スマートフォン版はこちら

サイクリスト

モデルの田中セシルさんが55km完走漁船タクシーで「プチ・ビワイチ」を満喫 滋賀・守山から早春の琵琶湖サイクリングへ

by 澤野健太 / Kenta SAWANO
  • 一覧

 サイクリストなら一度は挑戦してみたい琵琶湖一周サイクリング「ビワイチ」。3月18日には滋賀県守山市に「ジャイアントストアびわ湖守山」がオープンし、ビワイチの拠点として世界にアピールしていく。同店を起点に、守山市が試験的に運航している「漁船タクシー」を利用すると、サイクリストの体力に合わせて30~50km程度のショートコースを設定することもできる。今回、モデルやダンサーとして活躍する自転車ビギナー女子、田中セシルさんが、夢のビワイチに向けて初めてのロードバイクに挑戦。「プチ・ビワイチ」を堪能した。

波のない湖面を漁船タクシーで進む。風を全身に浴びた田中セシルさんは「気持ちいいー」 Photo: Kenta SAWANO波のない湖面を漁船タクシーで進む。風を全身に浴びた田中セシルさんは「気持ちいいー」 Photo: Kenta SAWANO

快晴無風、鏡のような湖面

 朝から快晴無風。ジャイアントストアびわ湖守山が店を構えるホテル「ラフォーレ琵琶湖」から眺めると、湖面はまさに鏡のよう。午前8時の気温は5度にもかかわらず、セシルさんは元気いっぱいだった。サイクリングに使用するバイクは、女性ブランド「Liv」(リブ)のディスクブレーキ搭載ロードバイク「アヴェイル アドバンスド3」を選び、前夜にフィッティングを済ませておいた。

ホテルの1階にある「ジャイアントストアびわ湖守山」で、ロードバイク「リブ アヴェイル アドバンスド3」のフィッティングをする田中セシルさん Photo: Kenta SAWANOホテルの1階にある「ジャイアントストアびわ湖守山」で、ロードバイク「リブ アヴェイル アドバンスド3」のフィッティングをする田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO
ジャイアントストアびわ湖守山では女性専用ブランド「リブ」も充実  Photo: Kenta SAWANOジャイアントストアびわ湖守山では女性専用ブランド「リブ」も充実  Photo: Kenta SAWANO

 日本の道100選にも選ばれた湖岸道路に沿った自転車専用道路を走る。左手に琵琶湖や松林を眺めながら、見通しの良い平坦な道が続く。元新体操選手で現在はダンサーとして活躍する運動神経抜群のセシルさんは、ロードバイク初挑戦にもかかわらずペダルの回転数をグングン上げて、時速25km前後をキープした。「写真を撮るために何回も止まりたくなる景色ばかりですね」。そんな風に語りながら、最初の目的地・長命寺港まで15kmを快走した。  

冠雪の残る比良山系の山々をバックに快走する田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO冠雪の残る比良山系の山々をバックに快走する田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO

漁船タクシーで珍しい沖島へ

 ここからが普通の「ビワイチ」と違う楽しみ方だ。守山市が社会実験として運航する「漁船タクシー」に乗船。琵琶湖北湖東岸の長命寺港から、「沖島」を経由して西岸の大溝港まで、自転車ごと漁船で渡る。湖上から琵琶湖を楽しみながら、ビワイチのコースをショートカットできる便利なルートだ。

ダンサーとして活躍する運動神経抜群の田中セシルさん。長命寺港では、初めてのロードバイクながら開脚したまま操ってみせた(安全な場所で撮影しています) Photo: Kenta SAWANOダンサーとして活躍する運動神経抜群の田中セシルさん。長命寺港では、初めてのロードバイクながら開脚したまま操ってみせた(安全な場所で撮影しています) Photo: Kenta SAWANO

 通常なら琵琶湖北湖一周は約180kmだが、湖を横切れば約50kmに収めることができる。1日で琵琶湖観光もサイクリングも楽しみたい人や、脚力に自信のないビギナーにとって力強い味方になることだろう。船の中央部に車載用のバイクラックが設置され、フロントホイールを外し6台が固定できるようになっている。自転車第一で、ライダーは余ったスペースに座ることになる。

守山市が社会実験で行う漁船タクシーに自転車ごと乗り込む田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO守山市が社会実験で行う漁船タクシーに自転車ごと乗り込む田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO
漁船では前輪を外し、自動車車載用のアダプターでバイクを固定した Photo: Kenta SAWANO漁船では前輪を外し、自動車車載用のアダプターでバイクを固定した Photo: Kenta SAWANO

 長命寺港を出港すると、船はどんどんスピードを上げ、風も波もない湖面を滑るように進んだ。「本当に気持ちいい」。前方に座ったセシルさんは琵琶湖の風を全身に受けながら歓声を上げた。波がかかっても淡水なのでしょっぱくない。塩がつかないので自転車にもやさしいのだ。

 立ち寄った沖島は、国内で唯一、淡水湖の中で人が住む島だという。周囲約6.1km、面積約1.53平方kmの土地に、小さな漁村が営まれている。

日本で唯一、淡水湖に浮かぶ沖島に上陸 Photo: Kenta SAWANO日本で唯一、淡水湖に浮かぶ沖島に上陸 Photo: Kenta SAWANO
沖島漁協ではシバエビの選別作業に大忙しだった Photo: Kenta SAWANO沖島漁協ではシバエビの選別作業に大忙しだった Photo: Kenta SAWANO
水揚げしたてのシバエビのかき揚げをいただく田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO水揚げしたてのシバエビのかき揚げをいただく田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO

 村には、趣のある瓦屋根の家が連なっている。クルマは1台もなく、交通手段は三輪自転車ばかり。セシルさんは「昭和にタイムスリップしたみたい」と散策を楽しんだ。漁協では水揚げしたばかりのシバエビをかきあげにしてもらい「地元の人しか味わえない新鮮なランチですね」と大満足だった。

沖の大鳥居に船で近づく

 漁船タクシーの見所はもうひとつある。西岸に上陸する直前に立ち寄る白鬚神社の湖上大鳥居だ。岸から約60mの沖に立つ高さ12mの鳥居に接近。「船で鳥居に近づくなんて初めてで、ワクワクします」とセシルさんも大喜びだった。

白鬚神社の湖上鳥居に漁船でアプローチ。奥には本殿の鳥居も見える Photo: Kenta SAWANO白鬚神社の湖上鳥居に漁船でアプローチ。奥には本殿の鳥居も見える Photo: Kenta SAWANO

 湖上鳥居と、湖岸の本殿にある鳥居。2つの鳥居を沖から写真に収めて、近くの大溝港に上陸した。ここから残り30kmを南下する。

田んぼに放牧されたヤギと見つめ合う Photo: Kenta SAWANO田んぼに放牧されたヤギと見つめ合う Photo: Kenta SAWANO

 琵琶湖西岸を南下する後半はグルメライドになった。最初に立ち寄ったのが白鬚神社から約500m南にある「白ひげ蕎麦」。真横に湖を眺めながら、しっかりとしたコシの十割そばにさっぱりとしたすき焼き風近江牛が載った「すき風近江牛載せざるそば」を楽しんだ。もう一品は、セシルさんが出発前から楽しみにしていた「鯖寿司」。日本海から京都まで海産物を運んでいた「鯖街道」が近くを通っていたことに由来する名物料理だ。昆布で巻かれた肉厚の鯖に、「クセもなく、とにかくおいしい」とセシルさんは大満足で次の補給ポイントに向かった。

湖西では、鏡のように静かな琵琶湖を横目に快走 Photo: Kenta SAWANO湖西では、鏡のように静かな琵琶湖を横目に快走 Photo: Kenta SAWANO

和洋のスイーツで最後の補給

 ランチを食べたら次はスイーツ。赤く色分けされ、走りやすいびわ湖レイクサイド自転車道を南下しながら、まずは「薪窯焼きのパン るぅた」でパンを食べた。

サイクリストに人気の「甘味処 団喜」には木製のバイクラックが完備 Photo: Kenta SAWANOサイクリストに人気の「甘味処 団喜」には木製のバイクラックが完備 Photo: Kenta SAWANO

 その後はびわ湖を少し離れ、右手に比良山系の山々を楽しみながらしばらく南下し、サイクリストに人気という「甘味処 団喜」に立ち寄って2度目のスイーツ補給。同じ湖西にある「上原酒造」の濃厚な酒粕を原材料に蒸し上げた「酒まんじゅう」を楽しんだ。アルコールは飛ばしながら、酒の風味はしっかり残っている。甘い餡との組み合わせは、走り疲れたサイクリストにぴったりだ。

「甘味処 団喜」では名物の酒まんじゅうで最後の補給 Photo: Kenta SAWANO「甘味処 団喜」では名物の酒まんじゅうで最後の補給 Photo: Kenta SAWANO

 この時点でかなりおなか一杯になったはずだったが、セシルさんはさらに「ずんだ大福」を注文。「いつも東京のデパ地下で買って食べているずんだ大福が、このお店のものとは知らなかった。すごい縁ですね」と、酒まんじゅう、酒羊羹についで3つ目の和菓子をたいらげ、お土産用にもたくさんの大福や饅頭を購入した。

湖西では山々を見ながらサイクリングを楽しめる Photo: Kenta SAWANO湖西では山々を見ながらサイクリングを楽しめる Photo: Kenta SAWANO

 これだけ食べれば残り約15kmを走りきるだけ。セシルさんは初めてのロードバイクとは思えない安定感で、交通量の多い国道を避けた裏道のコースを駆け抜けていった。

近江八景にも出てくる浮御堂をバックに、バランスをとってポーズを決める田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO近江八景にも出てくる浮御堂をバックに、バランスをとってポーズを決める田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO

 10kmほど走ると、琵琶湖大橋西岸の堅田の街に入る。木の壁が良い雰囲気の旧道を抜けると、最後の目的地、浮御堂に到着した。近江八景「堅田の落雁」にも登場する湖上に突き出た仏堂の周りには、たくさんのカモが静かに泳いでいる。「最後にむかしの絵画に出てくるようなこんな素敵な景色を見られて良かった」と夕日に照らされ始めた琵琶湖をしばらく見つめた。

琵琶湖大橋の最高地点から走って来た琵琶湖を見渡す田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO琵琶湖大橋の最高地点から走って来た琵琶湖を見渡す田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO

 ラストスパートは全長1.4kmの琵琶湖大橋をプチクライム。セシルさんは、西側から上った方が斜度がきついという大橋を、ダンシング(たちこぎ)もしないで座ったままクリアした。「結構、足にも自信があるんですよ」。最高地点で記念写真を撮ると、ちょうど午後6時。夕焼けに染まる琵琶湖を左に見ながら最後の4kmを走り切り、出発地点の「ジャイアントストア びわ湖守山」に笑顔でゴールした。

午後6時過ぎ、田中セシルさんは出発地点の「ジャイアントストアびわ湖守山」に笑顔でゴール Photo: Kenta SAWANO午後6時過ぎ、田中セシルさんは出発地点の「ジャイアントストアびわ湖守山」に笑顔でゴール Photo: Kenta SAWANO

 初のロードバイク挑戦で約55kmを難なく走り切ったセシルさんは、疲れたどころか物足りない様子も。「ロードバイクってこんなに楽しいんですね。まだまだ走れます。というか、もっともっと走りたいです。次は本当のビワイチに挑戦したいなあ」と次の目標を定めていた。

◇         ◇

“湖の幸”いっぱい 琵琶湖のグルメも堪能

滋賀県の名産「鮒寿司」に挑戦した田中セシルさん。クセもなく日本酒が進んだ Photo: Kenta SAWANO滋賀県の名産「鮒寿司」に挑戦した田中セシルさん。クセもなく日本酒が進んだ Photo: Kenta SAWANO

 今回の取材では、サイクリングの前日に琵琶湖周辺の郷土料理も満喫し、英気を養った。

 ジャイアントストアびわ湖守山が入る「総合リゾートホテル ラフォーレ琵琶湖」では、宿泊や食事、着替えや入浴など、サイクリングに欠かせない設備が揃う。店のピットでバイクのフィッティングや準備を終えると、そのまま12階にある「日本料理 初茜」へ。

 セシルさんは「近江牛スモーク」と一緒に、滋賀県の名産「鮒寿司」に挑戦。米と一緒に発酵させた独特の香りも楽しみ、「匂いもあまりしなくて日本酒に合いますね」。用意された日本酒「松の司 楽(らく)」も味わい、琵琶湖の旅をエンジョイした。

琵琶湖と冠雪した比良山脈をバックに〝柔軟体操〟する田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO琵琶湖と冠雪した比良山脈をバックに〝柔軟体操〟する田中セシルさん Photo: Kenta SAWANO
田中セシル 田中セシル(たなか・せしる)

モデル・ダンサー・振付師。元新体操選手でウォーキング&ボディメイキングトレーナー。渡辺麻友(AKB48)や橋本環奈のバックダンサー、Rev.from DVL/東京パフォーマンスドール/相沢まきなどの振付も手掛ける。平均身長172cm、平均股下82cmのモデルダンスチーム「SpininGReen」(スピニングリーン)のリーダーとしてダンス×ファッション×テクノロジーを融合させた新しいエンターテイメントの創造に挑戦中。オフィシャルブログ「Dance! Step! Jump!

関連記事

この記事のタグ

Liv ジャイアント ビワイチ

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

ショップナビ

スペシャル

ソーシャルランキング

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載