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工具はともだち<112>プロ用製品をより身近に…「デジラチェ開発への想い」~安全という視点で設計された工具⑤

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 暖かい日が増えてきて、春の訪れを少しずつ感じる今日この頃。私は自転車の事をもっと知るため、来週台湾で開催予定の台北国際自転車展覧会(TAIPEI CYCLE)に行ってきます! 以前、参加したセミナーで、一時は低迷していた台湾の自転車産業が、いかにして今の隆盛を勝ち得たのかを知り、世界の自転車産業を知る上でも台湾の自転車ショーは是非見たいと思っていましたので、今から楽しみです。

トルク管理という安全をすべての人へ ⒸKTC

トルク管理という安全をすべての人へ

 今回は、前回お話しした、KTCの開発コンセプトの象徴でもある「デジラチェ」の開発のお話しの続きです。前回お話ししたように「トルクレンチ」をより身近な存在にするために、「トルク管理という安全をすべての人へ」というコンセプトに基づいて「デジラチェ」は開発されました。

デジラチェ ⒸKTC

 そして、そのコンセプトを具現化するために目指したのが「ラチェット感覚で使えるトルクレンチ」「正確なトルク測定」「より購入し易い価格設定」の3つです。まず「ラチェット感覚で使えるトルクレンチ」の発想はよりトルク管理を身近に感じて頂くために、単なるトルクレンチと言うより、「ラチェットにトルク測定機能が付いた製品」という位置づけで開発に取り組みました。

 ですから、一般的に大きくなりがちなトルクレンチの形状も極力ラチェットのフォルムを崩さないようにデザインされています。そして、「ラチェット感覚で使える」という事は測り方も簡単でなくてはいけません。ですから、電源を入れるだけで測定ができる点も重要視しています。

ビーム型トルクレンチ(現在お取り扱いありません) ⒸKTC

 次に「正確なトルク測定」を実現するためには、比較的正確性が高いと言われている金属の歪みを利用した方式を採用。これは、「ビーム型」とか「プレート型」と呼ばれる物で「直読式」というトルクレンチと同じ原理となります。ただ、「ビーム型」等のトルクレンチは読み取り方を誤る事や使う方向に制約があったりするため、自転車のように様々な角度から測定をする物には不向きな点が多いのです。

 そこで、トルクを目に見える形にできる「デジタル式」を採用。デジタル式にする事でトルクの読み取り易さと間違いを防止すると共に、数値が見える事で使う方の意識を高めることにもつながります。また、この方式にはもう一つの弱点である測定時の扱いにコツがいるという問題が存在していましたので、その点は現在改良され、文字通りラチェット感覚でトルク測定ができるようになっています。

機能を極力省きコストダウン

 そして最後に、価格については、普及モデルであるプレセット型の価格を意識しました。当時デジタルトルクレンチは今の倍以上の価格で1本10万円を超えるのは当たり前、もっと高い物も多数存在していました。そこで、デジタル式に多数ついていた機能を極力省き、これまで高額だったデジタル式のトルクレンチを大幅にコストダウンすることにしたのです。
 
 例えるなら、テレビのリモコンのように「このボタン押した事ないよ」という事が
ないようにシンプルにする事で、よりラチェット感覚に近くなるようにしたんです。

 こうして、これまでは一部のプロしか使っていなかったトルクレンチをより身近な物として使って頂くために「デジラチェ」は開発されました。カーボンなどシビアなトルク管理が求められる現在では、既にトルクレンチを使うのはプロだけではいけない状況にありますので、是非皆さんもトルクレンチを使う事について考えて頂ければと思います。

Cyclistロゴ入りエプロン付き「デジラチェ工具セット」販売中

Cyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShopCyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShop

 CyclistとKTCとのコラボレーションによる自転車メンテナンス向け「オリジナルデジラチェ工具セット」が好評です!

 デジタル式トルクレンチに、収納用ブローケースや、自転車整備に活躍する5つの付替え用ビットソケット、ソケットホルダー、さらにCyclistとKTCのロゴが入ったオリジナルショートエプロンが付属しています。価格は4万3869円(税込)で、セット内容を別々に購入するよりもグッとお得な設定になっています。
(産経デジタル)

→「オリジナルデジラチェ工具セット」商品販売ページ(産経netShop)

重田和麻(しげた・かずま)

KTC(京都機械工具)入社後、同社の最高級ツール「nepros」(ネプロス)の立ち上げに携わった後、販売から企画、商品開発とさまざまな立場で同商品と歩みを共にしてきた。スポーツ自転車は初心者だが、工具についてはプロフェッショナル。これまでの経験を生かして、色々な角度からサイクリストに役立つ工具の情報を提供する。

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