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私の落車<カルテ11>雪の箱根へ強行サイクリング 下りで滑って転んで頭を打って…

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【落車カルテ11】

Yさん(社会人1年目の23歳男性、ロードバイク歴6カ月)

<事故状況>
 1月の厳寒期、雪の予報が出ていたにもかかわらず、「行けるっしょ」とノリで同僚らと3人で箱根を登る。最後尾で下山していた途中のカーブで、なんの前触れもなく前輪が滑り、派手に落車し頭を打つ。同僚らが救急車を呼んで介抱してくれたが、ストレッチャーに乗せられるまで気を失っていた。自転車も壊れて走行不能になり、警察に預けて後で回収してもらった。

雪の予報を無視して箱根に

 僕と同僚2人の3人で町田から箱根まで出かけました。僕と一人はロードバイク、もう一人はロードバイクを持っていなかったので、クロスバイクです。

「箱根」という甘美な響き。関東のサイクリストなら一度はチャレンジしてみたくなるはず(画像はイメージです)

 なぜ冬の箱根に行こうかと思ったか、ですか? お正月の駅伝コースを自転車でトレースしてみたくなって、「TVで見たあそこに行ってみようよ」ってノリですね。雪がパラつく予報は出ていましたが、なんとかなるかなと。

 箱根の坂を上っている途中、クロスバイクの一人がお尻の痛みを訴え始めました。あまりにも痛かったのか、ついにはサドルから降りて手で押し歩きしてしまう羽目になりました。

 ただ、すでにけっこう上ってしまっていたので、いまさら引き返すわけにもいきません。ロードバイクの2人は先に小涌谷駅まで行き、そこでクロスバイクの仲間を待つことにしました。

 バイク性能の差もありますし、そもそも押して歩いていたこともあって、小涌谷駅ではかなり待ちましたね…30分以上は寒空の下でじっとしていました。

 すると、雪がパラパラ振ってきたんです。雪予報が出ていたのはわかっていたのですが、「やっぱり降ってきてしまったか」とビビりまして、「万が一、積もろうものならヤバい」と思って、来た道を急いで下って帰ることにしました。クロスバイクのもう一人とは、下りの途中で合流しました。

ダウンヒルで落車、原因はわからずじまい

 事故現場は…たしか箱根湯本に近かったですね。スピードはハッキリ覚えていませんが、斜度もさほど激しくなく、時速30kmも出ていなかったと思います。私が3人の最後尾をふつうに下っていました。

箱根湯本駅。ここまで下ればほぼ平地だったが…

 ゆるやかな右カーブに差し掛かったとき、前輪が突然滑りました。グレーチング(側溝の金属蓋)もなかったし、砂利も踏んでいない。異物に乗り上げた感触もない。雪がパラついてはいましたが、路面はまだ濡れているわけでもありませんでした。

 いまだに、なぜ前輪が滑ったのかわからないし、前を走っていた2人も「事故の要因になりそうなものはなかったけど…」と口を揃えていました。もしかすると、凍結防止剤が撒かれていて、それが影響したのかもしれません。

 もうひとつ考えられる理由は、気温が氷点下だったので、冬用装備ですらかなり寒く、凍えながら走っていました。しかも30分以上も待ったせいで身体が冷え切っていて、バイク操作がしにくい状態だったことも考えられます。

頭を打ち、歯が欠け、気を失う

 落車の瞬間で記憶が途切れているんですよ。どうやって道路に落ちたか、どこを打ったのか、覚えていません。あとでヘルメットがめり込むように割れているのを見て、「頭を打ったんだな」と知りましたが、なにしろ意識を失ってしまったので。

 どうやら、車道側に倒れて大の字に伸びてしまっていたようです。同僚らが落車の音を聞いて、戻って介抱して、救急車を呼んでくれました。ストレッチャーに乗ってようやく意識を取り戻し、そのまま病院へ。ただ、日曜だったせいか、受け入れてくれる病院が見つからず、7〜8カ所に断られましたね(笑)。かなり走って、伊勢原の病院でようやく受け入れていただけました。

吹っ飛んでしまったメガネの左側(Yさん提供)

 幸いにも骨折はありませんでした。救急隊員の方が、「本当に痛くない?」と鎖骨や肋など、あちこち確認してくれましたが大丈夫でした。ただ、頭を打った際に頬を打ち付けて、歯が欠けました。あとは腕を擦りむいたくらい。派手な落車のわりに軽傷でした。

 念のためCTスキャンを撮り、なぜか血液検査も受けました。自力で歩ける状態だったのでそのまま帰宅はできたんですが、じつは落車でメガネが吹っ飛んでしまい、視力が危うい状態だったんです。そこで都内に住む弟が病院まで来てくれて、付き添ってもらって電車で帰宅しました。

バイクは走行不能…

 バイクは警察が一時的に保管してくださっていたのですが、リアディレイラーが壊れていて自走できない状態。自力で持って運ぶ体力もなかったので、一緒に走っていた同僚2人が警察署まで行き、その日のうちに回収してくれました。2人で3台のバイクを電車輪行させてしまったわけで、きっとしんどかったと思います。

 家族、同僚ら、医療機関、警察…いろんな方々のおかげで助かりました。バイクが壊れて自走できない状態に加え、メガネの紛失も重なってダブルパンチ…気を失っていなかったとしても、一人だったら確実に立ち往生していました。氷点下の寒空の下で動けなかったらと思うと…その怖さはサイクリストなら容易に想像がつきますよね。

 雪の予報が出ているのに峠に行こうと思ったのも、極めて愚かな行為だったと反省しています。これからは安全第一で走ると肝に銘じました。

<今回の教訓>
『天気予報 やばいと思えば 無理しない 次週に延期 できる勇気を』

(取材・編集 中山順司)

中山 順司中山 順司(なかやま・じゅんじ)

ロードバイクをこよなく愛するアラフォーブロガー。ブログ「サイクルガジェット」を運営。”徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。ローディの方はもちろん、これからロードバイクを始めようかとお考えの方が、「こんなコンテンツを読みたかった!」とヒザを打って喜ぶ記事をつくります。勤務先はfreee

トラブルでの立ち往生に最長50km無料搬送のロードサービス<PR>

 自転車に限りませんが、事故やけがを防ぐのに重要なのは「無理をしないこと」。無理な計画や行程、劣悪なコンディションのなかでのサイクリングは、一歩間違うと重大な事故に遭遇する可能性が高くなります。最初の計画にとらわれず状況に応じて、時には「勇気ある撤退」をすることも考えましょう。

 それでもアクシデントは100%防ぎきれるとは限りません。ぜひ備えていただきたいのが、自転車向け保険です。一般的に「自転車保険」と呼ばれるものですが、自転車を運転する際の2つの大きなリスク、すなわち事故で「加害者」になってしまう場合と、自分が「けが」をしてしまう場合に対し、それぞれ「個人賠償責任補償」と「傷害補償」の2つの補償でカバーします。

自転車向け保険で「もしも」に備えよう

 さらにau損保の自転車向け保険では、突然の自転車事故や故障時に自転車を搬送する「自転車ロードサービス」がセットされています。全国ほとんどの地域で、24時間365日対応。自走不能となった場所がご自宅から1kmを超えていれば利用可能で、最大50kmまで無料で搬送します。この無料搬送サービスは年4回まで利用でき、心強いサービスといえるでしょう。

 サイクリングだけでなく日常での自転車利用でも、パンクやギア、チェーンなどの故障で、自転車を押して帰った経験はありませんか? 安全について確認するとともに、もしもの時に備えてはいかがでしょうか。

【提供:au損害保険株式会社】

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