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ブルーノで行く!ヨーロッパ自転車旅<最終回>ペースはゆっくり、自信をもてば「どこでも走れる」 海外旅で得た“膨大な経験”

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 旅する自転車「BRUNO」(ブルーノ)が取り組むキャンペーン「BRUNOが応援する『旅』 ~世界の自転車旅をサポート~ 若者よ旅に出よ!」で挑戦者に選ばれた溝口哲也さん(20)は、落車したものの軽傷で済み、ただちにリカバリー。ドイツやベルギーを経て、ついに旅の最終地パリに到着します。連載の締めくくりとして、旅を終えた溝口さんのインタビューもご紹介します。

モンサンミッシェルの前で凛々しく写る「BRUNOツーリング ドロップ ワールドツアー」 Photo: Tetsuya MIZOGUCHIモンサンミッシェルの前で凛々しく写る「BRUNOツーリング ドロップ ワールドツアー」 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

旅の最終日フランス モワヴィル→パリ

ベルサイユの並木通りを走る。パリは目前だ Photo: Tetsuya MIZOGUCHIベルサイユの並木通りを走る。パリは目前だ Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 パリから100kmほど離れた小さな村で知り合ったウィルさんの家に泊まらせてもらった翌日、ご家族に見送られながらついに最後の目的地・パリを目指して自転車を漕いでいく。ついに道路標識に「Paris」という文字が現れるようになった。

 のんびりしたスピードで走りながら、思い出すのは2カ月前、スペインのバルセロナから出発した日のことだった。たった一人、不安だらけで自転車を漕ぎ始めたが、出会ったたくさんの仲間に支えられて、応援してもらい、時には立ちはだかる困難に押し潰されそうにもなりながらも、必死でこらえて、歯を食いしばってここまで来たのだ。

旅の完走を祝福してくれたフィリピン人の人たち Photo: Tetsuya MIZOGUCHI旅の完走を祝福してくれたフィリピン人の人たち Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 エッフェル塔、凱旋門、パリは見どころが多すぎる都市だったので、とても一晩じゃまわりきれなかったが、飛行機の時間が迫っていたので、急ぎ足で空港へと向かった。

 徹夜で荷物をまとめ、飛行機の中では旅の終わりの余韻に浸ることもできず、ただただ爆睡していた…。

 憧れだったツール・ド・フランスのゴールのように、ずっとパリを目指してきた。

最終目的地の凱旋門 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI最終目的地の凱旋門 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 出会った人々、かけがえのない友人、険しい峠から見た絶景、困難に立ち向かう勇気、また自転車を漕ぎながら感じたことこそが、この旅で得た私の一番の財産だった。

 日本に到着し、最後に関西空港から自宅のある愛知県まで自転車で走った。道中、お世話になった方々に会うと、旅の完走を祝ってもらった。

帰り道に泊めてくれた友人 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI帰り道に泊めてくれた友人 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI
私の帰りを出迎えてくれたショップの仲間たち Photo: Tetsuya MIZOGUCHI私の帰りを出迎えてくれたショップの仲間たち Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 たくさんの方々に応援していただき、本当にありがとうございました。

◇         ◇

「走り出せば、不安なんか置き去り…」溝口さんインタビュー

 2カ月ぶりの日本へ帰国。溝口さんが旅を通じて思ったこと、感じたことについて、旅の監修を務めたモデルの山下晃和さんがインタビューしました。

Q.海外自転車旅に行く前と、旅を終えてからの印象は変わりましたか?

 海外自転車旅というのは、実際に旅をするまで想像もつかない夢のような話だと思っていました。人種をはじめ言語、文化、気候、何もかもが未体験の中を自転車で走ることは、とても難易度の高い旅という印象を抱いていたのです。ところが、今回ヨーロッパを走ってみてそれは大きく変化しました。旅をする上で不安要素だった文化の違いは、たいして問題にはなりませんでした。

たくさんの人から応援してもらった溝口さん Photo: Tetsuya MIZOGUCHIたくさんの人から応援してもらった溝口さん Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 言語が伝わらなくても、ジェスチャーと表情で会話することが出来たからです。外国人というくくりに怯える必要などなく、勇気を出して話しかけてみると分かりあえることが分かりました。結果、多大な親切と応援を受けたので、そこには人種や宗教の壁はなかったように思います。

 気候の変化でさえも、すぐに順応することができました。これは日本での経験が海外で通用したことの証明だと思います。国内で全身から汗が吹き出るような暑さや全てが凍りつくような寒さのもと、旅した経験が役に立ちました。

 食べ物は現地の人が食べているものと同じものを食べていましたが、その風土特有の料理は好き嫌いに関わらず美味しかったです。要するに、今回ヨーロッパをはじめて旅して思ったことは、海外を自転車で旅することは、それほどハードルの高いことではないということです。いざ走り出してしまえば、不安や心配なんか置き去りにしてしまったくらいです。

 自分の考えで判断し、行動することを恐れず、自信を持ってすれば、きっとどこでも走れるのではないでしょうか。海外自転車旅で私が得た最大の報酬は、そう思える自分自身だったのかもしれません。

Q.海外自転車旅の素晴らしさとは?

 私もかつては自転車競技をしていました。高校時代はインターハイを目指して毎日練習として自転車を漕ぐ日々でした。それはそれで楽しいと思っていましたが、景色もろくに見ずにスピードメーターとのにらめっこ、速度、距離、順位などといったものにとらわれていて、自転車の本来の楽しさを見失っていたのもたしかです。

 そう思って、少し競技から遠ざかっていきました。人によっては”逃げ”だと非難されるかもしれませんが。でも、ゆっくり景色を見ながら、自分と対話をしながら、山の向こうへと走り、時には立ち止まって出会った人と話し合う、そういう気ままな乗り方もあると思います。

モン・ヴァントゥーを上る溝口さん。ゆっくり景色をみながら走る素晴らしさを再確認した Photo: Tetsuya MIZOGUCHIモン・ヴァントゥーを上る溝口さん。ゆっくり景色をみながら走る素晴らしさを再確認した Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 速度、距離、順位といった平面的なものではなく、自転車を通じていろんなことを経験したり、いろんな人と出会ったり、いろんな場所を見て、聞いて、感じて、そういう立体的な広がりがありました。

 世界は広い─。そう思ったのも事実です。自転車に乗っているのであれば、ぜひとも海外を走ってみてほしいと思います。日本という島国に満足せず、広く自転車で走ってみれば、きっとたくさん感じて、考えることになるでしょう。たった2カ月間のヨーロッパ自転車旅でさえ、得た経験はとてつもなく膨大な情報量で、私の頭はキャパシティオーバーしそうでしたから。

Q.「BRUNO WORLD TOUR」の率直な感想は?

 自転車には様々な種類があるのは皆さまもご存じだと思います。そして、それぞれ目的にあった設計がなされています。よく出来た自転車にはそれぞれ意志があると思います。

夕日に照らされる「BRUNO WORLD TOUR」 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI夕日に照らされる「BRUNO WORLD TOUR」 Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

 例えばロードバイクなら速く走ることを目的とし、それを乗る人に要求します。今回の旅行で使用したブルーノは、それとは全く逆で、速く走ることを阻止するような印象を持ちました。もちろん、それは良い意味で遅く走るということです。

 自転車旅において、速く走ること、急いで走ることは旅をつまらなくする、不要な要素です。遅くていいんです、速度は低いほど感じることが多いからです。そういう意志を持った自転車なんだなと確信しました。

 クロモリ製のフレームは過酷な旅にも耐えられる頑丈さ、かつ衝撃を吸収するしなやかさを併せ持っています。今回使用した世界旅モデルに装備されているブルックスのサドルは快適な自転車走行を提供してくれました。ヨーロッパ旅を無事に完走できたのは、こいつのおかげです。本当に感謝しています。

Q.最後に、これから海外自転車旅に行きたい若者に向けてのメッセージをお願い致します

 「できるときにやろう」そう言い聞かせ、私は自転車で国内外を旅しようと決意しました。若くて体力があり、時間的にも余裕があるのは今だけです。人生のうちで本当に貴重な時間だと思います。油断していればあっという間に過ぎ去ってしまいます。

 そのような大切な時間のうち、2カ月間を「自転車で旅をすること」に費やしましたが、それだけの価値は十分にあったと思います。この2カ月間が私の今後何十年という人生、何かしらの影響を及ぼすことは間違いないでしょう。

 ぜひ、できるうちに挑戦してほしいと思います。

「サイクルモード2016」会場にも登場!

 ブルーノは千葉・幕張で11月4日に開幕する「サイクルモードインターナショナル2016」開場に、コーヒーを飲みながら“旅”気分を味わえる「『360°TRAVELLER’s café』 Powered by BRUNO」をオープン。溝口さんの愛車BRUNOや世界旅で撮影した絶景写真を展示するほか、5日には溝口さんや関係者によるトークショーも予定されている。

マッターホルンをバックに撮影する溝口さん Photo: Tetsuya MIZOGUCHIマッターホルンをバックに撮影する溝口さん Photo: Tetsuya MIZOGUCHI

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