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ティレーノ~アドリアティコ2017 第6ステージガビリアがサガンを振り切りステージ優勝 キンタナが総合首位で最終日へ

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
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 イタリアで開催中のUCI(国際自転車競技連合)ワールドツアー「ティレーノ~アドリアティコ」は3月13日に第6ステージを行い、スプリンターによる勝負をフェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ)が制した。前日優勝のペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)は2位。個人総合首位のブルージャージは、ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)が保持したまま残す1ステージへと進む。

ティレーノ〜アドリアティコ第6ステージは、フェルナンド・ガビリア(先頭右)がペテル・サガン(左)に先着してステージ優勝 Photo: Yuzuru SUNADA

 イタリア半島西側のティレニア海を望みながらスタートした今大会は、いよいよ目的地である同半島東側のアドリア海の香りが感じられるところまでやってきた。残すところステージは2つ。総合争いを大きく動かした山岳での戦いを終え、この日はスプリンターのための1日となった。

 アスコリ・ピチェーノからチヴィタノーヴァ・マルケまでの168kmは、序盤こそ緩やかに上るが、その後はおおむね下り基調。ところどころで細かなアップダウンが連続するものの、この大会に臨んでいる選手たちにとってはダメージとなるようなものではない。戦前の予想通り、逃げを容認して以降のメイン集団は淡々とレースを進めた。

序盤に形成された逃げグループ Photo: Yuzuru SUNADA

 序盤からリードしたのは、ベン・ガスタウアー(ルクセンブルク、アージェードゥーゼール ラモンディアル)、ダヴィデ・バレリーニ、ラッファエッロ・ボヌージ(ともにイタリア、アンドローニジョカットリ・シデルメク)、シモーネ・アンドレッタ、ミルコ・マエストリ(ともにイタリア、バルディアーニ・チーエッセエッフェ)、アラン・マランゴーニ(イタリア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)、ヨーナス・ヘンッタラ(フィンランド、チーム ノボ ノルディスク)。さらにパヴェル・コチェトコフ(ロシア、カチューシャ・アルペシン)が合流。8人が先行した。

トレック・セガフレードがコントロールするメイン集団 Photo: Yuzuru SUNADA

 メイン集団は、ロット・ソウダル、クイックステップフロアーズ、ディメンションデータがそれぞれアシストを送り出し、ペースコントロール。徹底してタイム差を2分台にキープして、常に射程圏内に捉えながら進行した。

 そんなメイン集団にハプニング。残り80kmを切ったところで踏切の遮断機が降り、足止めを余儀無くされてしまう。ここで3分以上のロスとなり、一時はこの日最大のタイム差となった。だが、まったく慌てる様子は見られず、すぐに前をうかがえるポジションへと戻した。

 徐々にマージンを減らしていく逃げグループ。吸収するタイミングを計るメイン集団に対し、34秒差で残り15kmを迎えた。ここで、チヴィタノーヴァ・マルケに設けられたフィニッシュラインを一度通過。サーキットを一周して帰ってくるときにはステージ優勝争いとなる。

終盤に見せ場を作ったヴィンチェンツォ・ニバリ Photo: Yuzuru SUNADA

 スプリントを見据えるチームがメイン集団前方でトレインを形成するなか、残り9kmとなったところでヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)がアタック。総合争いにおける今大会の注目選手の1人でありながら、大きく遅れているニバリ。一矢報いたいところだったが、この動きは精度を欠き、他選手の追随を許す形に。変わって飛び出したのは、ファビオ・フェッリーネ(イタリア、トレック・セガフレード)とマッティーア・カッタネオ(イタリア、アンドローニジョカットリ・シデルメク)。逃げメンバーで粘っていたガスタウアーとバッレリーニに残り8kmで追いついた。さらには、ニキ・テルプストラ(オランダ、クイックステップフロアーズ)も加わった。

 これらの動きをきっかけに活性化した集団では、ヤン・バークランツ(ベルギー、アージェードゥーゼール ラモンディアル)がアタック。これにサガンら数人がチェックに動く。先頭ではテルプストラとフェッリーネが抜け出すことに成功。その後、メイン集団から飛び出した選手のうち数人が前を行く2人に合流した。その直後、テクニカルなコーナーでスリップによる落車が発生。間一髪難を逃れたテルプストラ、フェッリーネも残り2.5kmでメイン集団にキャッチされた。

チームメートと勝利を喜ぶフェルナンド・ガビリア(中央) Photo: Yuzuru SUNADA

 勝負はスプリントに委ねられた。オリカ・スコット、クイックステップフロアーズ、ロット・ソウダルなどが前方を固めて、ラスト1kmのフラムルージュを通過する。そして最後の直線。マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)のリードアウトで加速したガビリアが先頭に立ち、一気にフィニッシュへと向かう。横からはサガンが猛然と迫る。しかし、追い上げをかわしたガビリアがトップでフィニッシュラインを通過。今大会期待の若手スプリンターが2年連続のステージ優勝を果たした。

 スプリンターを擁するチームがスピードを上げたことで、集団前方で分断が起こったものの総合争いへの影響はなく、上位選手たちはいずれもトップから6秒差でこのステージを終えている。日本勢は、中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)がトップから43秒差の91位、内間康平(NIPPO・ヴィーニファンティーニ)が5分11秒差の143位だった。

 14日に行われる、最終の第7ステージは、近年では恒例となっているアドリア海沿岸の街サン・ベネデット・デル・トロントでの個人タイムトライアル。距離は10kmと短く、2つの海を結ぶレースを走り切った選手たちによる顔見せの色合いが強い。ステージ優勝争いはもとより、最終的な個人総合の行方にも注目が集まる。首位を走るキンタナから2位のティボー・ピノ(フランス、エフデジ)までは50秒差。よほどのブレーキがない限り、キンタナがリーダージャージを守るものと思われる。それでも、最後まで何が起こるか分からないのがステージレース。いずれのライダーも、集中した様子でスタート台に現れることだろう。

総合優勝に王手をかけたナイロ・キンタナ Photo: Yuzuru SUNADA

第6ステージ結果
1 フェルナンド・ガビリア(コロンビア、クイックステップフロアーズ) 4時間9分31秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) +0秒
3 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)
4 マッテーオ・トレンティン(イタリア、クイックステップフロアーズ)
5 イェンス・デブシェール(ベルギー、ロット・ソウダル)
6 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、チーム スカイ)
7 スコット・スウェイツ(イギリス、ディメンションデータ)
8 エドワルドマイカル・グロス(ルーマニア、NIPPO・ヴィーニファンティーニ)
9 アントニー・ルー(フランス、エフデジ)
10 ユルゲン・ルーランツ(ベルギー、ロット・ソウダル)
91 中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +43秒
143 内間康平(NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +5分11秒

個人総合
1 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 25時間44分28秒
2 ティボー・ピノ(フランス、エフデジ) +50秒
3 ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +1分06秒
4 プリモシュ・ログリッチェ(スロベニア、ロットNL・ユンボ) +1分15秒
5 トム・デュムラン(オランダ、チーム サンウェブ) +1分19秒
6 ゲラント・トーマス(イギリス、チーム スカイ) +1分23秒
7 リゴベルト・ウラン(コロンビア、キャノンデール・ドラパック) +1分30秒
8 ホナタン・カストロビエホ(スペイン、モビスター チーム) +1分32秒
9 バウケ・モレマ(オランダ、トレック・セガフレード) +1分37秒
10 シモン・スピラク(スロベニア、カチューシャ・アルペシン) +1分59秒
127 中根英登(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +1時間03分45秒
158 内間康平(日本、NIPPO・ヴィーニファンティーニ) +1時間21分44秒

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