スマートフォン版はこちら

サイクリスト

title banner

つれづれイタリア~ノ<84>来年もヴィンテージバイクがアツい! サイクリングイベントカレンダー2017年版

by マルコ・ファヴァロ / Marco FAVARO
  • 一覧

 12月中旬になり、一層クリスマスの甘い匂いが強くなってきました。前回紹介した「イタリアの最新自転車クリスマスプレゼントトレンド」は参考になりましたでしょうか。今回のこのコラムの内容もまた大人向けの内容です。2017年、イタリアへのおしゃれな旅行を考えている方にぴったりのテーマ。今回は「ヴィンテージの世界」についてお話します。

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

ヴィンテージブームに沸くヨーロッパ

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 ヴィンテージバイク旋風を世界中に広げた大会「エロイカ」の誕生から20年が経ちました。このエロイカの姉妹イベントは日本を含め、現在8カ国で開催されています。この数年で日本国内でもヴィンテージバイクの数が増えていると実感できます。

 日本ではこういった自転車のためのイベントは少ないものの、イタリアだけでなくフランス、スペイン、オランダ、イギリス、アメリカなどでは、エロイカが生み出した世界に魅了された人々が次から次へヴィンテージバイクのためのイベントを誕生させています。春から秋にかけて、毎月どこかでこの独特な世界のイベントが行われます。

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro
Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro
Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro
Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 21世紀に入って、ディスクブレーキが導入され始めたにもかかわらず、なぜヴィンテージバイクが復活しているのか。その理由を見てみたいと思います。

ヴィンテージバイクブーム再燃の理由

1.ヴィンテージ自転車そのものが格好良くて、持つだけで注目される
2.販売価格も安く、ヨーロッパだと非常に手に入れやすい
3.ハイテク製品に囲まれた生活から解放され、タイムスリップを楽しみたい人が増えている
4.大人で落ち着いた雰囲気の中で走りたい人も増えている
5.ヴィンテージバイクの操作性そのものが複雑でスピードも出ないため安全に走れる

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 実際にエロイカなどのイベントに参加してみますと、目につくのは落ち着いた感じの大人たちの世界です。会場にはジャズなどの生演奏が流れ、レストランではウールジャージを身にまとった大勢の参加者がワインを手に取り、地元の住民たちも利用する飲食店で楽しく会話を交わす。開催地とイベントが一つとなって、街中が異空間に包まれます。

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro
Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 多くの若者もその雰囲気に魅了され、触ったこともない見たこともないヴィンテージ自転車を購入し、先輩たちから扱い方やメンテナンスを学ぶ姿をよく見かけます。世代間のリスペクトを感じさせる光景です。

エロイカの世界姉妹イベント

3月18日 エロイカ南アフリカ(南アフリカ)
4月9日 エロイカ・カリフォルニア(米国)
4月30日 エロイカ・ノヴァ(イタリア)
5月7日 エロイカ・モンタルチーノ(イタリア)
5月14日 Eiyu(エロイカ)ジャパン(日本、富士河口湖町)
6月4日 エロイカ・エスパーニア(スペイン)
6月18日 エロイカ・ブリタニア(英国)
7月1日 エロイカ・リンブルグ(オランダ)
10月1日 L’Eroica 、元祖エロイカ大会(イタリア)
12月(未定) エロイカ・プンタ・デル・エステ(ウルグアイ)

さまざまな世界観のエロイカ

 さて、初めてヴィンテージの世界に踏み入れたいという方には、どのイベントがおすすめでしょうか。

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 まずは5月14日に開催される日本版エロイカ「Eiyu(Eroica)Japan」に参加していただきたいと思います。参加人数がちょうどよく、コースもあまりきつくありません。参加者は日本人が多いです。音楽とお酒が好きで、「フジロックフェスティバル」のような雰囲気を楽しみたい方は、「エロイカ・ブリタニア」がおすすめです。3日間にわたり壮大な仮装フェスティバルが広げられます。

 純粋に長く走りたい方は、カリフォルニアやスペインなど、ほかのエロイカのイベントがおすすめです。そして可能であれば、人生で一度、秋に行われる元祖エロイカ大会「L’Eroica」に参加していただきたいものです。その雰囲気に飲み込まれたら、日本に帰れなくなります。ただし、人気がありすぎて参加申し込みはすべて抽選になります。当たる可能性は5割以下です。

その他の主要なイベント

1月22日 L’Artica (ラ・アルティカ)、ヴェネト州ヴィチェンツァ市
4月22日 La Napoleonica (ラ・ナポレオニカ、チームTT)、トスカナ県エルバ島
6月11日 La Polverosa(ラ・ポルヴェローザ)、エミリア州パルマ市
6月25日 K2(カッパ・ドゥエ)、フリウリ州ウディネ市
7月2日 La Mitica (ラ・ミティカ)、ピエモンテ州アレッサンドリア市
7月23日 La Valorosa(ラ・ヴァロローザ)、ウンブリア州カルチネッリ村
8月27日 La 1949(ラ・ミッレノヴェチェント・クアランタノヴェ)、エミリア州ルゴ市
9月3日 La Carrareccia(ラ・カッラレッチャ)、ラツィオ州ボルセナ湖周辺
9月10日 La Bottecchia e de Marchi(ラ・ボッテッキア・エ・デ・マルキ)、ヴェネト州スプレズィアノ市
9月17日 La classica di Pinerolo(ラ・クラッシカ・ディ・ピネローロ)、ピエモンテ州ピネローロ市
9月24日 La Francescana(ラ・フランチェスカーナ)、ウンブリア州フォリニョ市

 エロイカの他にも注目してほしいイベントが3つあります。

ラ・ナポレオニカ(4月22日開催)

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 トスカナ州沖にエルバ島という島があります。イタリアの中で3番目に大きな島です。フランスから追放されたナポレオン皇帝がこの島で約1年間の隠居生活を送りました。エルバ島で行われるのが、ヴィンテージバイクチームのタイムトライアルレースです。参加資格が1890~1987年製造販売の自転車を持つことと、その時代に合った服装の着用。各チームが4~6人で構成され、個人エントリーはできません。島全体が2日間にわたり過去の世界へとワープします。

ラ・ポルヴェローザ(6月11日開催)

©Giovanni Galardini©Giovanni Galardini

 エミリアロマーニャ州、生ハムとパルメザンチーズが生まれたパルマ市のすぐ近くに開催されます。「ザ・ホコリっぽい」というユニークな名前の大会ですが、とてもおしゃれな大会です。初夏に行われるため、乾燥した砂利道と街のシンボルであるお城が自転車に占領され、街と参加者の一体感が楽しめます。噴水から出てもおかしくないほどの大量の地元のワインが参加者の乾いたのどを潤します。飲酒運転にならないようにだけ注意をしてください。

ラ・フラチェスカーナ(9月24日)

Photo:  Marco FavaroPhoto: Marco Favaro

 聖なるフランチェスコ生誕の地で、世界遺産となったアシージ市はウンブリア州の真ん中に位置し、オリーブの木畑と滑らかな丘が広がります。聖フランチェスコが歩んだ道をコースとして走る、心が洗われるような大会です。

日本国内のほかのヴィンテージバイクのためのイベント

1月4日 東京ヴィンテージライド(東京都)
11月5日 フェッロ・マリ・エ・モンティ(千葉県)

フェッロ・マリ・エ・モンティのエイドステーション、勝善寺©rocky, rinprojectフェッロ・マリ・エ・モンティのエイドステーション、勝善寺©rocky, rinproject

 仕事が忙しく、日本からなかなか海外に出られない方のために、東京都内や近郊で年に3回に行われる東京ヴィンテージライドと千葉県富津市で行われる「フェッロ・マリ・エ・モンティ」も大人の素敵な世界が楽しめます。ぜひ、来年のカレンダーにチェックを入れてください。

マルコ・ファヴァロMarco FAVARO(マルコ・ファヴァロ)

東京都在住のサイクリスト。イタリア外務省のサポートの下、イタリアの言語や文化を世界に普及するダンテ・アリギエーリ協会や一般社団法人国際自転車交流協会の理事を務め、サイクルウエアブランド「カペルミュール」のモデルや、欧州プロチームの来日時は通訳も行う。日本国内でのサイクリングイベントも企画している。ウェブサイト「チクリスタインジャッポーネ

現在募集中のイベント情報

関連記事

この記事のタグ

グルメ・旅(女性向け) つれづれイタリア~ノ

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

イベント情報:御神火ライド

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載