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サイクリスト

先取り!「四国一周1000キロルート」の旅<4>歴史の街から四万十川、足摺岬へ 面積もスケールも大きい高知サイクリング

by 後藤恭子 / Kyoko GOTO
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 4日間で「四国一周1000キロルート」をめぐる「四国一周サイクリング ぐるっとPRツアー」の3日目は高知県庁からスタート。坂本龍馬をはじめとする幕末の英雄たちの舞台となった歴史の街、高知市から、さらに奥へと足を踏み入れる。最後の清流といわれる四万十川沿いを走り、四国最南端の岬、足摺岬へ。今も多く残る四国の雄大な自然を、「PR隊」がサイクリストの目線で紹介する。

←<3>「穏やかな瀬戸内エリアからディープな太平洋エリアへ」

四万十川の沈下橋を走る ©愛媛県

歴史あふれる街、高知市

この日は木曜朝市が開催されていた ©愛媛県

 高知市では市内各地で開かれる「朝市」が有名。土佐の特産品はもちろん、山や海の幸、手作りの寿司や菓子などが所狭しと店頭に並ぶ。特に有名なのは300年の歴史を誇る「日曜市」で、約700軒の露店が軒を連ねるという。この日は日曜市とは異なる場所で「木曜市」が開催されていた。朝市は土佐弁や地元の‟土佐人気質”に触れるには絶好の観光スポット。朝ごはんとともにぜひ堪能してもらいたいご当地文化だ。

高知名産の生姜。泥付きで新鮮 ©愛媛県
豊富な柑橘類が所狭しと並ぶ ©愛媛県
7日目のモデルルート。高松市から土佐久礼までの59.3km ©愛媛県

 高知の朝を堪能したPR隊一行は、旧土佐藩主の山内家ゆかりの宿「三翠園」をあとにして高知県庁へと向かう。その前にPR隊は、ジャイアントから寄贈されたフロアポンプを三翠園へ提供。各県庁や自転車フレンドリーな宿に対して贈られるもので、これまで宿泊した2つの宿にも贈呈されている。今回宿泊した宿だけでなく、四国内の自転車フレンドリーな宿として認定された宿には同様にフロアポンプが贈られる予定だという。

宿泊した三翠園の大門は重要文化財に指定されている旧山内家下屋敷長屋。幕末の香りが漂う ©愛媛県
協力各施設にはPR隊を通じ、ジャイアントからフロアポンプが贈られた ©愛媛県
高知城と手前に見える追手門 ©愛媛県

 一行は「日本の道100選」にも選ばれ、夏には「よさこい祀」の舞台となる「追手筋」を通り、山内一豊が礎を築いた高知城に到着。3層6階の天守閣や追手門などの建物は国の重要文化財にも指定されており、歴史ある街並みを象徴するようにどっしりとした重厚感を放っていた。

 高知城に隣接する高知県庁でPR隊の表敬訪問を出迎えたのは岩城孝章・高知県副知事。岩城副知事もサイクリストで、四国一周サイクリングに強い関心を示し、「四国一体となってサイクリングロードの整備に臨みたい」と語った。また、台湾が大好きで昨年も訪れているという話をし、PR大使の一青妙さんが台湾一周を自転車で回る「環島」の挑戦に誘う場面もあった。

「四国一体となってサイクリングロードの整備に臨みたい」と岩城孝章・高知県副知事 ©愛媛県
岩城副知事がフラッグに記した言葉は「四国最高!! サイクリング最高!!」 ©愛媛県
PR隊を迎えてくれた高知CTCのサイクリストの皆さんと ©愛媛県

欄干のない橋にドキドキ

8日目のモデルルート。高知県の土佐久礼から中村までの107.6km ©愛媛県

 PR隊は高知市を出発し、さらに高知の奥へと向かう。高知県は東西に長く延びた地形で、四国4県の中でも最大の面積を誇る。

 サイクリングを開始したのは四万十市。四国最長(全長196km)の大河にして「日本三大清流」の一つといわれる四万十川沿いを走る。これまで走ってきた海沿いから山間へと入る道。愛媛、香川、徳島とは異なる山々の景色に、これまでの旅と気分が変わる。生い茂る山とゆっくりと流れる川が作り出す風景の中に、人々の暮らしが見える。

四国最長の大河、四万十川沿いを走る ©愛媛県
高知県四万十から愛媛県宇和島市をつなぐ予土線が走る鉄橋 ©愛媛県
ゆったりと流れる川を眺めながらのサイクリング Photo: Kyoko GOTO

 四万十川といえば有名なのが川のところどころに点在する「沈下橋」。欄干がなく川の増水時に水面下に沈むことで流失しないように作られた橋で、今も住民の生活道でありながら四万十川の風物詩となっている。ときに「暴れ川」といわれるほど氾濫する四万十川と、人との関わりの歴史が感じられる風景だ。

高知の風物詩、「沈下橋」。増水時には水面下に沈んでしまう ©愛媛県
欄干がないので、走る表情がちょっぴり緊張… Photo: Kyoko GOTO

 不慣れだと徒歩で渡るのも少し不安な感じがする欄干のない風景。なんとなく両脇がスースーする感じで、視線が定まらない感じにちょっぴり戸惑う。もちろん幅は広く橋から落ちる心配はないのだが、初めての沈下橋体験にみんな緊張の面持ちで渡る。四万十川沿いを走るときには体験してほしいスポットだ。

 しばらく走ったところでランチタイム。道の駅「四万十とおわ」では四万十川名物の天然うなぎを堪能することができる。

天然うなぎが食べられる道の駅「四万十とおわ」 ©愛媛県
四万十川を望む「とおわ食堂」のデッキ ©愛媛県
四万十川で獲れたうなぎを使った名物「天然うなぎ丼」 ©愛媛県

 名物で数量限定の「天然うなぎ丼」は、地元の川漁師が獲った新鮮なうなぎの蒲焼きがぜいたくに敷きつめられた絶品だ。大きいが余分な脂肪がなく、引き締まった身はまさに天然ならでは。しっかりとした噛みごたえがあり、臭みのないうなぎ本来の味が広がる。うなぎ丼以外に地元の幸を使ったメニューもある。清流を眺めるテラス席もあり、温かい季節は風を感じる心地よい席でおいしい食事を楽しむことができる。

あしずり温泉で体を癒す最後の夜

9日目のモデルルート。高知県の中村から大月までの100.7km ©愛媛県

 この日のライドのゴールは、四国最南端の足摺岬。荒波が打ち寄せる断崖絶壁から望む太平洋の絶景と白亜の足摺灯台、そして八十八カ所巡礼の第38番礼所の金剛福寺、県の天然記念物の海蝕洞「白山洞門」などで有名な地だ。

 岬には270℃の大パノラマで太平洋を眺めることができる展望台があり、PR隊は沈む夕日めがけて急ぐも、この日は残念ながら日没の時間に間に合わず…。しかし、ゴールの興奮冷めやらぬPR隊は全員で「足摺灯台ポーズ」を編み出すことに。四国一周で足摺岬に立ち寄ったらぜひこのポージングで写真を撮ってほしい。

四国最南端・足摺(あしずり)岬に到着 ©愛媛県
この日のゴールを祝って、皆で“足摺灯台”ポーズ ©愛媛県

 この日の宿は自転車で15分ほど走ったところにある「足摺パシフィックホテル花椿」。純和風な温泉宿だが洋室もあり、洋室に宿泊する場合のみ自転車を室内に持ち込むことができる。

 旅の最後の夜を締めくくる夕食は、魚介類を豪快に炭火で焼く地元の漁師料理「海賊焼き」。海老や貝類、サザエなど海の幸を手を加えずそのままの味を堪能できる贅沢な料理だ。これまでも数々の地の料理を堪能してきたが、次々と現れる地元グルメに最後まで四国の食文化の豊かさを感じる旅だ。

足摺パシフィックホテル花椿では、洋室での宿泊時のみ自転車を室内に持ち込める ©愛媛県
最終日の夕食は地元で獲れた海の幸を炭火で焼く海賊焼き ©愛媛県

 旅の疲れを癒すのはやっぱり温泉。ここ「あしずり温泉郷」の開湯の歴史はおよそ1200年前まで遡り、弘法大師が金剛福寺を建立した際に谷川から湧き出ていた湯に浸かって疲れを癒したのが始まりといわれる、歴史ある温泉地だ。

 また、三方を海で囲まれた足摺半島は街灯や民家の灯りが少ないため、露天風呂からは1年を通して美しい星空を眺めることができる。

星空を眺める露天風呂で疲れを癒す ©足摺パシフィックホテル花椿

 翌日は四国一周のゴール地点、愛媛へと向かう。ここまでの3日間の旅の余韻に浸りつつ、明日の鋭気を養うのだった。

⇒<5・最終>最後のゴールはサイクリングパラダイス愛媛

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