma SHIGETA
様々なマルチツールがあちこちで展示されていた Photo: Kazuma SHIGETA

 各社様々なアイデア工具がある中、面白かったのはタイヤレバーの中にラチェットが仕組まれ、更にビットまで収納されている物やサバイバルツールのようにいったい、いくつ機能がついているんだろうと思うようなマルチツールなど、スペースの有効活用や持ち運びを徹底的に考えた工具がたくさん見られ、工具だけを見ていても飽きない展示会でした。

「がんばれ日本の自転車産業!」

 私はこれまでの展示会でも台湾の工具を多数見てきましたが、彼らの開発に対するチャレンジ精神は素晴らしく、ちょっとやり過ぎ?と思われるような物もありますが、失敗を恐れずアイデアを形にする姿勢にはいつも感心させられます。こうした製品づくりに対する姿勢は工具も自転車も同じで、現在の台湾自転車産業の元気の源がそこにあるのではないかと感じています。

 一時は低迷していた台湾の自転車産業が現在では世界の中心となっている状況を目の当たりにして「がんばれ日本の自転車産業!」と心に抱きながら会場を後にした展示会でした。

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Cyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShopCyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShop

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重田和麻(しげた・かずま)

KTC(京都機械工具)入社後、同社の最高級ツール「nepros」(ネプロス)の立ち上げに携わった後、販売から企画、商品開発とさまざまな立場で同商品と歩みを共にしてきた。スポーツ自転車は初心者だが、工具についてはプロフェッショナル。これまでの経験を生かして、色々な角度からサイクリストに役立つ工具の情報を提供する。

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