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工具はともだち<111>「 デジラチェ開発への想い 」~安全という視点で設計された工具④

by 重田和麻 / Kazuma SHIGETA
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 2017年も早や2か月が過ぎ、ついに3月突入です。3月は多くの会社が決算だったり、学校も学年末だったりと何かと慌ただしい月ですね。そんな3月に突入する少し前の2月25・26日に「さいたまスーパーアリーナ」で開催されました「埼玉サイクルエキスポ2017」にKTCとして初めて出展してきました!KTCブースではグッズの販売をメインに行い、ポタガールの皆さんをはじめ、たくさんの方にお越しいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

大盛況の埼玉サイクルエキスポ2017

埼玉サイクルエキスポ2017でKTCのブースに来てくれたポタガールの皆さん ⒸKTC

 さらに、私はワークショップで「あなたの自転車は大丈夫?トルクレンチの使い方講座」と題してトルクレンチのお話しもさせていただくなど盛りだくさんの2日間でした。そのワークショップでもお話ししたのですが、カーボンフレームが増加する中、サイクリストにとって「トルク」に関する知識はもはや必須項目ともいうべき事になりつつあります。そこで、「安全という視点で設計された工具」の4回目はやはり「トルクレンチ」、特にその象徴となる「デジラチェ」についてお話ししたいと思います。

KTCの開発コンセプトの一つ「安全」を具現化したデジラチェ ⒸKTC

 これまでにもお話ししたようにKTCの開発コンセプトは「安全、快適、能率・効率」でその中でも「安全」が一番大切だと考えています。そして、そのコンセプトをより具現化したものが、進化形デジタルトルクレンチ「デジラチェ」です。「デジラチェ」が発売されたのは2005年、今から12年前になります。その当時、ボルトの締結に関するトラブルが増加し、「メンテナンスの社会的責任」が問われてきていた事から、KTCでは「トルクレンチ」の重要性に着目しました。

プロから一般ユーザーへ

 ところが、当時“「トルクレンチ」は工場などで使うモノ”とか、“プロの使う「道具」で、一般ユーザーには「関係の無いモノ」”と思われていて、プロのメカニックですら、あまり使わない人が多かったんです。そうした概念を覆し、これまで縁遠い存在だった「トルクレンチ」をより身近な存在にするために、「トルク管理という安全をすべての人へ」というコンセプトに基づいて「デジラチェ」は開発されました。

 しかし、これまでの概念を覆すことは決して簡単なことではありませんでした。先ず、前述の“「トルクレンチ」はプロの使う「道具」”という考え方には大きな間違いが存在します。それは、「トルクレンチ」は「道具」ではなく、「測定具」であるという事です。ところが、そうした認識は意外と少なく、結果、使い方の間違いや保管方法の誤りにつながっています。

測定方法や扱い方が重要な「ノギス」 ⒸKTC

 ノギスを使った事がある方ならお解りいただけると思いますが、ノギスを使うにあたって重要なポイントが二つ存在します。それは、「測定方法」と「扱い方」です。先ず「測定方法」は測定物へのあてがい方や目盛の読み方など、知っておかなければいけない事があり、間違った使い方をすると当然結果も違ってきます。さらに、「扱い方」で大切なのは「落とさない」「衝撃を与えない」などで、要は「丁寧に扱いなさい」ということです。そうしないと、測定結果に狂いが生じる可能性がありますので、ノギスを使う人が、ノギスを投げたりするような事はほとんどありません。

 このように測定具というものには、必ず測定方法や扱い方など、知っておくべきことが存在するのですが、残念ながら「トルクレンチ」は「道具」の延長に思われているようで、プロであっても、間違った使い方をしたり、投げたりする光景が今でも見られるのが実態です。こうしたことから、KTCではトルクレンチに対する「慣習」とも言うべきイメージを払しょくするために製品づくりと啓蒙活動を10年以上に渡って力を入れて来たのです。この製品づくりの中心となったのが「デジラチェ」なのですが、その開発については次回にお話ししたいと思います。

Cyclistロゴ入りエプロン付き「デジラチェ工具セット」販売中

Cyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShopCyclist × KTC オリジナルデジラチェ工具セット Photo: SANKEI netShop

 CyclistとKTCとのコラボレーションによる自転車メンテナンス向け「オリジナルデジラチェ工具セット」が好評です!

 デジタル式トルクレンチに、収納用ブローケースや、自転車整備に活躍する5つの付替え用ビットソケット、ソケットホルダー、さらにCyclistとKTCのロゴが入ったオリジナルショートエプロンが付属しています。価格は4万3869円(税込)で、セット内容を別々に購入するよりもグッとお得な設定になっています。
(産経デジタル)

→「オリジナルデジラチェ工具セット」商品販売ページ(産経netShop)

重田和麻(しげた・かずま)

KTC(京都機械工具)入社後、同社の最高級ツール「nepros」(ネプロス)の立ち上げに携わった後、販売から企画、商品開発とさまざまな立場で同商品と歩みを共にしてきた。スポーツ自転車は初心者だが、工具についてはプロフェッショナル。これまでの経験を生かして、色々な角度からサイクリストに役立つ工具の情報を提供する。

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