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サイクリスト

50kmライドからキッズレースも4500人が観光地を駆けた「香港サイクロソン」 高速道路を規制した一大イベント

by 平澤尚威 / Naoi HIRASAWA
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 香港の中心的な観光地を舞台に、規制された公道を駆け抜けるサイクリング&レースイベント「香港サイクロソン」が9月25日に香港・九龍半島の南部で開かれ、約4500人のサイクリストが香港内外から集結した。昨年に続く2度目の開催で、午前には市街地や高速道路、巨大な橋を駆け抜ける「50kmチャレンジライド」などサイクリングが行われた。

「香港サイクロソン」50kmチャレンジライドで、今年からコースに組み込まれた汀九橋を走る参加者たち ©香港政府観光局「香港サイクロソン」50kmチャレンジライドで、今年からコースに組み込まれた汀九橋を走る参加者たち ©香港政府観光局

3つの橋と3つのトンネル

メイン会場からコースへ向かう参加者たち Photo: Naoi HIRASAWAメイン会場からコースへ向かう参加者たち Photo: Naoi HIRASAWA

 午前はサイクリング、午後にクリテリウムレースが開かれ、自転車づくしの1日になる香港サイクロソン。海を隔てて香港島を望むことができる観光地、尖沙咀(チムサアチョイ)にメイン会場が設けられた。ショッピングやグルメを求めて多くの観光客が訪れ、いつも道路はクルマで溢れている地区だ。

 そんな場所にも関わらず、道路を大規模に封鎖して開かれる。50kmチャレンジライドは尖沙咀を起点に、九龍半島の南西部を目指す。九龍半島と香港国際空港のある大嶼島を結ぶ青馬大橋のほか、新たにコースに加わった汀九橋など3つの橋、さらに3つのトンネルを抜けるなど、九龍半島の大動脈といえる道路を駆け巡る。

 その他、青馬大橋などをカットした30kmチャレンジライドや、会場周辺の公道に設けられたクローズドコースではキッズやファミリー向けのライドが行われた。

香港島を望む海沿いのコースを走るキッズ&ユースライド ©香港政府観光局香港島を望む海沿いのコースを走るキッズ&ユースライド ©香港政府観光局
笑顔があふれたファミリーファンライド ©香港政府観光局笑顔があふれたファミリーファンライド ©香港政府観光局

ランプレやオリカも参加

午前5時半に50kmチャレンジライドの選手がスタート ©香港政府観光局午前5時半に50kmチャレンジライドの選手がスタート ©香港政府観光局

 午前のメインイベントである50kmチャレンジライドには5時半のスタートに向けて2250人の参加者がコースに集まった。香港は日本より暖かい気候のため、早朝でもあまり寒くない。日の出前の暗い街中では、赤いテールライトが無数に灯され、参加者たちの話し声で賑わっていた。一般参加者のほかにも、国際クリテリウムに出場するUCIワールドチームのランプレ・メリダやオリカ・バイクエクスチェンジ、日本の愛三工業レーシングチームなど招待チームもコースを走った。

 スタート時間を迎えると大きな歓声が上がった。スタート地点で約100人ずつに分けられ、筆者は前から3番目のグループで走り始めた。まだ暗いなか、まずは高層ビルやマンションに囲まれた街中を抜けていく。

まだ暗いなか、快調に走っていく集団 ©香港政府観光局まだ暗いなか、快調に走っていく集団 ©香港政府観光局
コースからは高層マンションがいくつも見られる ©香港政府観光局コースからは高層マンションがいくつも見られる ©香港政府観光局
早朝でも動き続ける港を通過 ©香港政府観光局早朝でも動き続ける港を通過 ©香港政府観光局

 コースは50kmで、制限時間は2時間半。あまりゆっくり走っているとタイムアウトになってしまうせいか、真剣に前を見つめて走っている参加者も多い。道がきれいで走りやすいので思い切りスピードを出すのも楽しいが、高速道路から見える風景を味わうことも忘れないように心がけながら走る。

コースから望む香港独特の風景

大きな橋を駆け抜けていく参加者たち ©香港政府観光局大きな橋を駆け抜けていく参加者たち ©香港政府観光局

 トンネルを抜ける度、風景が変わっていく。1377mの長さを誇る青馬大橋は、渡りきる前にターンすることになるが、ここからの景色は一見の価値がある。橋から見える小さな島に高層マンションが建っていて、日本では見られない風景に驚かされる。また、青馬大橋と汀九橋を続けざまに走るため、橋を次々と渡ることになる。この区間は、なんだか日本のしまなみ海道のような雰囲気を味わえる。

オリカ・バイクエクスチェンジの選手を先頭に橋を駆け抜ける集団 ©香港政府観光局オリカ・バイクエクスチェンジの選手を先頭に橋を駆け抜ける集団 ©香港政府観光局
昂船州大橋付近では港を一望できる ©香港政府観光局昂船州大橋付近では港を一望できる ©香港政府観光局

 2つの橋を通過して再び尖沙咀方面に向かうと、日が昇り始めていた。早朝でも休むことなく船が行き交う貿易港の向こうには、高層ビルや山々が見え、雲の切れ間から太陽が顔を出していた。香港の特徴を一度に味わえるような風景だった。

 今年からコースの終盤に加えられた尖山トンネルは、トンネルの中心が高くなっている構造。ここを往復するので、上りと下りを繰り返すことになる。意外と高低差があるので、後半のハイライトといえる区間だ。

招待チームを含む集団 ©香港政府観光局招待チームを含む集団 ©香港政府観光局
広々としたトンネル内を走る ©香港政府観光局広々としたトンネル内を走る ©香港政府観光局
長いトンネルがコースに組み込まれた ©香港政府観光局長いトンネルがコースに組み込まれた ©香港政府観光局

 その後は、序盤に通ったコースを戻ってメイン会場を目指す。辺りはすっかり明るくなり、フレッシュな気持ちでゴールすることができた。

コースは地元参加者から高評価

ランプレ・メリダや愛三工業レーシングチームなど招待選手を含むグループがゴール ©香港政府観光局ランプレ・メリダや愛三工業レーシングチームなど招待選手を含むグループがゴール ©香港政府観光局

 50kmチャレンジライドは、約9割が完走した。香港在住で日本への留学経験があるという女性のルシールさんは、普段から一緒に走っているという仲間たちと10人ほどで参加した。「天気はいいし、風が気持ちよかった」と日本語で話したルシールさんは、ライド中の写真撮影が禁止されていることを残念そうにしながらも、コースからの「景色がよかった」と笑顔を見せた。

 友人同士で参加したロイさんとファニスさんも香港在住のサイクリスト。ロイさんは「狭い箇所もあるけど、すごくいい。50kmのコースはちょうどいい」と満足そうに語り、ファニスさんは「コースの評判がよかった」と他の参加者たちの好反応が印象的だったようだ。

普段一緒に走っている仲間たちとルシールさん(左) Photo: Naoi HIRASAWA普段一緒に走っている仲間たちとルシールさん(左) Photo: Naoi HIRASAWA
一緒に参加した(左から)ロイさんとファニスさんと友人 Photo: Naoi HIRASAWA一緒に参加した(左から)ロイさんとファニスさんと友人 Photo: Naoi HIRASAWA
香港政府観光局のチェアマン、ピーター・ラム氏 Photo: Naoi HIRASAWA香港政府観光局のチェアマン、ピーター・ラム氏 Photo: Naoi HIRASAWA

 ライドイベント後のセレモニーであいさつした香港政府観光局のチェアマン、ピーター・ラム氏は「第2回を迎えたサイクロソンは、第1回よりも大きな成果があった。初めて50kmのライドがあり、有力選手も多く参加した。10月に控えるテニスやボクシングなどのスポーツイベントの先駆けとなった」と成功を喜んだ。

◇         ◇

 午後に開かれたクリテリウムレースの模様は、後日掲載します。

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